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2024.03.10

「参照」とは?参考や引用とはどう違う?正しい使い方や例文、類義語について解説

・詳しくは、お手元にある資料をご参照ください

・過去10年間のデータを参照すると、この国の人口は減少していくと推測されている

・複数の書籍を参照することで、論文を仕上げることができた

・次のリンクから、商品の詳細をご参照いただけます

・言葉の意味を正確に理解するためには、いくつもの辞書を引いて参照することが大切だ

・弊社の新しい商品について詳しいパンフレットをお送りいたします。ご参照のうえ、ご検討ください

・詳細につきましては、お送りした案内をご参照いただきたく存じます

 

参照の類義語

参照には、次のような類義語があります。

どの言葉も参照と同じく、ほかのものを参考にして確認したり、良い部分を取り入れたりするという意味があります。参照と一緒に覚えておくと、使うシーンに合わせて適切に使い分けができます。

ここでは、参照の類義語を3つみていきましょう。

参照の類義語
  1. 引合
  2. 引照
  3. 参酌

引合

引合とは、比較や参考にするために他の事例を持ち出すという意味です。事例により具体化することで、物事を理解しやすくします。「引合に出す」「引合にする」という表現をします。

ひき‐あい〔‐あひ〕【引(き)合い】
2 証拠・参考として例に引くこと。
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

ビジネスシーンでは、事前の問い合わせなど、取引に入る前の段階を意味する場合もあります。

(例文)

・過去の注文を引合にして、今回どのくらいの数を用意するか検討する

・今回の提案について説明するため、これまでの企画を引合に出した

 

引照

引照とは、調べて照合するという意味です。 引き合わせて比べたり、文献などを調べて照合したりします。

いん‐しょう〔‐セウ〕【引照】
[名](スル)他の事柄やものと引き比べること。文献などを照らし合わせること。
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

建築用語では、​​測量した点を復元するために支障のない場所に設ける点を「引照点」といいます。

(例文)

・この本の翻訳が本当に正しいのか、他の本と引照してみる

・論文作成の際には、多くの書籍を引照して内容が正しいか確認した

 

参酌

参酌とは、他のものを参考にして長所を取り入れることです。ただ比較して確認するだけでなく、良い部分を見極めて取り入れるという点が参照と異なります。

さん‐しゃく【参酌】
[名](スル)他のものを参考にして長所を取り入れること。斟酌(しんしゃく)。
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

似た言葉に「斟酌(しんしゃく)」がありますが、斟酌とは相手の事情や心情をくみとって手加減するという意味です。混同しないよう注意しましょう。

(例文)

・多くの人の意見を参酌して、良いものを取り入れることが大切だ

・その自治体の制度は、各国の諸制度を参酌して設けられた

 

参照と似た言葉の違いを理解しよう

PCを見ながら何かをメモしている女性のイラスト

(c)Adobe Stock

参照とは、照らし合わせて参考にするという意味です。照らし合わせる対象は資料やデータなど目に見えるもので、人の意見や音声などに対しては使いません。

敬語には「ご参照ください」や「ご参照いただきたく存じます」といった表現を使います。「引用」や「参考」は参照と似ていますが、意味や使う場面は異なります。使い方を間違えないよう注意して使うようにしましょう。

メイン・アイキャッチ画像:(c)AdobeStock

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