mailoveのvenus maiです。期間ギリギリでしたが、東京都写真美術館で行われている写真家・荒木経惟氏の展覧会「センチメンタルな旅1971-2017-」に行ってきました。
今年はいつにも増して多くの展覧会を開催しているアラーキー。私は初台のオペラシティでやっていた「写狂老人A」とこちらの写真美術館のものを拝見。
愛妻・陽子さんとの日々を写したあまりにも有名な私写真集「センチメンタルな旅」をモチーフに、陽子さんを中心にした展示内容。
もっとも醜くて、かっこ悪くて、エグくて、目を背けたくなるような自分の弱さや欲望や情けなさと、どうしてこんなにストレートに向き合えるのだろうか。怖いけど目が離せなくて、最悪に醜いのに美しすぎて泣ける。アラーキーの写真を見ると、いつもそんな気持ちが湧いてきます。
今回は妻との関係がメインだったから、その全身全霊の愛情が、見ていて苦しくなるほど。展示を見ながら泣いている人も多くいました。こんな風に愛し愛される関係ってどんなものなのだろう…。あられもない姿を何度も何度もさらす陽子さんは、撮られていくたびに美しくなっていく。
私写真の名の通り、日記のようにパーソナルなのに、果てしなく普遍的な物語。
彼女の死から1年経って、遺影と一緒にピンクのコートを着て撮影したセルフポートレートが印象的でした。
開催は24日(日)まで。もし間に合うならば、ぜひ足を運んでみてください。
https://topmuseum.jp/contents/exhibition/index-2795.html