企業や公務員組織において「主幹」という職は、どのような役割を担っているのでしょうか? この記事では、「主幹」の定義や具体的な役割、他の役職との違いを整理していきます。
「主幹」とは何か? 役割と意義を解説
まずは、「主幹」の定義について確認していきましょう。

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主幹の定義と基本的な役割
まずは、「主幹」について、辞書での定義を確認しましょう。
しゅ‐かん【主幹】
ある仕事を中心となって行いまとめていく人。「編集―」
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)
主幹とは、組織内で特定のプロジェクトや業務を統括する職に付される名称の一つです。一般企業においては、特定の分野や部門で中心的な責任を持ち、業務推進やチームのパフォーマンス向上を担います。
「主事」、「主査」等の職名もほぼ同様に使われていますよ。組織によって地位の上下関係は異なります。
参考:『法律用語辞典 第5版』(有斐閣)
主幹教諭とは?
主幹教諭という言葉を聞いたことはありますか? 近年の学校現場では、働き方改革や教育の質の向上が求められており、主幹教諭の役割はますます重要になっています。主幹教諭の役割について、見ていきましょう。
主幹教諭はミドルリーダー
主幹教諭は、学校組織の中で校長・副校長・教頭の補佐を行う教諭のことです。2007年の学校教育法改正により新設され、2008年からは副校長とともに「置くことができる」職として定められました。
主幹教諭に期待されること
主幹教諭には、単なる管理業務の補助だけでなく、学校の教育力向上に貢献する役割も期待されています。2019年の中央教育審議会答申では、「経験豊富で専門性の高いミドルリーダー」としての主幹教諭の重要性が強調されました。具体的には、以下のような点が求められています。
校務の整理・管理
学校運営の一部を任され、業務がスムーズに進むよう整理・調整を行う。
教育のリーダーシップ
児童・生徒の指導に加え、他の教員と協力しながら教育の質を向上させる。
教員間の橋渡し
若手教員の指導や、学校全体の教育方針の共有を担う。
しかし、その一方で、主幹教諭自身の負担が過剰にならないよう、業務の適切な分担や環境整備が求められています。文部科学省も、主幹教諭の配置による好事例を集め、負担を軽減しながら効果的に活用する方策を推進していますよ。
今後の学校組織の在り方を考えるうえで、主幹教諭の果たす役割はさらに重要になっていくでしょう。

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「主幹事」とは?
「主幹事」という言葉を聞いたことはあるでしょうか? ここでは「主幹事」についてみていきましょう。