実現すると思わなかった真彩×生田対談。とにかく、あますところなくみなさんに空気感を伝えたいから!
「真彩希帆」「生田大和」という名前(字面)は、タカラヅカファンにはなじみ深い。真彩さんの、元雪組トップスターの望海風斗さんとのお披露目公演『ひかりふる路〜革命家、マクシミリアン・ロベスピエール〜』も、退団公演のショー『シルクロード~盗賊と宝石~』も、そして退団後初となる舞台も生田さんが演出を担当。劇団外の舞台『ドン・ジュアン』ではおふたりがどう作品作りをしているのが知りたい!と思って生まれた対談企画を展開してきました。
『歌劇』(宝塚歌劇の刊行物)の公演座談会の延長上のような話がうかがえたら…と思っていたところ、おふたりはもりもりと話してくださり、密度の濃い取材になりました。の、で。今回はちょっと趣向を変えて、この連載を担当しているライターの淡路裕子とイラストレーターの春原弥生が、記事では書ききれなかった裏話を披露しつつあれこれ感想を言い合う〝勝手な編集後記〟をお届け。記事の副音声的にお楽しみください♡
インタビュー本編
▶︎【真彩希帆×生田大和スペシャル対談 vol.1】『ドン・ジュアン』のテーマは「愛が呪い」
▶︎【真彩希帆×生田大和スペシャル対談 vol.2】10年以内に共演できる日を目指し…運命つかみ取り!
▲(左)ライター 淡路裕子(右)イラストレーター 春原弥生
取材したのは9月17日。お稽古場がある建物の別室の、制作の進行形が感じられる「稽古場萌え」的な場所での取材でした。コロナの感染対策は徹底していて、取材陣全員事前PCR検査をし、当日は履物とマスクを交換。写真を撮る時だけおふたりがマスクを外し、対談取材はマスク+クリアボード+ソーシャルディスタンスで臨みました。
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淡路:まず、きいちゃん(真彩希帆さん)が元気に「おはようございます!!」って来て。あのひと声で、「あぁ、これが“真彩希帆”だ」って思ったよ。スカステ(=スカイステージ、宝塚歌劇専門のCSチャンネル)の『LOCK ON!』で紹介された、雪組メンバーがきいちゃんをイメージする動植物が「ひまわり」だったけど、本当にひまわりそのものだった。ハッピーで明るくて朗らかで。
春原:きいちゃんは私に“チャーミング”という言葉を教えてくれた人だよ。かわいいだけじゃ収まりきれない魅力にあふれてる。きいちゃんと生田先生(生田大和さん)がデニムのリンクコーデで来てくれたじゃない? 「私が生田先生に聞いて合わせてきたんです」って教えてくれるところもたまらん…♡
淡路:本当に気持ちよくて、天真爛漫な感じ。インタビュー中も「もう時間がないから、先生、次いきましょ!」って引っ張ってくれる姿もカッコよかった。脱線しがちになる話を戻してくれたり。それが自然体なんだよね。なんだろう…真面目なんだけど、楽しく真面目。
春原:うんうんうん、それしっくりくる。
淡路:私、きいちゃんが優しく歌う時の表情も好きなのよ。ゆっくり瞬きしながら口角を上げて。
春原:ささやく声もキレイに歌ってくれるよね。インタビュー中も歌の話になると、「あれですよね、♪〜」って歌い出して、ちょこっとなのに全身でリズムをとって楽しそうに口ずさむ姿が印象的だった。うれしさを体全体で表現してくれる感じ。
淡路:あれはきっと歌じゃないんだよ、きいちゃんにとっては言葉のひとつなのかもしれないね。