今話題の腸活!正しい「腸活」の仕方をご存知ですか?
テレビやメディアでも取り上げられ話題の腸活。なんと約3人に1人が実践しているとか。年代別にみると、年を重ねるにつれ、腸活をしている割合が増え、60代は4割以上の人が実践しているという結果に。腸活を実践している方に、どんな食べ物で腸活を行っているかお聞きすると、「ヨーグルト」との回答が約9割。”腸活=ヨーグルト”の認識が多いようです。しかし、ヨーグルトを食べるだけでは”腸活”は意味がないんだそう。そこで今回は、正しい腸活の方法をご紹介します!
そもそも腸活って何?
そもそも腸活とは、腸内環境を整え健康に役立てること。その主役は腸内細菌。腸内細菌の分け方の1つに、身体に良い健康効果を及ぼす善玉菌、悪影響を及ぼすのが悪玉菌、中立の立場である日和見菌という3つが知られています。この3つはそれぞれ腸の中で日々陣取り合戦を繰り広げており、善玉菌を増やし、その活動を活性化させることが良い腸活に繋がるとされているんです。
しかし、「腸活の主役は善玉菌とされていますが、実はその働きにあるんです。ヨーグルトに含まれている乳酸菌の多くは、胃酸に弱く、消化の過程でほとんど消滅してしまい、腸に届く時はほとんどが『死骸』に。『死骸』となっても善玉菌のエサとなり、増やすことに一役買っていることに間違いはありません。正しい腸活はヨーグルトに加え、発酵に必要なエサも並行して善玉菌に与える必要があります[松生恒夫(まついけ つねお)先生/松生クリニック院長、医学博士]」。では腸活に必要な食材とは何なのでしょうか。それがこちら。
腸活に必要な食材は「ヨーグルト+食物繊維」だった!
善玉菌の有効なエサとなるのが、”食物繊維”なんです。つい最近まで食物繊維は栄養のない『食べ物のカス』といわれ、栄養学的にあまり重視されてきませんでした。しかし、現在では、食物繊維は、炭水化物、脂肪、タンパク質、ミネラル、ビタミン、に次ぐ『第六の栄養素』と称されているんです。
腸の専門家である松生恒夫(まついけ つねお)先生によると、「手軽に摂れる発酵性の食物繊維は、穀物や根菜類、海藻、フルーツなどにも多く含まれます。全粒小麦、小麦ブラン(ふすま)や玄米のふすま部分に含まれるアラビノキシラン、大麦やオーツ麦に含まれるβグルカン、菊芋や玉ねぎにふくまれるイヌリンなどが該当します」とのこと。
松本先生オススメの食物繊維が豊富な食材
✔︎全粒小麦、小麦ブラン、もち麦、大麦(穀物類)
✔︎こんにゃく、ごぼう、菊芋(根菜類)
✔︎わかめ、昆布(海藻類)
腸活のカギは”腸内発酵力”を高めること
善玉菌は食物繊維を分解し、健康に増進に有効な酪酸を始めとした短鎖脂肪酸を産生します。この一連のしくみを腸内発酵といい、これにより、酪酸をはじめとする短鎖脂肪酸が増えるんだとか。また、「酪酸は整腸効果を高めたり、肥満を予防したりするなど、全身の健康維持にも深く関係しています」と松生先生。
最近ブームの”腸活”。せっかくなら正しい方法で行いたいもの。腸活は、「ヨーグルト+食物繊維」を摂るのがポイントということを踏まえて早速始めてみませんか。