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2025.04.03

有給消化は義務? 拒否される? 退職時・パート・法律のルールを徹底解説!【社労士監修】

有給消化は、原則として会社側は拒否できないものです。ただ、有給消化にまつわるトラブルは多く、制度を誤解してしまっているケースも。そこで、この記事では、有給消化義務の基本的なルールから、退職時の有給消化、パートや中途入社者への適用について解説します。

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有給休暇ついて悩んでいることはありませんか? 「有給消化って義務なの?」や、「退職時の有給消化を拒否されたときは、どうしたらいい?」などの疑問の声も聞えてきそうですね。

そこで、この記事では、有給消化義務の基本的なルールから、退職時の有給消化、パートや中途入社者への適用について解説します。

有給消化義務とは? 基本ルールと適用範囲を解説

有給休暇は、働く人(労働者)にとって重要な権利です。しかし、企業と労働者の間でこの権利に関する認識に差があることも。そこで、まずは「有給消化義務」についての基本的なルールと適用範囲を解説します。

有給消化は義務?

有給消化は労働者の権利として認められていますが、消化義務があるのかどうかは、少し複雑です。労働基準法では、使用者(会社)は、一定の要件を満たした労働者に対して有給休暇を与える義務があると定めていますよ。(労働基準法39条)

とはいえ、労働者が自発的に有給を消化することが前提となっているため、全ての有給休暇を消化する義務が労働者側にあるというわけではありません。

打ち合わせをする人たち

(c) Adobe Stock

有給消化の「5日ルール」とは?

また、近年注目されているのが、「5日ルール」です。「年休5日義務化」や、「有給休暇5日義務」などのキーワードを聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?

2019年4月から、労働基準法が改正され、この有給休暇に関して「年に5日間は確実に取得させること」というルールが導入されました。これが、いわゆる「年休5日ルール」などと呼ばれるものです。具体的には、年10日以上の年次有給休暇が付与される労働者に対して、毎年5日分は、会社(使用者)が時季を指定するなどして必ず取得させることが義務付けられました。

改正の背景は、働く人側からは、「有給休暇を取りたい」とはなかなか言いにくいという事情もあるといわれていますよ。

参考:東京労働局資料「しっかりマスター労働基準法 有給休暇編」

退職時の有給消化|会社が拒否するのは違法?

退職時に有給休暇を消化する際に、企業がそれを拒否するケースも。ここからは、退職前に有給休暇の取得を拒否されてしまった場合の対応なども見ていきましょう。

退職時に有給をすべて消化できる?

退職時には、有給休暇の消化を希望する人も多いのではないでしょうか? 基本的に、退職日までの範囲内であれば、有給休暇を消化することは可能です。また、使用者側(会社等)が一方的に「退職時の有給休暇の消化は認めません」などと拒否することはできないという点も、注意したいポイントですね。

参考:沖縄労働局 労働相談事例「退職予定者には年休を与えなくてもよいか」

ただ、退職時に残る有給休暇の消化はあくまで労働者側から請求できるという「権利」であり、使うかどうかは自由です。そのため、何も言わなければそのまま退職日になってしまうという可能性も。中には、「会社から言ってくれるものと思っていた…」という人もいますので、有給消化を希望する場合は、早めに伝えるようにしましょう。

有給消化を拒否された場合の対処法|労基署への相談は有効?

万が一、有給消化を拒否された場合は、どうしたらよいのでしょうか? まず、会社内で相談できる窓口や課があれば、社内で確認することがおすすめ。というのも、有給消化は労務的な知識の度合いや、認識の違いにまだまだ差があるという実情もあるからです。また、長年「暗黙の了解で休まないのがマナーになっていた」という職場もあるのではないでしょうか?

実際に、直属の上司から「うちの会社では、有給消化は認められません!」と拒否されたものの、人事部等に問い合わせしたところ、あっさり解決したというケースも。ただ、会社規模や社風によってはこうもいかないこともあるかもしれませんね。

もし社内で解決しない場合は、労働基準監督署(労基署)に相談してみましょう。また、有給消化の拒否だけでなく、さまざまなハラスメントなどの問題がからみあってしまっているケースもあるかもしれません。そんなときは、総合労働相談コーナーで解決のアドバイスをもらうというのも手ですよ。

参考:厚生労働省ホームページ「総合労働相談コーナーのご案内」

握手するビジネスパーソン

(c) Adobe Stock

有給消化義務の適用対象|パート・中途入社でも適用される?

有給消化義務(いわゆる年5日ルール)は、全ての労働者に適用されるのでしょうか? パートタイマーや中途入社者など、雇用形態によって異なるのか気になるところですよね。ここからは、働き方ごとの有給休暇の基本も見ていきましょう。

パートも有給消化はできる?

まず、パートタイマーやアルバイトでも、有給休暇の権利は発生します。つまり、パートやアルバイトも有給消化が可能ということですね。ただし、フルタイムの労働者と比較して、勤務日数や勤務時間によって、付与される有給休暇の日数は異なることがありますよ。日数は次の厚生労働省のよくある質問ページでチェックしてみてくださいね。

参考:厚生労働省 労働基準法よくある質問「年次有給休暇とはどのような制度ですか。パートタイム労働者でも有給があると聞きましたが、本当ですか。」

さらに、ここで重要なのが、年10日以上の年次有給休暇が付与される場合には、パートやアルバイトでも「年5日間は取得させなければならない」という義務(年5日ルール)が適用されるという点です。

ビジネスパーソン

(c) Adobe Stock

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