「美容点滴・注射」が疲れの特効薬になる!?
前回の記事では、疲れを溜めないために普段からできることについて教えていただきましたが、今回は、「何をやっても力が出ない」「沼のように疲れて動けない」といった重だるい疲れへの対処法を伺います。
前回の記事▶︎【皮膚科医・山崎まいこ先生監修】週末子どもと遊ぶと月曜は疲れが溜まってぐったり。この疲れなんとかしたい!
「点滴療法は、血管にダイレクトに栄養素を届けることができるので、即効性があります。日々の食事やケアに加えて、プラスアルファのスペシャルケアとして取り入れたり、忙しくてなかなかセルフケアできていないときなどにもおすすめです。私も普段の食事ケアやサプリメントの摂取に加えて、疲れが溜まっているときや風邪気味のとき、長時間のフライト後などに点滴をして、体調を整えています」(山崎先生)
普段は元気だけど忙しくて疲れている人には「マイヤーズカクテル点滴」がおすすめ
アメリカの開業医だったジョン・マイヤーズ医師が喘息やうつ病、慢性疲労などに対して行っていた点滴治療を受け継いで再現された点滴処方。ビタミンB群やビタミンC、グルタチオン、マグネシウムなど、いろいろなビタミンが混ざっている。
「もともと人間の体の中にあるビタミンやミネラルといった栄養素を点滴により体内に直接投与します。副作用のほとんどない安全な点滴治療なので、初めての方でも安心して受けられます。忙しくて疲れているときなど、短期的な疲れにおすすめです」(山崎先生)
慢性的な疲れには「高濃度ビタミンC点滴」を!
ビタミンC には疲労を引き起こす活性酸素を抑える働きがあるため、積極的に摂取したいもの。ただし、大量に摂取しても吸収効率が悪く、すぐに排泄されてしまうのが悩み。その点、点滴でビタミンCを投与すると、血中濃度が20から40倍程度に上昇し、個々の細胞に行き届くそう。
「疲れが抜けきらないときにこの点滴を打つと、体がすっきりします。体調をくずしかけたときも、点滴を打つことでそれ以上悪化しなかったり! 私もこの点滴のおかげで生き延びているようなものです(笑)。 ビタミンCには、メラニンの増殖を抑制し肌を明るくしたり、コラーゲンやエラスチンを増加させて肌にハリを出すといった効果もあるので、疲れの緩和以外にもうれしい作用がたくさんありますよ」(山崎先生)
点滴や注射の効果的なタイミングや回数は?
「メンテナンス的に打てる方には月1回の点滴をおすすめしています。クリニックでは、フェイシャルを受けながら点滴を打たれる方が多いですね。一気に全部ケアできるので忙しい方に人気です。月1での点滴が難しい場合は、ちょっと疲れてきた時に単発で受けることもできます。1回でもかなり体力の回復を感じると思いますよ。沼のような慢性的に抜けない疲れが溜まっている方には、最初は集中して2週間ごとに通っていただいています。まず体力のベースを上げて、その後点滴のペースを落としていくのがよいと思います」(山崎先生)
毎日の食事や睡眠でケアしつつ、それでも疲れが取れない場合は、点滴や注射に頼って体力を回復する方法もあるんですね。仕事に育児に忙しいワーママにとっては、疲れの救世主になるかもしれません!
山崎まいこ
皮膚科医。勤務医として形成外科医、皮膚科医、美容皮膚科医として務め、2017 年東京・代官山にクリニックを開業。ホリスティックな視点から、外側の治療だけでなく、身体の内側、腸内の健康、心のあり方までサポートし、真の健康と美しさを追求している。オーダーメイドで患者に寄り添う医療には定評があり、各界著名人やビューティー関係者からの信頼も厚い。さまざまなアイテムの揃うECサイト「まいこホリスティックオンライン」の監修も務める。
まいこ ホリスティック スキン クリニック