「璃」という漢字の意味や成り立ちとは?
「璃」とは、宝石の瑠璃を意味する漢字です。瑠璃は、主に古代インド、中国などで珍重された美しい宝玉で、仏教で7種の宝と言われるる七宝(しっぽう)の一つでもあります。また、同じく七宝の一つで、水晶を意味する玻璃(はり)にも、この「璃」という漢字が使われていますね。
「璃」は音読みで「リ」と読み、「王」が形を、「离(リ、チ)」が読みを表す形成文字です。「王」という部首は、「ひもで貫いた3つのたま」をかたどって形成されています。玉石の種類やその美しさを表す漢字に付属することが多いため、美しい宝石を意味する「璃」にも使われたと考えられます。
「瑠璃」とはどのような宝石?
先述の通り、瑠璃は七宝の一つで、硝子(ガラス)を指します。古代インド・中国などで珍重されていました。日本では、正倉院宝物の瑠璃杯(るりのつき)が有名。瑠璃は青色が主流ですが、赤・白・黒・黄・緑・紺などの種類もあります。梵語ではヴェルーリヤと呼んでいたため、吠瑠璃(べいるり)などと音訳されました。それが、瑠璃という呼び名の起源であると考えられています。
つやつやと輝く美しい瑠璃。深い青色のものが多いことから、色が類似しているラピスラズリではないかと言われています。ラピスラズリといえば、パワーストーンとしても人気の高い鉱石。アフガニスタンなどに主な産地があり、古来より宝飾品として世界中で愛用されていたため、瑠璃として日本にもたらされたのかもしれません。
「璃」という漢字は名前にもおすすめ?
「璃」という漢字は、男の子・女の子共に名前としてよく使われています。思わず見とれてしまうような、美しい色と光沢をもつ瑠璃。その瑠璃に関連する漢字ということもあって、身も心も宝石のように美しい人になってほしい、わが子を宝物のように大切に育てたいという願いの込められた名前が多い傾向にあります。
また、「り」という読みをもつ漢字は、ほかの漢字に比べて数が限られているため、人と同じ名前になることの少ない個性的な名前にも、この「璃」という漢字が使われることが多いです。そのため、わが子に特別な名前をつけたいという方にもおすすめ。
一方で、「璃」という漢字の成り立ちには、名づけにふさわしくない悪い意味が含まれているのではないかという意見もありますが、先述した通り、発音や音の響きに由来する漢字であるため、「璃」自体に特に悪い意味は含まれていません。
「璃」が使われる名前とは?
ここでは、「璃」が使われる名前について紹介します。男の子にも女の子にもおすすめできる名前も紹介しているため、名づけの際にぜひ参考にしてください。