子どもが勉強嫌いになる原因
子どもの将来を考えると、勉強をしてほしいと思うママは少なくないでしょう。しかし、無理やり勉強をさせてもストレスを感じたり反発したりして、よい結果に結びつかないこともあります。
まずは、子どもが勉強嫌いになる原因を確認することが大切です。その上で、それぞれの原因に合った対策を立てましょう。
授業についていけない
学校の授業の内容が分からなかったり、難しく感じていたりすると、勉強嫌いになることがあります。理解できない授業に長時間取り組むのは、子どもにとっては苦痛でしかありません。そのうち理解することを諦めてしまうだけでなく、「自分は勉強ができない」と自己肯定感も低下してしまいます。
また、睡眠不足や悩み事を抱えていて勉強に集中できない、年齢に応じた基礎学力が身に付いていないなども、授業についていけなくなる要因です。
学習意欲や勉強の遅れを取り戻すためにも、子どもが分からない部分を突き止め、一緒に解決してあげましょう。
学ぶ目的や意味が分からない
「将来はサッカー選手になりたいから、学校の勉強は必要ない」「電卓やスマホがあるのに、わざわざ自分で計算するのは時間の無駄」と感じている子どももいます。学ぶ目的や意味が分からない子どもには、勉強の必要性・将来的に得られるメリットなどを説明しましょう。例えば、お金の計算や文章の読解力は、どんな職業でも必要なスキルです。
また、勉強をすることで自分の視野が広がったり、進学・就職先などの選択肢が増えたりすることも伝えるとよいでしょう。さらには、料理をする際に分数計算を使ってみる、看板やポスターの文字を読んでみるなど、学校の勉強を日常生活の中で活用するのもおすすめです。
「勉強しなさい」とうるさく言われる
人から何かを強制されたと感じると、かえってやりたくなくなるのが人の性です。勉強についても同様で、頭ごなしに命令されると、やるべきと分かっていても素直に行動できなくなります。それどころか「勉強=つらい経験ばかり」というイメージが刷り込まれ、勉強自体を嫌う原因にもなり得るのです。子どもに勉強を強制する行為は、むしろ逆効果であると認識しましょう。
また、子どもが言うことを聞かないと、つい声を荒らげてしまいがちです。イライラした感情を子どもにぶつけても、何も解決はしません。逆に「ママは分かってくれない」と心を閉ざしてしまうこともあります。「早く宿題をやりなさい」と伝えるのではなく、「1時間以内に宿題を終わらせようね」と具体的な指示を出すと、子どものやる気を損なわずに済むでしょう。
「嫌い」から「好き」になるための勉強方法
勉強嫌いを克服するには、子どもの勉強方法を工夫する必要があります。「親が全てを仕切り、子どもはそれに従う」という形ではなく、子どもの意思を尊重してルールを決めていきましょう。
時間は本人に決めさせる
勉強は自主的に行うことが大切です。学校から帰ってきたら、いつ勉強するのかを子どもに決めさせてみましょう。自分で決めたことであれば、子どもも動きやすくなります。夕食の前やお風呂の後など、タイミングは子どもによって異なりますが、大切なのはきちんと守れる内容であることです。
また、子どもに勉強を促す際は、「何時から宿題やるんだっけ?」「そろそろ宿題タイムじゃない?」といった声掛けがよいでしょう。言い方が変わるだけでも、「やらされている」感が軽減されるものです。質問を素直に受け入れやすい上に、子どものスケジュール管理能力や自主性を育てることにもつながります。
目標は小さく設定する
勉強嫌いな子どもには、目標のハードルを低めに設定しましょう。目標のハードルが高いと、達成すること自体が難しくなり、やる気を失ってしまいます。しかし、達成しやすい目標であれば自信が付き、学習意欲もアップします。やさしい問題を1日に5分間だけ、1ページだけなど、子どもが「続けられそう」と思える内容にすることがポイントです。目標を達成できるようになったら、勉強の時間や量を増やしたり、問題の難易度を上げたりしてみましょう。
加えて、達成ごとに小さなご褒美を与えることも効果的です。テレビやゲームの時間を10分延長する、好きなお菓子を一つ選べるなど、子どもの楽しみになるようなことを盛り込みましょう。
親が子どもにしてあげられること
子どもの勉強嫌いは、本人の努力だけでは克服が難しいでしょう。特に、自主的に勉強する習慣が身に付いていないうちは、親のサポートが不可欠です。
子どもの気持ちに寄り添いながら、二人三脚で頑張るといったスタンスで臨みましょう。
学習環境を整える
勉強に集中しやすい環境を整えることは、親ができるサポートの一つです。低学年のうちはママが近くにいるリビングで、高学年になったら個室を用意するなど、子どもの年齢や性格に合わせて勉強部屋を決めましょう。
また、ゲーム・マンガ・スマホなど、気が散るものを回りに置かないことも大切です。子ども部屋で勉強する際には、机の横にベッドを置くと睡眠を思い出してしまうため、真後ろに配置しましょう。
小さいきょうだいがいたり、近所のから騒音がしたりなど、家では落ち着いて勉強ができないようであれば、図書館に通わせるのもおすすめです。
一緒に学ぶ姿勢を見せる
子どもが勉強をしているときに、親も何らかの勉強をすると、子どもにとってよい励みになります。パパやママはスマホで動画を見ているのに、子どもにだけ勉強を強いているとしたら、「どうして自分だけ…」と子どもが不満を抱えることにもなりかねません。
特に低学年のうちは、ママがそばについているだけでもグッとやる気が出るものです。「光合成って何?」といった質問があれば、子どもの理解度もチェックできます。子どもの横に座って読書をしたり、資格試験にトライしたりなど、ママ自身のスキルアップにもつながるでしょう。
努力を褒めてあげる
子どもができないことにだけ着目して、できていることは「当たり前」とスルーしていませんか?頑張って勉強をしても、怒られるばかりでは学習意欲が下がってしまいます。
漢字ドリルを1週間続けられた、以前はできなかった計算ができるようになったなど、頑張りをきちんと評価し、具体的に褒めてあげることが大切です。たとえ結果がよくなかったとしても、取り組む姿勢や努力を褒めてあげると、勉強をすることに喜びを感じられます。
また、「ママは自分の頑張りをちゃんと見ていてくれる」という安心感や信頼感は、子どものやる気だけでなく自己肯定感のアップにもつながるはずです。
【芸人EXITが答える! 出口が見える悩み相談】新連載#02 「勉強嫌い・読書嫌いのうちの子、どうしたらいい?」 | Domani
勉強とゲームの両立はできる?
ゲームは、子どもの勉強に影響を及ぼさないか心配になるアイテムの一つです。しかし、「ゲームを持っていないと友達との話題についていけない」という理由で、仕方なくゲーム機を購入しているママも多いのではないでしょうか。
勉強とゲームの関係性について考えてみましょう。
「ゲーム」は「悪」ではない
スマホやタブレットなどでも手軽にゲームができることから、「子どもがゲームに夢中で勉強をしない」と悩む家庭も増えています。しかし、節度を守って遊ぶ分には、必ずしも悪というわけではありません。子どもが楽しんで取り組める学習アプリ・ソフトもたくさんあります。むしろ、ゲームを学習ツールとして積極的に取り入れるのも一つの手段です。
また、ゲームには以下のような効果も期待できます。
・記憶力や思考力、集中力などを高められる
・社会性やコミュニケーション力を養える
・効率的な時間の使い方や物事の計画性が身に付く
・プログラミングなどのIT分野に興味を持つ
ただし、ゲームに没頭しすぎて日常生活がおろそかになったり、目に疲れがたまったりなどのデメリットもあるため、親がきちんとサポートしましょう。
ルールを決めて遊ぶ
子どもがゲームで遊ぶ際はルールを決めて、きちんと守らせることが大切です。いつ、どこで、どれぐらいの時間遊んでよいのかを、子どもと一緒に決めましょう。
例えば、宿題を終えてから夕飯の前まで、1日にトータルで1時間まで、親の目が届くリビングで遊ぶなど、各家庭のライフスタイルに合ったルールを作ります。ルールを守れなかったときのペナルティも、併せて決めておくとよいでしょう。
また、「ペアレンタルコントロール」を事前に設定しておけば、高額課金やプレイ時間などを制限できます。個人情報の流出を防ぐためにも、セキュリティ対策は必ず万全にしておきましょう。
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