そもそも「膣トレ」とは?
福山千代子先生によると、膣トレとは「膣をキュッと締めることで骨盤底筋群を鍛える動きのこと」だそう。
骨盤底筋群とは、骨盤の底にあるハンモックのような筋肉群のことを指し、子宮・膣・膀胱・尿道・直腸を支える役割をしているそうです。
「妊娠や出産、加齢などでこの筋肉が衰えると尿道を締める力が弱まるので、くしゃみや椅子から立ち上がるなどの際にお腹にちょっと力が入ると“尿漏れ”しやすくなります。尿漏れはある程度の年齢以上の女性は誰しも抱える悩みですし、骨盤底筋群の筋力低下がさらに進むと“骨盤臓器脱”といって子宮や膀胱、直腸が膣から脱出してしまう病気も招きます。その予防としても膣トレは有効です」(福山先生)
膣トレがおすすめな人って?
福山先生によると、以下の5つのポイントに当てはまる人は、膣トレがおすすめだといいます。
1. 多出産(経膣分娩)や難産だった
2. 肥満である
3. 運動をあまりしない
4. デスクワークが長い
5. 重いものを持ったり、りきむ仕事が多い
心当たりのある方は、今日から膣トレを実施してみましょう!
膣トレによって得られる効果
尿漏れの予防
医療法人大美会・南 真実子先生に尿漏れについて伺ったところ、なんと30歳代以上の女性の3~4人に1人は尿漏れを経験するのだそう。
「くしゃみ・咳・運動時・笑ったとき・重い荷物を持ったときなど、腹圧が上昇するときに尿失禁が起こるため腹圧性尿失禁といわれています。原因は尿道を締める骨盤底筋が緩むのに加え、膀胱などの骨盤内臓器を支える骨盤底筋群の機能の低下です。また加齢による女性ホルモンの低下・喘息などの呼吸器疾患・便秘・肥満も骨盤底筋群の機能低下の原因となります」(南先生)
膣トレは膣のゆるみを改善するために行うので、こういった尿漏れ予防に効果を発揮するといわれています。
子宮周辺の冷えを改善
膣トレをすることで子宮の血流がアップし、冷えを改善してくれる効果も期待できるといわれています。
子宮周辺の冷えが改善できれば、生理痛が軽減したり代謝が上がって便秘が解消する可能性もあるそうです。
膣トレグッズの種類と選び方
ダンベルタイプ
膣トレを行うグッズの種類のひとつに「ダンベルタイプ」のアイテムがあるといわれています。このタイプはもっともポピュラーだといわれ、ボール状やティアドロップ状の形をしているそう。
重りが中に入っていて、日常的な動作で骨盤底筋群を刺激することができるといわれています。
EMS機能タイプ
膣トレグッズには、EMS機能が付いたアイテムもあるのだそう。
電気刺激により筋肉にアプローチするというもので、よりしっかりと膣トレをしたい人におすすめなのだとか。
バイブレーションタイプ
ブルブルと震えるバイブレーション付きの膣トレグッズも。
膣内でバイブレーションしたら膣を締め、止まったら緩めるといったトレーニング方法だそう。製品によっては膣内の状態を計測してくれるものもあるそうです。