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2025.02.19

サードプレイスとは何? 現代社会に必要な「第三の居場所」を解説

ストレス社会といわれる現代、リフレッシュや新たな出会いの場として、サードプレイスが注目されています。何となく聞いたことはあっても、詳細を知らない人もいるのではないでしょうか。サードプレイスの特徴や見つけ方などを解説します。

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サードプレイスとは? 意味を解説

サードプレイスとは、直訳すると「第三の場所」という意味です。誰が提唱した概念なのか、どのような場所を指すのかなどを紹介します。

コワーキングスペースで作業している人々の写真

(c)AdobeStock

自分にとって居心地のよい第三の場所を指す

サードプレイスとは、自宅や職場以外の、自分にとって居心地のよい場所を指します。この概念は、アメリカの社会学者レイ・オルデンバーグ氏によって提唱されました。

サードプレイスは、日常生活から一時的に離れ、リラックスしたり新しい人々と交流したりできる空間です。たとえば、お気に入りのカフェや公園、図書館などが該当するとされます。

どこがサードプレイスに該当するのかは、人によって異なることがポイントです。自分にとってのサードプレイスを見つけると、心身のバランスを保ち、豊かな生活を送る手助けになるかもしれません。

サード‐プレース【third place】 の解説
コミュニティーにおいて、自宅と職場から切り離された、安心して過ごすことのできる、第三の居場所のこと。
引用:小学館 デジタル大辞泉

サードプレイスの特徴

レイ・オルデンバーグが提唱するサードプレイスの代表的な特徴には、以下のようなものがあります。

・中立的で誰もが利用しやすい
・会話や交流が自然に生まれる雰囲気がある
・アクセスしやすく、気軽に立ち寄れる
・緊張せずに過ごせる

 

サードプレイスは、利用者に心地よさや安らぎを提供し、社会的な平等性を感じられる空間です。そこでは、階級や地位に関係なく、人々が自由に交流できます。

また、遊び心や楽しさがあり、ストレス解消の場としても機能するでしょう。サードプレイスは人々の生活にうるおいを与え、コミュニティの形成や個人の成長を促進する重要な役割を果たしているとされるのです。

サードプレイスが注目されている理由

サードプレイスが注目されている理由は、現代社会の変化にあるといえるでしょう。昨今はデジタル化やリモートワークの普及により、人々の孤立感が高まっている傾向がみられます。

この状況下で、人々に社会的つながりと、心の安らぎを提供するのがサードプレイスです。

また、ワークライフバランスの重要性が認識される中、仕事と家庭以外の居場所を持つことは、ストレス解消や自己実現につながると考えられています。

さらに、地域コミュニティの衰退が問題視される現代社会で、新たな交流の場として期待されている点も、サードプレイスが注目されている理由の一つです。

サードプレイス以外の「プレイス」

第三の場所というからには、第一、第二の場所も定義されています。サードプレイスがどのような場所なのかを知るには、ファーストプレイスやセカンドプレイスの特徴を理解することが大切です。他の場所とサードプレイスとの違いを紹介します。

窓際に置かれたデスクと椅子の写真

(c)AdobeStock

ファーストプレイス(自宅)

ファーストプレイスとは、自身が普段暮らしている家を指します。家族と過ごし、くつろぐための空間であり、日々の生活の基盤となる場所です。

自宅はプライバシーが守られ、自分らしくいられる安全な環境を提供してくれます。しかし、現代社会では、仕事のストレスや家族関係の複雑さなどから、自宅が必ずしも理想的な居場所とは限りません。

中には、自宅にいることで、かえってリフレッシュできないと感じる人も。家事や育児の負担が重いと感じる人にとっては、サードプレイスの重要性は特に高いといえるかもしれません。

セカンドプレイス(職場や学校)

セカンドプレイスは、おもに職場や学校を指します。日常生活の中で過ごす割合が大きい人も多く、社会的な役割を果たすといえる場所です。

職場では仕事を通じて自己実現や経済的基盤を築き、学校では知識や技能を習得します。しかし、セカンドプレイスは責任や義務、競争などのプレッシャーを伴うことが多く、ストレスの原因にもなり得るでしょう。

サードプレイスは職場や学校とは異なり、自由で柔軟な交流や自己表現の場を提供し、心身のリフレッシュや新たな視点の獲得につながるとされます。

セカンドプレイスとサードプレイスは、それぞれ異なる役割を果たしながら、私たちの生活のバランスを支えているのです。

具体的なサードプレイスになり得る場所

自宅や職場以外の場所といっても、自分にとって居心地がよいのはどこなのか、すぐに思い浮かばない人もいるかもしれません。自分の居場所探しの参考になるように、サードプレイスの候補となる場所を3つ紹介します。

カフェラテ

(c)AdobeStock

お気に入りのカフェ

カフェは、多くの人にとって身近で気軽なサードプレイスといえるでしょう。落ち着いた雰囲気やコーヒーの香りに包まれながら、自分の時間を過ごせるところが魅力です。

一人でゆっくり読書を楽しんだり、パソコンで作業したりと、各自のペースで過ごせる自由さがあります。また、常連同士の会話やバリスタとの軽い雑談を通じて、緩やかな人間関係を築くことも可能でしょう。

中にはコミュニティイベントを開催するカフェもあり、新しい出会いの場として機能しているケースも。お気に入りのカフェを見つけることで、日常生活に彩りを添え、心の拠り所となる大切な空間が手に入るかもしれません。

習い事・地域のコミュニティ

習い事や地域のコミュニティ活動も、サードプレイスとしておすすめです。これらの場所では、共通の興味や目標を持つ人々と出会え、新しい人間関係を築くチャンスがあります。

たとえば、料理教室や語学スクール、ヨガクラスなどの習い事は、スキルアップだけでなく、リフレッシュや社交の場としてもぴったりです。

また、地域の清掃活動やお祭りの準備委員会など、ボランティア活動への参加も、地域との絆を深めるよい機会となります。

これらの活動を通じて、日常とは異なる役割や視点を得ると、自己成長やストレス解消にもつながるでしょう。

コワーキングスペース

コワーキングスペースは、近年注目を集めているサードプレイスの一つです。コワーキングスペースとは、さまざまな職業や背景を持つ人々が集まり、独立して仕事をしながらも交流できる共有オフィス空間を指します。

たとえば、フリーランスや起業家、リモートワーカーなどが共有オフィス空間として、コワーキングスペースを利用しているのです。

静かな作業環境と活気ある交流の場が両立しており、個人の生産性向上とネットワーキングの機会を提供しています。

利用者が他業種の人々と知識やアイデアを共有し、新たな発想やビジネスチャンスを得られることもあるのが魅力です。また、自宅では得られない「仕事モード」への切り替えや、孤独感の解消にも役立つでしょう。

日本人はサードプレイスを持ちにくい?

サードプレイスは欧米人の感覚から生まれた概念であるため、日本人にとってなじみにくい部分も。誰もが自宅や職場以外の場所を見つけ、大切にしているわけではないでしょう。

なぜ、日本ではサードプレイスを持つ人が少ないといわれるのでしょうか。日本人がサードプレイスを持ちにくいとされる理由を考えていきます。

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