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2021.04.04

適齢期という理由だけで結婚したら失敗した僕の話〜賢治さんの場合Vol.1

「バツイチ」という離婚経験者たちは、ある意味、喪失を乗り越えてなお強く生きるサバイバー。適齢期という理由で、遠距離恋愛の恋人と結婚したらバツイチになった賢治さんの物語、第一回。

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(取材データ)賢治さん(仮名)、45歳。30歳で結婚したけれどケンカばかりの毎日に疲れ、37歳で離婚。その後婚活しまくって10歳年下の女性と再婚。現在は子供にも恵まれ、穏やかな結婚生活を送っている。

遠距離恋愛から同棲してみたら、問題山積みだった

現在は再婚相手と幸せな結婚生活を送る賢治さん。先日赤ちゃんが産まれ、イクメン目指して奮闘中の良きパパでもあります。

そんな彼が何故最初の結婚で失敗してしまったのか。第一回ではその辺りを探っていきたいと思います。

賢治さん:当時、僕は海外勤務でシカゴに住んでいました。同じ会社のシアトル支社に勤めていたA子とは、シアトル出張のときに出会って意気投合したんです。

遠距離恋愛で、2ヶ月に1度はどちらかが会いに行き、電話は毎日する関係だったふたり。だけど「彼女のどんなところに惹かれたんですか?」という私の質問には、「正直、わからないんですよね」と。

賢治さん:料理がものすごく得意で、それは結婚相手としてポイントが高かったというのはあるかも。あとは、僕とA子は別々の支社でも上司が同じで、そのボスに対する不満を共有できたから会話が盛り上がっていただけなのかもしれません。「共通の敵」がいると、結束力が強まりますからね。

ところが、彼女が会社を辞めて賢治さんが住むシカゴで同棲生活を始めたところから、雲行きが怪しくなります。一緒に暮らしてみると、遠距離でたまに会う関係のときは見えなかったお互いの価値観の違いが浮き彫りに。

出不精の賢治さんと、アクティブで外出好きのA子さん。ルーズな賢治さんと、神経質で綺麗好きなA子さん。――と、ぶつかる場面が多々。今までケンカなどしたことがなかったふたりなのに、毎日のように小さなことで衝突するようになってしまったのです。

賢治さん:遠距離のときはたまにしか会えないからいいところしか見ていなかったし、会っているだけでお互い嬉しかったんですよね。だけど同棲したら、生活する上での細かいところが見えてくるじゃないですか。

ケンカばかりしていたふたりは、当然セックスする気にもならないようになり、レス気味に。

さかい:そんな状態で、なぜ結婚しようと思ったんですか?

賢治さん:僕は以前から、30歳で結婚するって決めてたんですよね。20代前半は遊んだから、後半はパートナーを見つけようという意識がありました。だから彼女にも付き合うとき、「結婚前提のお付き合いをしましょう」と言ってしまっていた。男のプライドとして、もう、行くしかなかったんです。その時点でやめておけばよかったのに、それができなかった。今思うと馬鹿らしいですけどね。

ふたりが結婚した理由は、もうひとつありました。それは、A子さんのビザ問題。

A子さんの労働ビザが切れて、アメリカで働けなくなってしまったのです。そのため、結婚に焦るA子さんが賢治さんに結婚を催促し始め、ふたりで行ったニューヨーク旅行で、賢治さんはプロポーズ。

賢治さん:様々な問題があったけれど、そのときは、結婚したら改善されると思ってたんです。だけど、直感は大事でした……。

この連載でも、適齢期にこだわって流されて結婚してバツイチになった方の多いこと(涙)。そして結婚前に「大丈夫かな」と不安になっていた問題、結婚してからもやっぱりどうにもなってません。

というわけで、これから結婚を考える方はバツイチにならないためにも、
・適齢期に流されず
・不安要素がない相手を選ぶこと
を心からおすすめしたい!

このあと、結婚してから離婚するまでの、賢治さんの不毛な8年間のお話は、次回に続きます。

インタビュー・文

さかい もゆる

出版社勤務を経て独立。と思った矢先、離婚してアラフォーでバツイチに。女性誌を中心に、海外セレブ情報からファッションまで幅広いジャンルを手掛けるフリーランスエディター。著書に「やせたければお尻を鍛えなさい」(講談社刊)。講談社mi-mollet「セレブ胸キュン通信」で連載中。withオンラインの恋愛コラム「教えて!バツイチ先生」ではアラサーの婚活女子たちからの共感を得ている。

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