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2025.03.24

「社外取締役」とは? 役割や求められる背景から報酬、メリット・デメリットまで解説

社外取締役は、企業内部の利害関係に縛られない立場から、経営の健全性を監視し、適切な助言を行うために選任される役職です。本記事では、社外取締役の報酬や求められる背景、社外取締役になるために必要なスキルについて解説します。

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社外取締役は、企業の経営に透明性をもたらし、戦略的な助言を行う重要な役割を担います。企業の持続可能な成長を支えるために欠かせない存在ですが、その役割やメリット・デメリットについてはまだ十分に知られていないかもしれません。本記事では、「社外取締役」について、わかりやすく解説します。

社外取締役とは? わかりやすく解説

まずは、社外取締役が持つ定義や背景、業務内容について詳しくみていきましょう。

電球を持つ男性

(c) Adobe Stock

社外取締役の定義と役割

「社外取締役」の定義について、辞書で確認します。

しゃがい‐とりしまりやく〔シヤグワイ‐〕【社外取締役】
社内からではなく、会社とは利害関係のない、外部から選任された取締役。会社の事業活動には関与せず、客観的な立場で経営を監視・監督し、専門的見地から助言を行う。→独立社外取締役 →非業務執行取締役
[補説]現在および過去に、その会社やグループ会社で勤務した経験がないことが要件。会社法に規定。経営経験者・弁護士・公認会計士・学者などが選任されることが多い。
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)

社外取締役は、企業内部の利害関係に縛られない立場から、経営の健全性を監視し、適切な助言を行うために選任される取締役のことです会社法では、社外取締役の独立性が重視されています。

この独立性が、経営の透明性を高める大きな特徴です。具体的には、経営陣の意思決定を客観的に評価し、リスクの検討やコーポレートガバナンスの強化に寄与する重要な役割を担います。

社外取締役が求められる背景とは?

近年、コーポレートガバナンス・コードの導入により、企業には透明性と説明責任が強く求められるようになりました。また、株主や投資家からの期待が高まり、外部の視点を経営に取り入れることが欠かせない時代となっています。

特に、不祥事や経営リスクが大きな問題となる現代では、社外取締役が企業のリスク管理や信頼回復の要としての役割を果たしています。この背景には、グローバル市場での競争激化や、ESG(環境・社会・ガバナンス)投資の拡大も影響を与えているでしょう。

社外取締役の具体的な業務内容

社外取締役は、主に取締役会のある日だけ出社する非常勤取締役です。経営戦略や資本政策、新規事業の立案などの議題に対し、客観的な視点で議論を進めます。

また、内部監査の結果を確認し、コンプライアンス体制の強化や改善点の提案を行うことも重要な役割です。さらに、経営リスクの評価や長期的な成長戦略の策定支援を行い、企業が持続可能な成長を遂げるためのパートナーとしての役割を果たします。これらの業務を通じて、社外取締役は経営の質を高め、企業価値の向上に貢献しますよ。

社外取締役の報酬はどれくらい?

社外取締役の報酬は、責任の重さや業務の内容に応じて決定されます。しかし、具体的な基準や相場については明確に理解されていないことが多いですよね。ここでは、報酬がどのように決まり、相場がどの程度なのかを解説します。

お金と女性

(c) Adobe Stock

社外取締役の報酬はどう決まる?

社外取締役の報酬の決定においては、企業の経営課題や期待される成果に応じた配慮がなされます。例えば、経営戦略に深く関与する役割を担う場合、報酬は高く設定される傾向があります。また、報酬の一部を株式報酬やストック・オプションで支給する企業も増えています。これは、経営陣と社外取締役が、共通の目標を共有する仕組みとして機能しています。

報酬の相場と現状

現在の日本における社外取締役の報酬相場は、企業の規模と業界によって異なります。2023年の調査によれば、上場企業における主要企業の社外取締役報酬額(中央値)は約1,720万円と過去最高を更新しました。この増加の背景には、コーポレートガバナンスの強化や優秀な人材の確保に向けた競争が影響しています。

社外取締役のメリットとデメリット

社外取締役は、企業にとって多くの利点をもたらす一方で、課題やデメリットも存在します。ここでは、それぞれの観点から考察しましょう。

社外取締役を導入するメリット

社外取締役を導入する最大のメリットは、外部からの客観的な視点が企業経営に取り入れられることです。特に、以下のような点で企業に貢献します。

1. 経営の透明性向上

社外取締役は、経営陣の利害関係に左右されず、客観的に判断を下す立場です。この結果、取締役会での意思決定プロセスが透明化され、社内外の信頼を向上させます。

2. リスク管理の強化

外部の視点から、企業が抱える潜在的なリスクを洗い出し、それに対する具体的な対策を提案することが可能です。これにより、不祥事の防止や危機管理能力の向上につながります。

3. 経営戦略の質向上

社外取締役は、異なる業界や経験を持つ専門家として、経営戦略に新たな視点を提供します。これにより、イノベーションを促進し、競争力を強化することができます。

社外取締役のデメリットとは?

一方で、社外取締役の導入には課題もあります。主なデメリットとして、以下の点が挙げられます。

1. コストの増加

社外取締役には報酬が支払われるため、企業の負担が増えます。特に中小企業にとっては、経済的な負担が大きな課題となる場合があるでしょう。

2. 経営陣との摩擦

社外取締役の客観的な意見が、経営陣の考えと対立することがあります。これにより、取締役会の議論が停滞し、意思決定が遅れるリスクも考えられるでしょう。

3. 十分な成果が得られない可能性

経営への深い理解や専門知識が欠けている社外取締役を選任した場合、その役割が十分に果たされず、期待した成果が得られないこともあります。

メリットを最大化するために必要なこと

社外取締役の導入効果を最大化するには、いくつかの注意が必要です。

1. 適切な人材の選定

社外取締役に求められるスキルや経験を明確にし、それに合致する人材を選ぶことが重要です。特に、企業の業界や戦略目標を理解し、具体的な提案ができる人材が望まれます。

2. 役割と責任の明確化

社外取締役が何を期待されているのかを、明確に伝えることが重要です。役割と責任をはっきりさせることで、取締役会での効果的な議論が可能になります。

3. 継続的な支援と研修

社外取締役が企業の状況を正しく把握し、適切に助言できるようにするため、必要に応じて情報提供や研修を行うことが有効です。

ビジネスマン四人

(c) Adobe Stock

最後に

この記事では、社外取締役の基礎から具体的な業務内容、メリット・デメリットについて解説しました。この情報を生かし、より良い経営判断やキャリア形成を実現する一助となれば幸いです。

TOP画像/(c) Adobe Stock

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