【目次】
・立ち会い出産のメリット
・立ち会い出産のデメリット
・立ち会い出産に賛成の人はどれくらいいる?
・立ち会い出産前の準備
立ち会い出産のメリット
出産には「無事に産めるだろうか」「どんな痛みがあるのか」など、さまざまな不安がつきものです。立ち会い出産のメリットは、そんな不安を夫と一緒に乗り越えようとするところにあります。ともに出産を経験することで夫婦の絆がより強くなることも期待できるでしょう。
安心感を得られる
新しい命が誕生することは、喜ばしいことであると同時に大きな不安も生まれます。とくに初めての出産を控える場合は心構えができていたとしても、不安な気持ちをなかなか切り離せるものではありません。そんなときに夫が側にいてくれることで、安心感が得られます。苦しい出産を乗り越えるのは大変なことですが、夫が側で見守ってくれれば心強く感じるはずです。
妊婦によっては陣痛から出産までに時間を要するケースもあります。長い場合は十数時間から数日かかることも。「妻の様子が気になる」と、夫側も不安を感じるものです。立ち会い出産であれば出産の瞬間までを近くで見守れるため、夫の不安も緩和されます。
感動の瞬間を共有できる
出産は、大変な苦労をともないます。出産する妊婦側はその苦労を強く実感しますが、実際に出産するわけではない夫は実感を得にくいものです。しかし、立ち会い出産を経験することで、実際に命が生まれる瞬間を共有できます。妊婦が頑張る姿や生まれた子どもが泣く瞬間を見ることで、出産の苦労や感動を一緒になって分かち合えるのです。
立ち会い出産は夫婦の絆が深まるだけでなく、夫に父親としての自覚が生まれるともいわれます。そうなれば、子どもへの愛情がより深まり、子育てにも積極的に参加してくれるはずです。
立ち会い出産のデメリット
立ち会い出産を経験した人のなかには「立ち会わないでもらえばよかった」と後悔するママやパパもいます。どのようなことが原因で後悔したのでしょうか?立ち会い出産のデメリットをチェックしましょう。
非日常の姿を見せることに
出産中は、妊婦がうめき声を上げたり出血したりすることは当たり前のように起こります。出産の過程で排尿・排便してしまうこともめずらしいことではありません。新しい命が生まれる瞬間は、それほど壮絶です。立ち会い出産をすることで夫に非日常な姿を見せることは、ある程度覚悟しておかなければなりません。
立ち会い出産を経験した夫のなかには、妻を女性として見られない=セックスレスになってしまう人もいます。立ち会い出産をする前には、夫婦で話し合いをしたうえで、覚悟を持って臨むことが重要です。
夫が頼りにならず後悔
実際のところ出産中に夫ができることは限られています。手を握ったり、声をかけたりと、妊婦を励ますことが大きな役割です。しかし、夫が出産の壮絶さにオロオロしてしまい、出産の邪魔になってしまうケースもあります。血が苦手な人であれば、貧血を起こして倒れてしまうこともあるのです。自分のサポートをしてもらうはずが、夫が頼りにならなかったことで「立ち会わないでもらえばよかった」と後悔する人も少なくありません。
立ち会い出産に賛成の人はどれくらいいる?
妊娠・出産、育児の総合情報サイト「ベビカム」がサイト会員の妊婦&子育て中のママを対象にアンケート調査を実施。ここでは、出産が近づくにつれ立ち会い出産をするかしないか悩む中、実際に立ち会い出産をしたい・した、という人がどのくらいいるのか、調査結果を紹介します。また、したい・した人と、したくない・しなかった人、それぞれどのような理由があるかも合わせてチェックしてみましょう。
立ち会い出産をしたい(した)ですか?(回答数:107)
立ち会い出産を「したい人・した人」はYESを、「したくない人・しなかった人」はNOを選択し、理由やエピソートをぜひ教えてください。
YES 63.6% NO 36.4%
全体の6割弱が立ち合い出産をしたい(した)、と回答。
アンケートに答えたママたちのコメントでは、
〈YES回答〉
・出産の大変さをパートナーにも理解しておいてもらいたいから
・親がする経験を、なるべく夫にもしてもらいたいから
・新しい家族の誕生の瞬間に子どもも旦那も一緒に立ち会えた事は一番の思い出です
・妊娠がわかった時点で、夫が立ち合う気満々だった
〈NO回答〉
・男の人は弱そうなので、倒れてもらっても困るから
・かえって邪魔だと思ったので
・出産は壮絶だと聞いており、そんな姿は誰にも見せたくなかったから
・雄叫びを聞かれたくなかった
立ち会い出産をしたい・した理由は、出産の瞬間を夫婦で共有し、ママの大変さを理解したい・してほしいという気持ちの人が多いようです。また、逆に立ち会い出産をしたくない・しない人は、かえって邪魔になるという現実的な理由や、「帝王切開だったのでできなかった」のようにしたくてもできなかったという意見も見られました。
【調査概要】
・調査主体:「ベビカム株式会社」調べ
・対象期間:2020年2月28日~3月6日
・対象者:ベビカム会員の妊婦&子育て中の母親
立ち会い出産前の準備
出産には思いもよらないトラブルが発生することもあります。いざというときに冷静に対処するためにも、立ち合い出産を経験する前にできる準備や確認は徹底しておくことが大切です。
きちんと話し合いをする
出産中の妊婦は、痛みに耐えることで精一杯です。夫から不意に何かを聞かれても答えている余裕はありません。出産中に自分が望むこと・夫ができることなどを事前に話し合っておくことで、立ち会い中に余計な気をつかう場面を減らせます。自分は出産に集中することができ、夫は必要なサポートに専念できるのです。
出産前から話し合う習慣を付けることで、夫の育児に対する意識が強くなることもメリットのひとつです。出産・育児に関することだけでなく、お互いの悩みや不安も話し合える関係を築いておきましょう。
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流れや条件を確認する
立ち会い出産に参加する前に、出産の流れや条件を確認しておくことは必須です。夫が出産の流れを知らないまま立ち会ってしまうと、何をしていいのかわからないまま出産が終わるのを待つことになります。長い時間を要する出産をともに乗り越えるためには、夫婦で出産の流れを確認しておきましょう。
また、病院によって立ち会いの条件は異なります。写真・ビデオ撮影の禁止や事前講習への参加などが主な条件です。出産の流れを確認するときに、あわせてチェックしておきましょう。
親に立ち会ってもらうという選択肢も
初めての出産で不安を感じる、夫に立ち会ってもらうのが難しいという人は、自分の母親に立ち合ってもらうことも選択肢のひとつです。出産経験者である母親は、出産の流れや苦しみを理解しています。精神的なケアや出産のアドバイスをしてくれるなど、出産時に強い味方になってくれる存在です。
夫には見せられない姿でも、肉親である母親であれば気にならない場合もあるでしょう。わがままや泣き言も言いやすければ、リラックスして出産に挑みやすくなるはずです。
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