【目次】
・選ぶときのポイントは?
・コスパの良い缶タイプ
・持ち運べて便利なキューブ、スティックタイプ
選ぶときのポイントは?
粉ミルクは、使い方や赤ちゃんの成長に合わせて選べるよう、いくつかのタイプに分かれています。それぞれの特徴を確認しましょう。
缶やキューブなどのタイプから
「缶タイプ」は、完全にミルクで育てていたり、母乳よりミルクを多くあげている場合に向いています。最もコスパのよいタイプですが、持ち運びには不向きです。
携帯性が高く、外出先でも使いやすいのが「スティックタイプ」。母乳中心で育てている場合のサポートとしても向いています。
「キューブタイプ」も、持ち運びのしやすさを特徴としています。缶やスティックの粉ミルクより長持ちするので、もしもの場合の保存用として使える点もメリットです。
詰め替え用の粉ミルクを、プラスチックケースに移し変えて使用するタイプもあります。缶のゴミを減らせることが大きな魅力と言えます。
赤ちゃんの月齢に合わせて
粉ミルクは、使う時期などによっても3つのタイプに分けられます。
「育児用ミルク」は、生まれた直後から離乳食が進んだころまで飲むミルクです。母乳代わりに飲むものであり、母乳に近い成分を含んでいます。
離乳食を食べ始めてしばらく経ったころから、不足している栄養を補うために飲むミルクが、「フォローアップミルク」です。主にカルシウムやビタミンを多く含んでいます。
アレルギーをもった赤ちゃんのための「特殊ミルク」もあります。牛乳の代わりに大豆を使用するなど、アレルギーに関する成分を除去して作られているミルクです。
コスパの良い缶タイプ
缶タイプの中から、多くのママに選ばれている商品を紹介します。それぞれがもつ特色にも注目しましょう。
母乳の栄養素に着目 雪印メグミルク「ぴゅあ」
母乳に関する最新の研究結果に基づき、母乳に含まれる成分や機能性に注目した母乳代替品のミルクです。乳児期の発育に重要な成分である、DHA・オリゴ糖・ラクトアドへリン・β-カロテン・ヌクレオチド・ビオチン・リン脂質などが含まれています。
販売元の雪印メグミルクは、日本で初めて全国規模の母乳調査を実施した会社。学会にも注目されるほどの研究結果を、商品開発に生かしています。調乳濃度は約13%と母乳に近く、赤ちゃんが飲みやすいように設計されています。風味は甘すぎず、混合育児でも安心して与えられるミルクです。
商品名:雪印メグミルク「ぴゅあ」
泡立ちが少ないタイプ 和光堂「はいはい」
日本初の育児用粉ミルクを開発したことで知られる、和光堂が販売する粉ミルク。素早くサッと溶け、赤ちゃんが飲みやすいように泡立ちを抑えています。
16種類のビタミン・ミネラルをバランスよく配合し、新生児期の発育に大切なDHA・アラキドン酸や、母乳に含まれているガラクトオリゴ糖も配合。また、原料となる、牛乳由来成分であり母乳には含まれない成分でもあるβ-ラクトグロブリンを低減し、赤ちゃんに負担がかからないような配慮がされていることも特徴です。長年の母乳研究と乳児栄養の知識に基づいてつくられた、安心して使える育児用ミルクです。
商品名:和光堂「はいはい」
3種のオリゴ糖を配合 森永「はぐくみ」
最新の母乳研究による成果をもとに、栄養成分のバランスを母乳に近づけたミルクです。ラクチュロース・ラフィノース・ガラクトオリゴ糖といった、オリゴ糖3種類が配合されています。オリゴ糖の種類を増やすことで、赤ちゃんのお腹の中のビフィズス菌が増えるというメリットがあります。オリゴ糖を3種類含む粉ミルクは、国内で販売されている粉ミルクの中で「はぐくみ」だけ(2020年4月現在)。初乳に多く含まれるたんぱく質のラクトフェリンを配合し、赤ちゃんの成長を助けるDHAとアラキドン酸が、母乳と同じ比率で含まれているのも特徴です。
商品名:森永「はぐくみ」
持ち運べて便利なキューブ、スティックタイプ
外出時や急いで作りたい時などに重宝するタイプのミルクを紹介します。成分の特徴なども併せてチェックしましょう。
保存しやすい個包装 明治ほほえみ「らくらくキューブ」
業界初のキューブタイプの粉ミルクです。添加物を一切加えることなく固められています。キューブ1個で約200mlのミルクをつくることができ、従来の粉ミルクのようにスプーンで計量する必要がありません。粉がこぼれたり飛び散ったりすることなく、袋から哺乳瓶に入れてお湯に溶かすだけでミルクが作れます。
粉ミルクを作っていると、何杯入れたか分からなくなることがあります。しかし、キューブタイプなら何個入れたかがすぐ分かるため、いつでも正確に調乳できます。開封後は1カ月以内に使いきらなければならない缶の粉ミルクと異なり、個包装となっているため未開封の場合は長期保存が可能。もしもの災害時の備蓄用としてもおすすめです。
商品名:明治ほほえみ「らくらくキューブ」
母乳に近い色と香り アイクレオ「バランスミルク」
味・色・香りといった要素を母乳に近づけて開発された、赤ちゃんの繊細な体にやさしいミルクです。小児科医グループにより1913年に開発されたミルクが、アイクレオの原点。母乳と同じ乳糖を使うことにより、あっさりとした甘い味を実現しています。また、食用の油脂などにこだわり、母乳に近い香りを放つことも特徴です。
大人と同様に、赤ちゃんにとっても取り過ぎを控えたいナトリウムの量が、母乳と同じ量に抑えられています。1本で約100mlのミルクが作れるスティックタイプ。1箱に10本入っており、外出の多い人やミルクでの授乳回数が少ない人におすすめです。
商品名:アイクレオ「バランスミルク」
便秘気味の赤ちゃんに 森永「E赤ちゃん」
「E赤ちゃん」はたんぱく質の消化のしやすさを母乳に近づけている、「ペプチドミルク」です。便秘気味の赤ちゃんに飲ませることで、症状改善の効果が期待できます。消化機能が未熟な赤ちゃんの消化における負担を、母乳と同程度まで軽減しているため、成長に必要な栄養を安心して摂れることも魅力です。
ミルクアレルギーの原因となる抗体ができにくいことが認められ、第97回日本小児科学会でも評価されています。ママたちの投票や口コミによる受賞歴もあるミルクです。計量の手間がかからず、持ち運びにも便利なスティックタイプ。ミルク作りに慣れない人が作る場合や、急いでミルクを作りたい場合に重宝します。
商品名:森永「E赤ちゃん」
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