「勉強しなさい」の小言を減らせるかも⁉︎ 帰宅後は家族団らんの時間に
学童の安心+専門塾ならではの教育環境を整えた勉強系学童が人気を高めています。親としては、子供の勉強の心配から解放されるので、仕事から帰ったら家族でゆっくり過ごせるのが魅力。そこで今回は、理系教育に力を入れた民間学童保育「ステラキッズ」の代表取締役、上村真一郎さんにお話をうかがいました。
一般的な公立学童とステラキッズの違いを教えてください
▲オーナメントの工作で、材料に絵具で着色している様子
「ステラキッズは、自由な精神で過ごせる居場所を子供達に提供してきました。こちらの在校生や卒業生の学習状況が徐々に知れ渡るようになり、勉強重視の学童として、地域でもようやく認知されてきましたが、ここでは、なぜ?どうして?という子供の知的好奇心に、正面から向き合うことをモットーに、学習指導を行っています。
公立学童が、公共性と安全性を重視した、子供を預かる場であるのに対し、ステラキッズでは、特に算数数学と言語教育の分野で、子供の知的発達に積極的に関わる民間学童として、高い学習効果と豊かな生活経験を獲得できる施設を目ざしています」(上村さん 以下同)
理系教育に力を入れているのはなぜですか?
▲身近な物体が水に浮くかどうかの実験の前に、仮説を立てている様子
「物事の解決に対し、科学的視点にたったアプローチができる子供を育てたいという願いがあります。たとえば、『分数の割り算は、割る数の分子と分母を逆にしてかければいい』とか『負の数に負の数をかけると正になる』『負の数を引くことは、正の数を足すことと同じである』『速さの問題は〝ハジキ〟、割合の問題は〝クモワ〟で答えを出す』など、多くの人がもっているこれらの知識も、その理由を聞くと、答えに窮する方も少なくないかと思います。
論理的に物事を考え、因果関係や相関関係を明らかにする能力の獲得を期待される理系教育で、これらの解き方が成り立つ理由を十分に理解できないまま先に進むことは、あまり良い状況とは言えません。こういった理由を説明する際に、欠かせない前提条件として、小学3年生までに習う自然数の四則演算の意味を理解しているかが鍵となります。
算数数学をあらゆる場面に応用するためには、いくつもの基本的概念を関連付けながら、一つ一つ石垣を積み上げるような学習経験がものを言います。予め用意された答えを手際よく解答するようなテクニックや、漠然とした理解、断片的な知識だけではなく、腑に落ちるように理解していることが重要です。そういう面でも、ステラキッズは、自分のペースで納得しながら学習を進めることができます」
学童で勉強を教えてもらえるメリットを教えてください
「先程ご説明した3年生までに習う、四則演算の意味を理解すべき時期は、ちょうど学童クラブを利用する学齢期と重なります。適切な内容を適切な時期に学習することで、算数や言語の勉強との向き合い方を知り、じっくりと考える姿勢が身につきます。
また、早い時期に辞書の使い方を教えるので、ステラキッズの子供達は、ごく自然に辞書を引きます。また、夏休みや冬休み期間には、コンパスや分度器、定規などを使い、図形教室を行っています。小学校入学当初から学習習慣が身についているため、ステラキッズ退所後も子供の自主性に任せた過ごし方をさせることができるようです」
勉強以外にはどのような活動をされていますか?
▲夏休みには空港へ見学に!
「天気の良い日は、希望者を公園に連れて行きます。夏休みには、プールや博物館、アイススケートなどに出かけます。室内での遊びや、読書を通じ、精神面、言語力の発達を促しています」
学童で過ごす時間がどのように子どもの成長を促すか教えてください
▲天気の良い日は公園へ
「学校での限られた自由時間や、親の前で見せる子供の姿とは、違った面を見せてくれます。子供にとっては、気負わず、自分らしく過ごすことができる場が学童なのだと思います。学校の先生とも親とも異なる、第三の立場の大人である学童指導員と一緒に、本音でぶつかり、社会性や人間関係をはじめ、自立心を育てる格好の場となります」
民間学童にもそれぞれ特徴がありますが、どのように子供に合った場所を選べば良いでしょうか?
「時間に追われない滞在型の施設である学童で過ごす時間を、どう活かすか、学年や地域を超えた集団生活に何を求めるかで、方向性を明確にしているのが民間学童です。
子供へのサービスを優先させる施設と、子供の自立を優先させる施設では、細かな点で対応が異なる場合があります。ご両親が望む育児・教育方針とマッチした施設であるかを確認して下さい。その上で、習い事や学習面などの付加サービスを検討して頂ければ、ミスマッチの多くは防ぐことができると思いますよ」
放課後の長い時間を過ごすことになる学童は、子供が楽しく通えるかと同時に、どんな教育を受けさせたいかを考えた上で選ぶことが大切なんですね。