眉頭の【位置】の決め方
眉頭は眉間に1番近い部分の眉毛のこと。眉頭の位置をどこにするかによって、顔の印象は大きく変わります。
■まずは「理想の眉の形」をチェック
覚えておくべき眉の整え方の基本
眉間が内側に入ると怖い顔になりがち。ほとんどの人は眉頭が内側に入っているので、眉の間をあけて大人の優しい表情を作るのがおすすめ。
眉頭は、鼻柱の骨のカーブの延長線上に来るように整えて。自然に眉間があけば、顔に抜け感が生まれます。
眉尻は目尻と口角を結んだライン状に設定。
眉頭と眉尻の高さは、同じになるように整えて。太さは全体がほぼ均一になるのが理想です。
斜めから見たときの眉尻は、下まぶたの延長線上にくるのが理想。正面だけ見て整えた眉は、斜めから見るとバランスを崩していることも。手鏡などで角度を変えてチェックしましょう。
眉毛のお手入れ、コツを押さえよう
■お手入れの最適な頻度は?
眉毛が伸びるスピードや眉の濃さには個人差があるため、理想的なお手入れの頻度も人によって異なります。おおよその目安としては、3日~1週間に1回程度のペースを意識してみましょう。それくらいの間隔でお手入れをすれば、理想の眉ラインからはみ出している毛を比較的楽に見付けられる上、1回あたりの作業量が少なくて済みます。
長く習慣化することを考えても、週1回程度の無理のないペースでお手入れしてみるといいでしょう。剃っている部分に関しては、あまり頻度を多くしてしまうと、肌へのダメージが大きくなるため注意しましょう。
■眉毛を整えるために必要な道具
眉毛カットをする際に用意しておきたい主な道具は、ハサミ・シェーバー・コームの三つです。
ハサミはドラッグストアなどで購入できるものを選べば問題ありませんが、刃先が片側にカーブしている眉用のタイプを選ぶようにしましょう。尖った方を肌にあててカットするのではなく、カーブしている部分を肌に沿わせるようにして使用すれば、肌を傷付けにくいため安全です。眉毛を剃る道具としては、安全カミソリに比べより肌に優しい、シェーバーを1本持っておくと重宝します。刃が長過ぎず、小回りの効くタイプがおすすめです。
コームは単体のものでも十分使えますが、ハサミと組み合わさったタイプなら眉をとかしながらカットできるため、慣れていない人でも簡単に眉の長さを整えられます。
■カットするときの注意点3つ
1:すっぴん、乾燥状態でカットしない
眉毛をカットする場合は、眉メイクをした状態で行いましょう。どこを切ればよいのかが分かりやすくなり、切り過ぎる心配もありません。メイクをしたまま不要な部分をカットした後、洗顔して肌を清潔な状態にし、切り残しや産毛などをシェーバーで処理する流れがおすすめです。
また、肌が乾燥した状態で刃をあてると、滑りが悪くなるだけでなく、表面を傷付け乾燥しやすくなったり、刃の刺激によりシミができたりする可能性があります。風呂上りの後やメイク落としの洗顔後は、化粧水や乳液で肌を保湿してから、不要な毛を剃るようにしましょう。
2:カットし過ぎないように注意
眉毛をカットして薄くし過ぎてしまうと、反対に眉毛を描くのが大変になります。近年はよりナチュラルな眉が好まれるため、なるべく自分の眉毛を残した状態で描くようにしましょう。また、コームで毛を立たせ、そろっていない部分をハサミで一気に切ってしまうと、ナチュラルな感じがなくなる上、毛穴も目立ちやすくなります。
何本もそろえて切るのではなく、眉のラインを乱しているような長い毛を確認し、1本ずつ切るのがポイントです。眉の太さも、少し前までは細く整える人が多かったのですが、今は太眉が流行りです。ある程度の太さを残した上でお手入れするように心掛けましょう。
3:剃り過ぎたときは育毛ケアを
理想の形からはみ出ている部分をカミソリやシェーバーで少しだけ剃るつもりが、手元が狂うなどして剃り過ぎてしまうことは、初心者でなくてもよくあることです。
眉毛を剃り過ぎてしまうと、その部分だけ不格好な見た目になってしまうほか、生えそろって元の状態に戻るのに数ヶ月かかります。このような場合は、眉毛専用の栄養剤や美容液を使い、眉毛が生えてくるのを待ちましょう。育毛ケアをすることで、毛が薄くなるのを遅らせる効果も期待できます。
眉頭が濃い、薄いお悩み…意識したいのは【眉の立体感】
■もっさり見えを回避する下処理も肝心
眉メイクは「色で地肌を埋めるもの」と考えがちですが、それだけだと“海苔のようにのっぺりした眉”になりやすいんです。「眉は立体感を意識したほうが自然な美眉になる」と解説するのは、ヘア&メイクアップアーティストの佐伯エミーさん。
美容誌をはじめ、様々なジャンルのヘア&メイクを手がけ、女優やアーティストからも指名を受ける。流行りのメイクを独自に分析し、その人に似合うメイクを提案することが得意。また、スキンケアや美容ツールの指南役としても活躍。
「眉を濃くしたり、太さを出そうとしたりして色をしっかりのせることばかりを気にすると、のっぺりした平面的な眉になってしまいます。大切なのは“立体感”で、ポイントは2つあります。
まずひとつは、毛流れで眉頭、眉頭〜眉山、眉尻それぞれの毛の向きに合わせて描き足したり、マスカラで整えることです。ふたつめは色の濃淡。眉頭は薄めにし、眉頭以外は自然なグラデーションをつけるとメリハリ感が生まれます。また、色をのせるときはパウダーとリキッドの2つを使うのがおすすめです。異なる質感をちょこちょこ重ねると濃淡ができ、“ナチュラルでもキリッとした眉”になります。
そして、意外と盲点なのが眉を描く前の処理。眉毛のなかの下地やファンデーションをスクリューブラシで取り、フェイスパウダーで軽く整えることが大切です。油分を含む下地やファンデーションが眉毛に溜まったままだと色がボテッとつきすぎたり、逆に色がつかなくなります。ちょうどいい抜け感が出て眉がキレイに仕上がるのでぜひ試してみてください」(佐伯さん)
単品で眉メイクをつくると、ひとつの質感しかないのでのっぺりします。立体感のためには、パウダー、アイブロウリキッド、マスカラの3アイテムを使うのが理想です。また、若い頃から眉を切ったり抜いたりしている人は多いですが、40代になると眉が生えにくくなってきます。立体感を出すためにも今の自眉を大切に伸ばすべきで、切る、抜くはやめるのがベター。眉を描くときは、“ちょこちょこ”つけることで立体感が生まれます。一筆書きのように線を描いたりパウダーをのせると、平面的になるのでNGです。