Q:やりがいはあるのに、給料が低い。転職するべき?
答える人/池原真佐子さん(育キャリカレッジ代表)
A:「やりがい」に含まれる自分の願望を見つめて!
私はやりがいを求めてNPOに転職したことがありますが、お給料はびっくりするほど少なく、ほとんど昇給もありませんでした。当初は何も気にせず働いていましたが、しだいに、やはり生活するためのお金も必要だと感じ始めたことを思い出します。そう感じ始めた時点で、やりがいをもち続けることも難しくなっていきました。
人生のある一時期に、やりがいを求めてがむしゃらに、経済的条件ではない環境で働くことはとても大事なことです。ご相談者が「やりがいはあるのに給料は低い」という不満を感じているということは、すでにあまりやりがいを感じていないのではないでしょうか?
私の場合、「私のやりがいって何だろう」と考え抜き、例えば、豊かな人間関係や業務内容などに加え、「好きなときに好きな本が買えるだけの経済的余裕」だと気付きました。そこで、それらの「やりがいの要素」が含まれた新しい仕事を探し、転職をしました。
この悩みをもっている人が今、転職をすべきかどうかは私が一刀両断に判断できませんが、まず「やりがい」を細かく要素分解してみるといいと思います。その上で、経済的安定も叶えられる「やりがいのある仕事」を探すとよいかもしれません。そして、「やりがい」と「経済的安定」はトレードオフではなく、両方叶う仕事もあるのだ、ということを、最後に付け加えておきます。
育キャリカレッジ代表
池原真佐子(いけはら まさこ)
(株)MANABICIA/育キャリカレッジ代表。働く女性にメンターをマッチングするビジネスを行う。臨月からのワンオペ育児と会社経営の両立を経て、現在は日本とドイツとの二拠点生活をスタート。2歳男子の母。ワーママオブザイヤー2018受賞。INSEAD(EMCCC)、早稲田大学、早稲田大学院(教育学)卒。Domani2/3月号78ページからのロングインタビューも必見です。
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