【目次】
こんなアニメ、観たことない!「美少女戦士セーラームーン」の〝キラキラ〟に心奪われて…
1月8日(金)に公開される劇場版「美少女戦士セーラームーンEternal」≪前編≫でセーラー戦士たちの敵、フィッシュ・アイ役を演じる声優・蒼井翔太さんへのスペシャルインタビューvol.2。vol.1ではこの役を掴むまでの運命的なエピソードなどを教えていただきましたが、そこで感じたのは、とにもかくにも蒼井さんが「美少女戦士セーラームーン」を心底愛しているということ! 今回は、作品へのとびきりの愛とリスペクトについて、そして蒼井さんが考える作品の魅力について伺いました。
▲「美少女戦士セーラームーン」に関連してのインタビューということで、ポートレート写真は〝プリズム感〟を意識して撮影。蒼井さん×光の反射…まぶしすぎて今にも変身しそうです!
蒼井さんが発する言葉の端々から溢れてやまない〝セーラームーン愛〟。好きになった頃のこと、今も覚えていらっしゃいますか?
「テレビアニメを観はじめたのは、幼少期。かわい〜い女の子がセーラー戦士に変身する、その変身シーンも含めて、お話がすごく色鮮やかで美しくて、観ているだけで楽しくなれて。だけどキレイ・楽しいだけではなく、地球を守るために、正義のために一生懸命戦っている。このアニメ、一体なんなんだろう!? 今まで観たことがない…!! とすっかり夢中になりました」
実はDomani取材班と蒼井さんはほぼ同年代。「美少女戦士セーラームーン」に魅了されたあの頃の気持ち、とってもわかります!
「セーラームーンを知っている子はみ〜んな仲間! みたいな認識、ありましたよね(笑)。ごっこ遊びをするにもセーラームーンは絶対に外せなかったし、自由帳にセーラームーンのお顔や瞳をみんなが描いていて、上手に描ける子が人気者だったり。変身グッズとかのおもちゃも魅力的だったし…スーパーのお菓子売り場でも「セーラームーン」に関するものがあれば絶対買っていたなってくらい大好きでした」
と蒼井さんから次々に繰り出される思い出話に取材現場は大盛り上がり(筆者はカードダスを山のように集めていたことを思い出しました!笑)。このまま何時間でも何日間でも続けられるのでは?と思ってしまった「美少女戦士セーラームーン」トーク。
「いつ思い出してもキラキラしていて、「美少女戦士セーラームーン」は僕にとって青春そのものだったなと思います」 そう蒼井さんが話すように、大人になった今でも輝いて見える、それがセーラームーンの〝魔法〟なんですよね。
©武内直子・PNP/劇場版「美少女戦士セーラームーンEternal」製作委員会
「これだけの時を経ても色褪せることがない。最先端の技術を用いた現在のアニメも素敵だけど、90年代テレビアニメ「美少女戦士セーラームーン」を改めて観てみると、また新しく見えるというんでしょうか。時をさかのぼるほどに、自分の中にある作品がより鮮やかにじわっと浮き上がってくるような感覚があって…」
「あぁ、もう…!」と気持ちを上手く言葉で表現しきれず、はがゆい様子を見せる一幕も。そんな仕草からも、愛の深さがうかがえます。
「世間的に大きな作品であることはもちろんですが、僕にとっても本当に大きな作品。これほど鳥肌が立つ作品はないなって思います」
セーラー戦士たちの〝絶対諦めない〟強さが、頑張る勇気を与えてくれる
今回、蒼井さんが出演する劇場版「美少女戦士セーラームーンEternal」は、セーラームーン世代はもちろん、この作品ではじめてセーラームーンに触れる小さな子どもたちも含めて様々な人が多彩な視点で楽しむことができる映画作品。大のセーラームーンファンである蒼井さんが思う、作品の魅力とはどんなものでしょう?
そう質問すると「まずは「美少女戦士セーラームーン」という作品全体の魅力から…」と話しはじめてくださいました。
「大人になった今になって考えてみると、セーラー戦士たちである彼女たちの年齢ってすごく若いんですよ。まだ若い彼女たちが星の巡り合わせで出会い、この地球と正義のために戦う。そこには生と死が関わっていて、戦いのすぐ隣には死が待ち受けている。だけど絶対諦めずに立ち向かっていく。その覚悟と決意のすごさを、この年齢になって改めて感じます。ちょっとした失敗で落ち込んでしまいがちな僕たちだけど、どんなときも諦めることなく頑張る彼女たちを観ていると『この悩みも、自分の力で突破できるかもしれない』と思えてくる。自然と僕たちの背中を押してくれるところが魅力的ですね」
どんなピンチにも前向きに全力でぶつかっていく彼女たちは、本当にかっこいい! その凛々しい姿に憧れ、励まされるのは、昔も今も変わらないですよね。
▲カメラの前で魅せてくださった様々な表情。キュートな蒼井さん、クールな蒼井さん、アンニュイな蒼井さん…どれも素敵で写真セレクトが大変でした!
続いて蒼井さんが話してくれたのは、劇場版「美少女戦士セーラームーンEternal」ならではのみどころ。「今回の作品は〝夢〟がテーマになっているんです」と蒼井さんが語るとおり、25年ぶりの劇場版最新作で描かれるのは、セーラー戦士たちの〝夢〟。戦士として戦うことが本当に幸せなのか?戦士として戦う使命は本当に自分自身の夢なのか…? 〝夢〟を巡って悩みながらも成長していく彼女たちの姿が、スクリーンに映し出されます。
©武内直子・PNP/劇場版「美少女戦士セーラームーンEternal」製作委員会
「どんな夢であっても『叶えたい』という気持ちがあるからこそ、乗り越えなければいけない壁や悩みが生まれるし、いろいろなところから横やりが入ったりもする。でも、セーラー戦士の彼女たちは、信頼できる仲間の存在を信じながら、自分から立ち上がって、自分の足で歩みながら困難を突破していくんです。その姿にすごく勇気づけられます。そんな力強さの一方で、〝夢〟ならではの儚さや脆さも描かれていて。〝夢〟って様々な意味を持つ言葉。ひとつのアプローチでは表現しきれない〝夢〟の魅力が、めいっぱい詰め込まれている作品です」
蒼井翔太の夢は、声優業界の中で〝異色の存在〟になること
では、今作品のテーマに関連づけて、続いては蒼井さん自身の夢について聞いてみることに。
©武内直子・PNP/劇場版「美少女戦士セーラームーンEternal」製作委員会
「演じたい役はいろいろありますが、ずっと敵役や悪役を演じたいと思っていたんです。だから、この作品でフィッシュ・アイを演じられて、夢がひとつ叶いました。こんなふうに、積み重ねていきたい夢はたくさんありますが、それと同時に持っている蒼井翔太としての大きな夢は、声優業界で前例のない〝異色の存在〟になることなんです」
その気持ちを〝大きな木〟にたとえて教えてくださいました。
「地に根を張り、枝先で花を咲かせる。そんな木の中には、水や養分が通るルートがありますよね。その道は、まさに先輩方が築いて繋げてきてくださったもの。僕も『ありがとうございます!』と感謝しながら、日々その道を歩かせていただいている一人です。だけど、その木で咲かせる花は、決してまわりと同じじゃなくてもいい。蒼井翔太にしか咲かせられない花を咲かせられたらと思うんです。ひとつだけ違う花が咲いていると『あれは何だろう?』と気になりますよね」
▲迷いなく未来を見つめるような、凜とした瞳がとても印象的でした。
「『なんでこの木にあんな花が咲くんだ!』って悪目立ちして指をさされてしまうことも。でも、これは諸刃の剣なんです。そんな〝気になる花〟を咲かせることで、今以上に声優業界や声優の仕事に目を向けてもらうきっかけがつくれたら。いろんなことに挑戦しながら『こういう人がいるんだ』って思ってもらえる、そんな〝異色な存在〟になることが僕の夢ですね」
今もすでに、声優界で自分だけの美しい花を咲かせ続けている蒼井さん。これからさらにどんな鮮やかな開花を見せてくださるのか、楽しみで仕方がありません!
インタビューvol.1、vol.2と、劇場版「美少女戦士セーラームーンEternal」の魅力を語っていただきましたが、次回は蒼井さんご自身の仕事観などを深掘り!気になる美容事情についてもお聞きしましたので、ぜひチェックしてくださいね。
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劇場版「美少女戦士セーラームーンEternal」≪前編≫1月8日(金)公開!
【劇場版「美少女戦士セーラームーンEternal」】
公開日:《前編》1月8日(金)、《後編》2月11日(木・祝)2部作連続公開!
キャスト:三石琴乃、金元寿子、佐藤利奈、小清水亜美、伊藤 静、福圓美里、野島健児、皆川純子、大原さやか、前田 愛、藤井ゆきよ、広橋 涼、村田太志、中川翔子、松岡禎丞、渡辺直美、菜々緒
スタッフ:原作・総監修/武内直子 監督/今 千秋 脚本/筆安一幸 キャラクターデザイン/只野和子 音楽/高梨康治
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©武内直子・PNP/劇場版「美少女戦士セーラームーンEternal」製作委員会
声優・アーティスト
蒼井翔太
あおい・しょうた。8月11日生まれ。2011年、声優デビュー。主な出演作に「うたの☆プリンスさまっ♪」シリーズの美風 藍役、「ファンタシースターオンライン2 ジ アニメーション」橘 イツキ役、「KING OF PRISM -Shiny Seven Stars-」如月ルヰ役、「この音とまれ!」神崎 澪役など。2013年6月にミニアルバム「ブルーバード」でアーティストデビュー。2019年には「蒼井翔太 LIVE 2019 WONDER lab. I」ツアーを5都市7公演にて開催し、大成功をおさめる。2020年4月には12枚目のシングル「BAD END」を発売。また、2021年7月14日に13枚目のシングルを発売予定!声優だけにとどまらず、アーティスト、俳優としても幅広く活躍中!
撮影/中田陽子(MAETTICO) スタイリスト/ヨシダミホ ヘア&メーク/山本隆太 取材/旧井菜月、福本絵里香(本誌)