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LIFESTYLE お金

2019.08.21

消費税増税前に「買うべきもの」「買わなくてもいいもの」って?飲食料品の買いだめで得する人、損する人とは!?

2019年10月1日から、消費税が10%に引き上げられます。「ならば、必要なものは先に買っておこう」と考えている人、ちょっと待った!

Text:
南 ゆかり(フリーエディター)
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軽減税率のことを知らないと、損をする!?

「今回の増税では、今までのように買いだめすると、節約どころか損をすることもあります」と消費生活アドバイザーの丸山晴美さん。その理由はというと、「増税と同時に軽減税率も導入されるからです」。

軽減税率…。昨年は国会でも議論されていたし、少し前の参議院選挙のときもまだ反対を叫んでいる議員もいた、いろいろとややこしそうだということは、わかります。

軽減税率とは、飲食料品を中心に、消費税率をこれまでの8%のまま据え置くルール。この対象となる商品を把握しておけば、慌てて買いだめする必要は、まずなさそうです。対象となるのは、大きく以下のふたつ。

酒類・外食・医薬品をのぞく飲食料品
新聞(週2回以上発行の定期購読契約のもの)

なーんだ、家庭の飲食料品は据え置きなんですね! と安心しそうになったところで、丸山さんに釘をさされました。

「ただ…その中身がけっこう複雑で。たとえば料理に使う<みりん風調味料>は、食料品だから軽減税率の対象で消費税8%。でも、<本みりん>は酒類になるので10%。本みりんにこだわって使っているご家庭なら、増税前に1〜2本は買い置きしてもよさそうですね。

では、栄養ドリンクは消費税8%? 10%? どっちだと思いますか?」

うーん、飲料だから8%と願いたいところだけど、食卓に出るものでもないから、10%な気もしないでもない。

「<ユンケル>などの栄養ドリンクは、食品ではなく医療品だから10%に増税。でも、<レッドブル>であれば清涼飲料水だから8%のまま。サプリも健康食品も食品表示があれば8%、医薬品や医薬部外品の表示があれば10%です」

もっとわかりやすい、覚えておきやすい識別の仕方があるといいのですが…。

「例外はありますが、人間が日常生活で直接口に入れるものが軽減税率にあてはまると覚えておきましょう。粉ミルクや離乳食は8%だから、焦って買いだめしなくても大丈夫。でも、ペットフードは“人間が”口に入れるものではないから10%。ペットボトルの水もウォーターサーバーの水も飲むものだから8%。でも、ウォーターサーバーの本体のレンタル料金は10%です。水道水は飲むだけではなく、生活用水も含まれているから10%ですね」

毎日使うものだから9月のうちに買っておこうと思うものの目星をつけたら、それが軽減税率の対象(消費税は上がらない)なのか、一度チェックしたほうがよさそうですね。

●軽減税率について、こちらに詳しく解説されています(政府広報)
https://www.gov-online.go.jp/tokusyu/keigen_zeiritsu/#no1

「食卓にいつもあるもの」は買いだめ不要!

丸山さんは「人が口に入れるもの」と教えてくださいましたが、私はこれらを整理して、「食卓にいつもあるもの」(あっても許せるもの)と定義してみました。サプリは食卓に置いておいてもまあ許せるから8%、ユンケルもビールもいつもいつもテーブルに出てるものじゃないから10%、しょうゆは食卓に置いておくから8%、本みりんやペットフードは必需品だけど食卓の上には置かないから10%。ね、いかがでしょ。

増税対象になるもので、買って置いても日持ちするものなら、9月のうちに買っておくのは、ありというわけです。ただし! 私は5年前の消費税アップ時(5%から8%)に、いろいろ買いだめして気づきました。たくさん買っても、使わないまま月日がたってしまったり、早く使い切らなくちゃと大食いしてしまったり。ひどいときは買ったことさえ忘れて賞味期限が切れてしまう…。

「買いだめしておくとしても、当面の2か月分ほどあれば十分です。これまでの増税時のことを考えても、増税から2か月もすれば、新しい税に慣れて抵抗も感じなくなるものです。これは、コスメやヘアケア用品などの買いだめでも同じことがいえます」

小さなお得につられてまとめ買いして、フードロスが増えたら本末転倒。また、冒頭で丸山さんが「損をすることもある」と言ったのは、「増税後に実施されるポイント還元制度があるから」という理由もあります。これは、後にじっくり解説いただくとして。

では一方で、大きな買い物――たとえば車とか家とか、旅行となると、増税2%ぶんはけっこう大きな出費。買うべき大物とは? 次回以降に考えていきます。

【飲食料品編まとめ】
・増税前に買ったほうがいいもの/栄養ドリンク、サプリメント(医学品表示があるもの)、常備薬、ペットフード、お酒・本みりん。ただし、この先2か月ぶんほどで十分!
・買わなくてもいいもの/食材全般、お菓子、飲料水・ジュース類、健康食品、粉ミルク、離乳食

写真/Shutterstock.com

南 ゆかり

フリーエディター・ライター。半年にわたって取材・執筆した書籍『真夏も雪の日もかき氷おかわり!』が発売中! ほかに書籍『今の私は』(後藤真希・著)、Oggi誌面インタビュー連載「この人に今、これが聞きたい!」「お金に困らない女になる!」などもぜひ読んでください

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