30代と40代、それぞれが考える生き方とは。
瀧波ユカリさんと森下えみこさんが語り合う!
対談を前にまずは…瀧波ユカリさん&森下えみこさんが初コラボして、お互いのイラストを描きあってみた
▲右/「40代代表・森下えみこさん」が描いた瀧波ユカリさん
左/「30代代表・瀧波ユカリさん」が描いた森下えみこさん
瀧波ユカリさん
Profile たきなみゆかり/1980年北海道生まれ。2004年、漫画『臨死!!江古田ちゃん』でデビュー。『モトカレマニア』『女もたけなわ』『はるまき日記』ほか、最新刊『ありがとうって言えたなら』など著書多数。30代前半で描いたエッセイに、30代後半の現在の思いを書き足して変化を綴った『30と40のあいだ』(幻冬舎/¥580)は、妙齢の女性の間で話題に。
森下えみこさん
Profile もりしたえみこ/静岡県生まれ。第4回コミックエッセイプチ大賞でデビュー。独身、彼氏なしの日々を描いた『独りでできるもん』シリーズや、女性の職場を描いた『女どうしだもの』等、なにげない日常を綴った作品にファン多数。『40歳になったことだし』(幻冬舎/¥500)では、気負いなく40代を通り抜ける等身大の姿を描き、励まされる読者が続出。
瀧波ユカリ&森下えみこ対談!仕事、結婚、人生 etc.30代と40代の違いって?
守りに入らず、攻めてる40代はちょっと違う
瀧波 お会いするのは初めてですが、デビューは同時期ですよね。
森下 はい。瀧波さんの作品は最初のころからずっと読んでいます。
瀧波 森下さんの30代はどんな感じでしたか?
森下 30歳から会社員をやりつつコミックエッセイを描いていたんですが、会社員をやめてフリーランスになったのが35歳です。
瀧波 きっかけはなんですか?
森下 「35歳だし、なんかやんなきゃ」みたいな。単に、数字的な区切りといいますか。40歳では、上京もしましたし。
瀧波 本の中で「ぬるっと40代に突入して、ふわ〜っと上京した」と描かれていて、うらやましいなと思いました。私は今38歳ですが、40歳に対して漠然とした不安があるんです。これって、子供のときに恐れていた1999年に近いものがあると思っていて。何が起こるかわからないけれど、何かが起きると言われている! みたいな。結局、2000年になっても何も起きなかったけれど。
森下 区切りの数字の前って不安になりがちですよね。だから私は「40歳になったことだし、景気づけにでも」と上京したのかも。引っ越しをして環境を変えれば、気がまぎれるんじゃないかと(笑)。
瀧波 普通は逆ですよね。攻めないでもっと守りに入っちゃう。その決断力と行動力はすごいと思います。
森下 今までと同じ不安で悩むくらいなら、新しい不安で悩んだほうがいいなって。前向きじゃないですか。それと、なんとなくですが「40歳までがんばったんだし」と、どこか吹っ切れた感じもあって。それまでさんざん悩み尽くしたから。
瀧波 私は30歳で出産したので、35歳までは子育てと仕事の両立で必死でした。今は娘も8歳になって、子育てモードから自分に関心が戻ってきたところ。だから急に怖くなったのかな。それと、若さに対して世間は優しかったんだなと最近気がついたんです。たとえば、20代と今とで同じテーマを描いたとしても、「若いのに自分の意見を言っている」と評価してもらえる。でも今は、そんなルーキーだけに与えられる優しさは、もう使ってもらえない。ならば次、自分の武器はなんなのか? と、焦ってるのかも。
おふたりの対談はまだまだ続きます!次回をお楽しみに♡
Domani2018年7月号『30代→40代、私たちはどう生きるか』より
本誌掲載時スタッフ:イラスト/瀧波ユカリ、森下えみこ 構成/田中美保