Q:産休明け、周囲からの「気を使われすぎ」がかえって辛い
答える人/池原真佐子さん(育キャリカレッジ代表)
A:「やる気」と「証拠」を提示しよう
この手の話は、私が主催する「育キャリカレッジ」でとてもよく耳にします。やる気があるからこそ、そしてこれらの配慮が善意であるからこそ、余計に辛いですよね。
周囲の方は、あなたをどう取り扱っていいのかわからないのだと思います。上司や同僚と、以下の点を具体的に話し合ってみてください。
1)何をどこまで自分はできるのか。
例えば、出張なら宿泊を伴うものができないとか、1泊ならOKとか、何日前までに打診してくれれば調整可能だとか、etc…。
2)制約条件は何なのか。
仕事を振られたときに、ハードルとなるものが何なのか。時間なのか、継続性(急に早退しなければならない、など)、体力なのか。そしてそれらが、どのくらいの期間続くのか。これによって、どの程度の案件を任せればいいのか上司はイメージがつきやすくなります。
3)任せてください! の言葉を遂行できる証拠を示す。
「私はできます!」と宣言しても、周囲は「本当に? 子どもが熱を出したらどうするの?」など、不安になるはず。「私はできます!」に加えて、もし万が一、対応できない事態が発生した場合の対応方法もあわせて周囲に伝えてください。例えば、あなたが急に早退しなければならなくなったら、それをカバーするのは周囲の人です。その人たちが困らないよう、どこに何の書類が格納されているのかがすぐにわかり、その日にするべきタスクの優先順位がひと目でわかるように日頃から整理し、周知しておきましょう。
このくらいの念入りな根回しを日頃からしつつ、「私はここまでならできます!」と、どんどん周囲に伝えてみてください。きっと、周囲の反応も変わってくるはずです。
育キャリカレッジ代表
池原真佐子(いけはら まさこ)
(株)MANABICIA/育キャリカレッジ代表。働く女性にメンターをマッチングするビジネスを行う。臨月からのワンオペ育児と会社経営の両立を経て、現在は日本とドイツとの二拠点生活をスタート。2歳男子の母。ワーママオブザイヤー2018受賞。INSEAD(EMCCC)、早稲田大学、早稲田大学院(教育学)卒。Domani2/3月号78ページからのロングインタビューも必見です。
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