Q:午後仕事中、眠気が襲ってくる。どうしたらいい?
答える人/細川モモ(予防医療/栄養コンサルタント)
A:目を閉じて情報遮断する習慣を
お昼過ぎにだんだんと眠たくなってきて、集中力が落ちてくる…。働き女子あるあるですね。実は、人には“眠気のリズム”というものが存在していて、そのひとつに「12時間周期」があります。つまり、寝てから12時間後の昼から午後にかけて眠たくなるのは自然な摂理ということです。
実際に、数々の調査で人の作業ミスは午後2時にもっとも起きやすいことが証明されています。ただし、その眠気が明らかに仕事の妨げになっていて、悩みのレベルに達している場合には、自然の摂理以外の原因も見逃せません。
夜に眠っているつもりが「睡眠時無呼吸症候群」などになっていて、深く眠れていないのかもしれませんし、朝食を抜くことやスイーツ・お酒のとり過ぎで血糖値が安定しておらず、乱降下を繰り返すことで「反応性低血糖」になり、やる気が出ない/集中力が続かない/疲れやすい/不安を感じやすい、といった状態に陥っているのかもしれません。
思い当たる場合には、食事を抜かず、炭水化物を食べるときは玄米や蕎麦など低GI値のものを意識すること(難しい場合には野菜や海藻といった食物繊維を含むものを先に食べる)。電車でつり革を持たずに立つ、階段を使うといった活動量を増やすことをおすすめします。
エナジードリンクでのカフェインの摂取は一時的には効果的ですが、その後疲労感を高めることが研究報告されていますので、あまりおすすめできません。
食事に気をつけたら、次は15時までに「目を閉じる習慣」をつけましょう。20分未満であれば仮眠してもよいですが、目を閉じて情報を遮断するだけでも脳の休息になります。
私も娘を産んで以来、睡眠の悩みは常につきまとっています。子育てに割く時間があるからこそ、日中は仕事に集中したいので、眠気対策は必須! 睡眠の質に影響するアミノ酸の摂取にアロマ(これで娘の中途覚醒がなくなりました)、移動時間や仕事の合間に目を閉じて休む習慣を大切にしています。
また、睡眠のホルモン「メラトニン」は加齢とともに分泌量が低下します。100年人生、生涯現役であるために加齢に負けないカラダをつくっていく「女性のための新習慣セミナー」(神戸)などもありますので(各種測定つき)、ご参考ください。
予防医療/栄養コンサルタント
細川モモ(ほそかわ もも)
社団法人ラブテリ トーキョー&ニューヨーク代表理事、元ミス・ユニバース・ジャパン オフィシャルトレーナー。親のガン闘病をきっかけに予防医学に関心をもち、米国にて栄養疫学に出会う。米国認定資格を取得後、2009年に日米の専門家を集めて母子健康増進PJ「ラブテリ トーキョー&ニューヨーク」を発足し、共同研究を複数手がける。2014年に三菱地所(株)とともに働く女性のための「まるのうち保健室」をオープンし、「働き女子1,000名白書」を発表。連載/日経WOMAN Online・日経DUAL他。著書「成功する子は食べ物が9割」(主婦の友社)が7万部突破中。Instagramで食生活(献立)を公開中! 6月15日にAGEsが測れる初の妊活講座を開催。
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