「This is not a joke and I am not kidding (これは冗談ではなく、私も冗談を言っているのではない)!」
▲かろうじて公園は開いているけれど、「この公園は消毒していないから自分のリスクで遊んでください」という怖い張り紙が。
N.Y.州知事は外出禁止令を守ることを、強い口調で州民に訴えかけました。プレイグラウンドや公園には警察が巡回し、バスケットボールや井戸端会議をする人々に家に帰るように促しています。N.Y.市民のリアルな軟禁生活は、3月23日の月曜日からスタートしたのです。
スーパーマーケットや薬局はオープンしていますが、それ以外のお店(州が緊急に必要な物資を販売する店と認めなかったお店)は、シャッターを下ろし、ハリケーン前夜さながらに入口にべニア板を張り付けてプロテクトしているお店もあり、マンハッタンは一夜にして殺伐としたゴーストタウンに……。
食品もトイレットペーパーも用意したけれど…
我が家ではロックダウン直前に冷蔵庫に食料が沢山詰め、数週間分のトイレットペーパーと飲料水を確保。あとはお籠り生活に慣れるだけ。と、思いきや……。軟禁生活突入3日目で気が付いたのは、長きに渡ることが予想される外出禁止の日々の生活は緊急時用の物資だけでは、すぐに殺伐とした味気の無いものになってしまうということ!
▲自宅アパートの屋上。住人はほとんど郊外の別荘に避難し、誰もいないルーフトップ。
リモートラーニング(N.Y.の学校は、インターネットを使った在宅授業を行っています)を終えた後の息子の一言、「ママ。僕もう全部読んじゃって読む本がないんだけど」。しまった!! 食料を買いだめすることばかり考えていて、「人間的で豊かな生活を送るための必需品」購入まで気が回っていなかったのです。
今朝も、息子とジョギングに出かけようとして(エクササイズのための外出は許されている)、自分のランニングシューズが古くてイケていなことに気がついてしまいました。これでは、ただでさえ気の滅入るシチュエーションの中で、モチベーションも下がってしまう一方…。
慌ててアマゾンにログインして、いろいろ買い物しようと思ったけれど、あれー!? プライム印の商品なのに、荷物の到着日が4月末になちゃうぞー。買い物しようにもお店も全部しまっているし……。
アマゾンが頼りにならないことが分かったので、個々のブランドのウェブサイトで、様々なマストアイテムの購入に“走る”。1か月分の本、自宅エクササイズ用のグッズやウェア、バスグッズなどの美容関連のアイテム、息子のプラモデル、こだわりのコーヒー豆などなど。品切れが多い印象でしたが、なんとか数時間かけて足りなかった物をネット購入することができました。
家族全員健康で籠城生活に入れたことは、感染者が急増するマンハッタンにあっては、とても幸せなこと。でも、このボロボロになりはじめたネイルと取れかけたまつ毛のエクステをどうしよう(涙)。外出禁止になるまでに済ませるべきことは、買いだめ以外に沢山あったのかもしれません。
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高久純子
ファッション雑誌編集者を経て渡米。N.Y.をベースにファッション、ライフスタイルビジネスのコンサルティングを手掛ける。12歳の男の子のママでもある。Instagram:@junko901nyc