山に囲まれた温泉旅館で里山情緒たっぷりの滞在を
鬼怒川温泉駅から約15分、山間の閑静な場所に、武家屋敷を思わせるどっしりとした長屋門が現れます。鬼怒川と男鹿川が合流する峡谷に開けた温泉郷、川治温泉に位置する旅館「界 川治」です。
▲外観
玄関に続くアプローチを歩くと水車の音がやさしく響きわたり、里山風情漂う空間が広がります。そんな界 川治の魅力は、里山の知恵に触れる滞在を楽しめること。気になるその見どころをたっぷりご紹介します。
▲ロビー
温かなインテリアと自然に囲まれる客室
まずは心安らぐ時間を過ごせる客室へ。堀ごたつのある部屋から露天風呂付きの部屋まで揃った6種54室の客室では、大きな窓から四季折々に表情を変える山や渓流を望めます。窓に向けてオリジナルの家具「ごろんとソファ」が配され、寝そべったまま美しい風景を眺める贅沢なひとときを満喫。
▲ごろんとソファ
全国に展開する温泉旅館ブランド・界は、その土地の文化や名産に触れられる「ご当地部屋」が用意されているのが特徴の1つ。界 川治には、麻紙の温かみに包まれる「野州麻紙 (やしゅうまし) の間」があります。
▲ご当地部屋
栃木県鹿沼地方で栽培されている「野州麻」は、質の高さから寺社のしめ縄に使われてきた麻。「野州麻紙の間」ではタペストリーやサイドボードなどに、この麻を原料にした和紙「野州麻紙」がしつらえられています。
▲ご当地部屋 結ライト
デザインは7部屋の客室ごとにすべて異なり、それぞれ四季の風景を様々な形で表現。たとえば、里山の収穫をイメージした客室では麻紙に漉き込まれた「稲穂」が印象的で、麻紙を丸くかたどった「結 (ゆい) ライト」が部屋を穏やかに照らします。これは、近隣の農家が共同で麻を育ててきたことと、麻の繊維が互いに絡まり紙になるという「結び」の形が表されたもの。
これらご当地部屋のインテリアは、日本唯一の麻を原料にした和紙づくりを行なっている野州麻紙工房の麻紙職人・大森芳紀氏により手がけられています。
ご当地楽で昔ながらの〝里山の知恵〟を体験
その土地ならではの体験ができる「ご当地楽」も、界で注目したい大きなポイント。界 川治では、縄文時代から主食とされてきたと言われる五穀の1つ「大豆」、古くから重要な原動力であった「水車」、「石臼」など、里山の日常生活に根づいた知恵を楽しめます。
▲水車小屋
自然を活用した昔ながらの技術の1つである水車。その仕組みを間近で体験。
▲手挽きの石臼体験
様々な大豆の中から好きな豆を選び、自分好みのきな粉を作れる。
▲烏山和紙の紙漉き体験
栃木を代表する和紙として知られる「烏山和紙 (からすやまわし) 」の手漉き体験で、自分だけの1枚を手作り。
野趣あふれる露天風呂で名湯を満喫
かつて、会津西街道を通る旅人の温泉宿場として栄えた川治温泉。「傷は川治、火傷は滝 (鬼怒川) 」と伝わり、すり傷などの創傷によいとされてきました。
▲露天風呂
大浴場には、男女ともに内風呂と2つの露天風呂を用意。檜造りの湯船がある内湯は、開放感のあるゆったりとした空間です。そこから続く露天風呂は、男性用は岩風呂となめらかな肌触りが特徴のみかげ石で作られた湯殿、女性用は岩風呂と温かな質感が特徴の檜風呂。渓流のせせらぎの音を聞きながら、贅沢な湯浴みの時間を堪能できます。
里山の恵を味わう会席料理
旅のお楽しみと言えば、その土地ならではの食事を味わうこと! 界 川治では、栃木の里山を感じさせる会席料理が提供されます。
▲里山三彩しゃぶしゃぶ鍋会席
特に注目の特別会席は、やわらかな肉質の牛肉と里山ならではの猪肉を、コクのある味噌だれとさっぱりとしたたまり醬油酢だれとともに楽しむ「里山三彩しゃぶしゃぶ鍋会席」。和牛と猪肉のこくと旨味、そして茸、野菜、たれと里山の恵を存分に堪能することができます。
夏のお楽しみ!「ご当地かき氷2022」が開催中
2017年より界で実施され好評を博している「ご当地かき氷」が、今年も8月31日までの期間限定で開催中!
▲ご当地かき氷 イメージ
界 川治で提供されるのは、栃木県が国内生産量の98%を誇る「かんぴょう」を使った、ほかでは味わえないかき氷。かんぴょうの原材料である夕顔を模した器に、ふわふわの氷とかんぴょうのシロップ煮を盛り付け、ミルクジャムをひとさじかければ完成! やさしい甘さに癒される一品です。
▲かんぴょうとミルクジャムのかき氷
かき氷に使用されているミルクジャムにも、栃木で作られた材料を使用。コロナの影響を受け行き場を失った牛乳を活用するため、「星野リゾート リゾナーレ那須」が提携する那須町の牧場「森林ノ牧場」で搾乳された牛乳が、長期保存が可能なミルクジャムへ加工されました。
▲足湯
さらに、今年は温泉旅館ならではの趣向として、館内の足湯に浸かりながらかき氷を味わう新たな楽しみ方を提案。頭はかき氷でひんやりさせつつ、体は足湯によって冷やしすぎないという、頭寒足熱を意識した健やかな納涼を楽しめます。
温泉に食事、名産品、そして豊かな自然まで、この地域ならではの魅力を存分に味わえる界 川治。夏のお出かけ先候補に、ぜひ加えてみてはいかがでしょうか。