放課後時間を有効活用!スポーツを習える民間学童が人気
共働き世帯にとって頼りになる学童。学童には公立学童と民間学童がありますが、最近は学童でスポーツや語学を学べる民間学童が人気を集めているようです。そこで今回は、学習サポートに加え、スポーツにも力を入れている「プラス・スポーツ学童クラブ」代表取締役 武内元宏さんに、民間学童に通うメリットやそこで育まれる能力についてうかがいました。
「プラス・スポーツ学童クラブ」には、野球、サッカー、ダンスなどさまざまな教室があるそうですが、特にスポーツに力を入れている理由を教えてください。
「残念ながら、子どもの運動能力は1985年頃をピークに低下傾向にあります。背景には、『運動する子としない子の二極化』、『地域コミュニティの希薄化』、『公園でのサッカーや野球禁止化』、『空き地など遊び場の減少』、『ゲームやテレビ、スマホ依存の増加』など、単なる運動不足で片づけることができない社会変化が見て取れます。
また、運動・スポーツに打ち込むという機会が減ってしまうことで、『非認知能力』やその根っこにある『自己肯定感』も育まれにくい環境になってしまっていると危惧しています。こうした状況を少しでも改善すべく、小学生が放課後にたくさん運動して思いっきり遊べる場をつくろうと決心し、プラス・スポーツ学童クラブを立ち上げました」
学童でスポーツが習えるメリットはなんですか?
「多くの保護者は、『運動は重要だ』、『もっと運動やスポーツの機会を増やしてあげたい』と考えていますが、共働き家庭では、平日に子供をスイミングやサッカー教室などの習い事に連れていくことができません。結果的に土日に習い事を詰め込むことになりますが、スケジュール的に子供と保護者双方にとても大きな負荷がかかってしまいます。平日に学童保育と合わせてスポーツを中心とした習い事ができることは、子供と保護者双方にとてもメリットがあるんです」
スポーツや外遊びが苦手な子供でもついていけますか?
「全く問題ありません。子供はもともと体を動かすことが大好きです。環境さえ整えれば、走ったり跳んだり、ボールを蹴ったり投げたり、それはもう活発に動き回ります。
あとは、それぞれの習得度に応じた課題を設定することや、継続するための動機づけ、『失敗してもいい』という空気をつくるなど、楽しくチャレンジできる環境を整えることだけです。プラス・スポーツ学童クラブでは、コーチングの手法で子どもが積極的にチャレンジできる仕組みをつくっていますので、どんなに運動が苦手な子供でも継続することができ、結果的にしっかり上達していきます」
たくさんのスポーツや体験活動があるようですが、特に小学生に人気のスポーツを教えてください。
「サッカーは人気がありますし、ここ最近は空手が人気です。水泳は、どちらかというと保護者が習わせたいということで通う子が多くいます。『プラスポ体育』という、学校の体育をより楽しく丁寧に指導するプログラムも人気がありますよ」
学童で過ごす時間は、どのように子どもの成長を促しますか?
「プラス・スポーツ学童クラブでは、コーチングの手法を徹底し、『自分で考えて自分で判断し、行動する』という経験を繰り返しさせています。逆に言えば、指示や命令を極力しないようにしています。指示や命令による統制は、子供たちの主体性を奪いがちです。たとえ失敗したとしても、自分で考えて行動すること、そしてその結果から気づきや学びを得ることができれば、主体性も伸びますし、自己肯定感も育まれていきます。
そんな『主体的な行動』『積極的なチャレンジ』『成功・失敗からの学び』を促すことで、これからの社会を『強くたくましく生き抜く力』を育んでいます」
民間学童にもそれぞれ特徴がありますが、どのように選べばよいでしょうか?
「なによりその学童の運営方針や教育指針、そして現場の指導員(先生)との相性を重視すべきだと思います。大人が、仕事(職場)を選ぶのに、給与などの条件以上に会社のビジョンやミッション、直属の上司がどんな人かや職場の雰囲気を重視するのと同様、子供にとっての最大の環境要因である『指導員(先生・コーチと呼ばれる人、大人)』で選んであげるべきだと思います」
平日、多くの時間をすごす学童で、思いっきり体を動かせるのは大きな魅力。夏休みにはキャンプやプールなどの特別プログラムも用意されているそうです。送迎つきで、保護者の負担が少ないのもうれしいところ。そして何より、習い事に追われることなく、週末家族でゆっくり過ごせるのがいいですね!