ようこそ! 今どっぷり浸かりたい“アート”の世界へ
あれは16か17歳の頃でしたでしょうか。通学中の電車からぼんやりと外を眺めていた時に目に飛び込んできたとある1枚の絵の広告。
森の中を馬に乗った人が進む光景…かと思いきや、なにかがおかしいその絵のタイトルは『白紙委任状』。とても美しいのにどこか奇妙な“シュールレアリスム”の世界を代表するベルギーの画家ルネ・マグリットに惹かれ、一人で美術館に足を運んだことから私の“アート鑑賞”人生はスタートしました。
▲2021年に東京エディションホテルで行われていた「マグリット コレクション」のアフタヌーンティーでの一枚。象徴的な“リンゴ”のモチーフがとてもキュート!
それからというもの幾つもの絵画展に足を運び、心の琴線を震わせる1枚に出会えるのをとても楽しみにしていましたが、5年前に娘が産まれたのをきっかけにその回数は残念ながら激減。
行けたとしても、動き回る娘を目の端で追いかけるのに気を取られてじっくりと1枚1枚に目を凝らすなんて至難の技。むこう数年はこの趣味はほとんど楽しめないかも…となかば諦めていました。
そんな中、我が家にやってきた初めての図鑑、『小学館の図鑑 NEOアート 図解 はじめての絵画』(小学館刊)。
そうかその手があったのか!と目からウロコだった“図鑑”という鑑賞手段は、作品の細かいところをじっくりとアップで眺めることも思いのまま、たっぷりと説明された時代背景などのマメ知識なども相まって、5歳の娘よりもむしろ母の方が興味津々。
娘と一緒に面白い絵を探し出しては笑いあったり、夜な夜な一人でパラパラと気ままに、つかの間の“アート鑑賞”を楽しんでいます。
“アート”なんて日々の生活には無くても全く困らないけれど、人生の1ページに加わればより鮮やかな彩りを与えてくれるのもまた事実。
娘と一緒に美術館巡りを楽しめるその日までは、この図鑑をお供に自宅でのアート鑑賞を楽しみたいものです。
Domanist
杉本緑
1児の母。洋服への愛が高じてアパレル業界へ飛び込み、某アパレル会社で企画、生産に携わる。舞台や落語などの芸術鑑賞で自らの感性を刺激。娘との日常を描いたユニークなイラストもSNSで発信中。 Instagram:https://www.instagram.com/green_sgmt/
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