Q:起業したいけど、育児にも手がかかる。タイミングはいつ?
答える人/細川モモ(予防医療/栄養コンサルタント)
A:慎重に考えるなら、3歳以降がベストです
子育てと仕事の両立を考えたとき、ある程度スケジュールに融通の利くフリーランスや起業を考えるママは多いですよね。私も両立してみて、それが理想だと感じる機会は多いです。ですが、声を大にして伝えておきたいこととして、保育園に入れるのではなく、シッターにお願いして働く気でいる場合(あるいは土日をメインに働く場合)、日本ではシッターに払うお金は経費として認められないということです。
法人として起業し、福利厚生として導入するという手はありますが、個人で起業を考えている場合には、この点は要注意です。
実際に、わが家は夫婦で土日に仕事が入ることがあり、シッター代は時給5,000円と高額な病児保育も含めて年間で80万円ほどになりました。また、起業となると受けた仕事でなかなか代理を立てられないことも多いと思います。0~1歳までは感染症によくかかる時期であり、保育園からの呼び出しも多いため、この期間の企業は個人的にはオススメしません。夜間授乳や夜泣きなどのママの身体的負担も大きい時期です。
個人的には、子どもが3歳になるとそうそうカゼもひかなくなり、夜も長く寝てくれてコミュニケーションもぐっと楽になります。私もかつて子どもが0~1歳のとき、できると思って仕事を受けたものの、子どもが結膜炎に2度かかるなどして、思うように仕事が進まず、クライアントの信頼を損ねる結果につながってしまった痛い経験があります。
また、認可保育園に通っている場合、会社員→フリーランスなど母親の就労環境の変化により、保育継続ができないリスクもあります。勢いではなく判断材料を集め、慎重に検討されることをおすすめします。
写真/Shutterstock.com
予防医療/栄養コンサルタント
細川モモ(ほそかわ もも)
社団法人ラブテリ トーキョー&ニューヨーク代表理事、元ミス・ユニバース・ジャパン オフィシャルトレーナー。親のガン闘病をきっかけに予防医学に関心をもち、米国にて栄養疫学に出会う。米国認定資格を取得後、2009年に日米の専門家を集めて母子健康増進PJ「ラブテリ トーキョー&ニューヨーク」を発足し、共同研究を複数手がける。2014年に三菱地所(株)とともに働く女性のための「まるのうち保健室」をオープンし、「働き女子1,000名白書」を発表。連載/日経WOMAN Online・日経DUAL他。著書「成功する子は食べ物が9割」(主婦の友社)が7万部突破中。Instagramで食生活(献立)を公開中! AGEsが測れる初の妊活講座を開催するなどの活動も。
●ご相談ごとは、domani2@shogakukan.co.jp までメールでどうぞ! 件名に「働くアラフォー質問箱」と書いてお送りください。すべてのご相談にお答えできるとは限りません。あらかじめご了承ください。