全身ハリで無敵! このハリの数が何本かみんな知ってるよね?→ハリセンボンさんとは
海の生き物へのリスペクトと愛がにじみ出る温かいイラストに加え、衝撃ならぬ笑撃の事実が満載の【おもしろすぎる! 海の仲間たち ツッコミたくなるおさかな図鑑】(ワニブックス刊)。最終回のPart3では『ハリセンボン』について紹介します!
・分類:フグ目 ハリセンボン科
・大きさ:約30㎝
・生息地:あたたかい海
・食べ物:肉食
ハリは○○○なんです!
ハリセンボンはフグの仲間で、歯で見分けることができます。フグは歯が上下にふたつずつで、ハリセンボンはひとつずつ。危険を感じたり、怒ると体をふくらませ、まるでウニのようにトゲトゲになります。そのためハリセンボンには天敵がいないともいわれていますが、唯一の弱点は、ふくらむと泳げないこと。ふくらむことで胸ビレが埋もれ、流されることしかできないのだとか。そんなハリセンボンのハリ、本当に1000本だと思いますか?
著者・さかなのおにいさん かわちゃん的ツッコミポイント『ハリニヒャクゴジュッポンに改名や!!』
「実はハリセンボンのハリは1000本ではなく250~400本程度しかないんです! ハリセンボンという名前自体が、ちょっとしたウソなんですね。」
海を、そしてさかなたちを守るために、今大切なこと
この夏ますまる実感する『温暖化』問題や、じわりじわりと進んでいる『海産物のとりすぎ』そして『海洋汚染』。これらが主な理由となって、“2048年には海から食用魚がいなくなるかもしれない”と懸念されているのをご存知でしょうか? アメリカの科学専門誌「サイエンス」にて発表された論文で、その名も「2048年問題」といわれるものです。
温暖化で海水の温度が上昇する、さかなが増えるよりもずっと速いスピードで漁がおこなわれる、何気なくポイ捨てされたレジ袋や食品の容器や釣り糸が海に流れ着く…その全てが悪影響を及ぼし、海の生き物たちの未来を奪ってしまうのです。
海の生き物との共存は私たちにとって非常に大切なことですが、守るというにはあまりにも広大で、一体私たちに何ができるのだろうか?と腰が引けるのもまた事実。そんな中『 おさかなたちのピンチを救うために、できることがたくさんあるんです』と声を上げるのが、SNSでおさかなについて毎日イラストをアップし続けている「さかなのおにいさん かわちゃん」です。
道に落ちているビニール袋を見たときは「風に飛ばされて川に流され、海でウミガメが食べてしまうかも」と想像してみる。すると、見つけたごみを拾って、しっかりとごみ箱に捨てたくなるはず…そんな風に『優しい想像力』を持って行動することが大切で、そのほかにもいろいろ出来ることはあるけれど、何よりいちばん簡単なのは『もっとおさかなを好きになること』だと、かわちゃんは言います。
「みんながおさかなに興味を持って大好きになってくれれば、きっとおさかなたちが暮らす綺麗な海を守りたいと思ってくれると信じている。」そんなかわちゃんの想いがこもった初の著書が【ツッコミたくなるおさかな図鑑】(ワニブックス刊)なのです。
最終回では、こちらもツッコミどころ満載のハリセンボンの生態をお届けしました。無敵のふくらみモードかと思いきや、まさか泳げなくなってしまうとは…怖いのか可愛いのか、何ともいえない笑いがこみ上げてきます、ププ…。これからハリセンボンを見る目がちょっと変わりそうです。ほかにもおもしろすぎる情報が満載の本書、読めば大人も子どももおさかな好きになること間違いなし。この本を手に取ることが、きっと海の生き物たちの未来を守るきっかけにもなるはずです!
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▶ジンベエザメの目には3000本のアレが生えている!? おもしろすぎる海の仲間たち Part2|【ツッコミたくなるおさかな図鑑】
(さかなのおにいさん かわちゃん著/ワニブックス刊)
その生態、ツッコミ待ち!?
「いや、さかなやのに歩くんかい!」
「生まれて0秒で弱肉強食かい!」
「もはや地球外生命体やん!!」
おさかなたちのおかしすぎる生態にツッコミを入れながら紹介する、世界一おもしろい「おさかな図鑑」です。
4コマ漫画でわかりやすく、おもしろい紹介文もたっぷりついていて、こどもから大人までみんなで楽しめますそんなSNSで大反響!
「さかなのおにいさん」、かわちゃんの初著書。
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【contents】
第1章 ツッコみたくなる「生き方」
第2章 ツッコみたくなる「ひみつ」
第3章 ツッコみたくなる「生態」
第4章 ツッコみたくなる「海の生き物」
第5章 どうしても伝えたいDE章
(2048年問題/SDGs など)
著者
さかなのおにいさん かわちゃん
1990年、大阪生まれ。さかなたちの“おかしな”生態や海の大切さをイラストや歌で伝えることで、子どもの好奇心を育てる活動をしている。また、本名の川田一輝(かわた・かずき)名義では、ラジオDJ・アナウンサーとしても活躍。
Twitter:@sakana_bro
Instagram:@kawayanfishing