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朝洗顔はしたほうがいい、しないほうがいい、と両説ありますが、どちらが正解なのか美容のプロに聞いてみました! また、忙しい朝におすすめの拭き取りタイプ、泡、ジェルの洗顔料や朝洗顔後に美肌に導く時短アイテムを紹介します。
朝の洗顔は本当に必要?
自分の肌に合わせた判断がベスト
美容業界歴25年超のベテラン美容エディター 木更容子さんに朝洗顔についてトツゲキQUESTION!
木更さん:人によっていろいろな判断があると思うんです。医師の中にも、「私も顔は洗わない! 」という人もいれば、「洗顔は大事」という人もいるし、結局は、人それぞれ。でもそれでいいんです。もちろん各メーカーの推奨というのはあるけれど、コスメは薬ではないのですから、誰がどんなふうに使うべきという決まりはありません。
─────なるほど、「朝洗顔の正解はこれ! 」っていうのがある訳ではないんですね。
木更さん:朝の洗顔のメリットとしては、肌の汚れ、つまり自分が出した皮脂や夜につけたクリームなどのアブラを落とすことができること。デメリットは肌にある元々のうるおいのもと=つまり皮脂、まで落としてまうこと。人の肌は自分で出した皮脂によって守られているから、皮脂を全部落としちゃうのはマズイ。だから、洗顔料を使って洗っても肌がカサカサにならないならば洗顔すればいい。
─────アラフォーになると、夜のスキンケアはオイルやクリームをたっぷりつけがち。その分、朝はギトギトですが…。
木更さん:それは洗った方がいいかもね。私の場合は、お湯で軽く洗うだけで十分汚れが落ちると感じるから朝はお湯で軽くすすぐだけ。朝ギトギトのときがあればクレンジングミルクを使うかな。だからつまりは、「自分は夜どんなスキンケアをする? 」「それで朝の肌がどうなっている? 」「洗顔してカサカサしない? 」「洗顔しなくても肌の調子がいい? 」「洗顔しないとザラつく? 」、そんなところで自分の肌をみながら決めればいいと思うんです。
乾燥がひどい人は朝洗顔をしないほうがいいかも
朝洗顔後、しっかり保湿をしても午後には乾いてしまうという乾燥肌さんは、思い切って朝洗顔をやめてみるのも手です。美容家・山本未奈子さんはこのように話します。
「朝しっかり保湿しても、午後には肌が乾いてしまうという声をよく聞きます。その原因は、朝の洗顔かもしれません。皮脂が出にくい乾燥肌の場合、朝、それほど肌が汚れていないのに洗顔フォームで洗うと、必要な皮脂や肌の潤いが流れ出してしまい、潤いを抱え込みにくい肌に。朝の泡洗顔をやめ、前の晩のスキンケアを化粧水で拭き取るだけにすると、乾燥がかなり改善されるはず」(美容家・山本未奈子さん)
朝は洗顔料を使わないほうがいい?
よほど乾燥する人以外はしっかり洗顔料を使うこと
\専門家の意見/
銀座ケイスキンクリニック 院長 慶田朋子先生
「肌が乾燥するから朝はぬるま湯ですすぐだけ、という声もよく聞きますが、毛穴詰まりが気になるなら、洗顔料できちんと洗わないと角栓はとれません。よほど乾燥して毛穴がほぼ目立たない人以外は、朝も夜もしっかり洗顔を」(慶田先生)
自分の肌タイプによって分けるのが◎
皮脂や汚れは放っておくと酸化してしまいます。夜の間に皮脂が分泌されるので、朝は洗顔料を使ってしっかりと汚れを落とすことが大事。ただし、皮脂がほとんど出ない肌質の人は、1日2回洗顔料を使うと肌がパサパサになってしまう場合も。どうしても乾燥が気になる人は、朝をぬるま湯洗顔にするのもOK。
その場合でも、小鼻のわきや顔の凹凸は指の腹で丁寧に拭って。表面の汚れはしっかりと落とすことが大切です。
どちらにしてもすすぎはぬるま湯を徹底して
実は朝洗顔を水で行うと、スキンケア効果が80%も減少するということが判明!
「25℃」の水温と、人肌に近い「36℃」のぬるま湯ですすいだ後の肌温度を測ると、「25℃」の方が7℃も皮膚温を低下させているということが判明。実は皮膚温度が下がると、美容成分の働きが80%もダウンしてしまうのです!
さらに皮膚温度が下がると、肌のバリア機能まで低下することに… 。水での洗顔は肌荒れの原因になるのです。洗顔料を使っても使わなくても、すすぎは水ではなくぬるま湯がベスト。熱すぎる温度も注意してください。
乾燥肌|正しい洗顔方法とおすすめの洗顔料
肌をこすらず優しく洗う
すべての肌質の人に共通することではありますが、乾燥肌の人や肌に炎症を起こしやすい体質の人はとくに、洗顔はとにかくこすらず優しく行いましょう。皮膚科医でホリスティック スキン クリニック院長の山崎まいこさんはこう話します。
「シミができやすい方や肌が乾燥しがちな方は、肌に炎症ができやすい体質の場合が多いです。そのため、洗顔のしすぎはよくありません。ゴシゴシ肌をこするように洗うのは絶対にやめましょう。肌への負担を減らすために、朝の洗顔をやめてみるのもひとつの方法です」(皮膚科医・山崎まいこさん)
どうしても乾燥が気になるときは「ホットタオル洗顔」に
洗顔をやめてホットタオルで拭き取るのもおすすめです。
「洗顔のしすぎで肌をより乾燥させてしまうことがあります。そのため、乾燥が気になるときは、朝の洗顔をやめて、ホットタオルで優しく拭くだけにしてみてください」(山崎さん)
また、ホットタオルで顔を拭いた後は、通常のスキンケアを行いましょう。さらにメイクの前にもう一度保湿すると、乾きづらくなります。
石油系界面活性剤や防腐剤フリーの洗顔料が◎
乾燥肌さんは、マイルドな洗浄力で石油系界面活性剤や防腐剤が含まれていない洗顔料を選ぶのが理想です。
中でも「アミノ酸系」や「弱酸性系」の洗顔料は肌のバリア機能を守りつつ優しく汚れを落としてくれる優れもの。
「ヒアルロン酸」や「セラミド」など、保湿成分配合のものもおすすめです。
\おすすめ洗顔料/
▲アベンヌ リッチ ウオッシュバー 100g ¥1,650
石油系界面活性剤フリーで「ココイルイセチオン酸Na」「ステアリン酸」「ラウリン酸Na」など植物・動物性の脂肪酸が主原料の洗顔石鹸。成分数を16種類に絞った低刺激処方なので、生後3カ月以上の赤ちゃんから大人まで幅広く使用できる。さらに「アベンヌ温泉水+ミツロウ」のクリーム成分配合で、しっとりとした洗い上がり。
脂性肌|正しい洗顔方法とおすすめの洗顔料
たっぷりの泡でTゾーンから洗う
医師の友利新先生によると、洗顔の9割は泡で決まると言います。おすすめは泡立てネットを使って空気がたっぷり含まれたキメの細かい泡を作ること。皮脂分泌が活発な場所Tゾーンから泡をのせ、重点的に洗っていくとよいそうです。
- まずは泡立てネットで洗顔料をしっかりと泡立てる
- Tゾーンにたっぷりと泡をのせたら、その後頬全体に広げていく
- 全体に広げたらこすらず10秒ほど泡を軽く押す
- 優しく手短に泡を洗い流す
皮脂や角質を落としながら必要な皮脂を残してくれる洗顔料が◎
テカりが気になる脂性肌さんは、洗浄力の強い洗顔料を選びがちですが必要な皮脂まで落としてしまうと逆にテカったり乾燥を引き起こしたりする可能性があるので△。
おすすめは毛穴やキメの溝に溜まった余分な皮脂・古い角質などをしっかり洗い流しながらも、必要な皮脂を残してくれる洗顔料です。
\おすすめの洗顔料/
▲左 エスト クラリファイイング ジェル ウォッシュ 130g ¥4,950
ぷるんと厚みのある泡立たないジェル洗顔。古い角質・皮脂汚れ、毛穴に詰まった角栓までも分解し、透明感あるなめらか肌に洗い上げる。
▲右 ファンケル 泥ジェル洗顔 120g ¥1,320
3種のクレイ配合の黒泥ジェル洗顔料。毛穴汚れ・ザラつきを吸着してオフ。古い角質を柔らかくほぐす角質ケア効果も。敏感肌も使える防腐剤無添加設計。
敏感肌|正しい洗顔方法とおすすめの洗顔料
とにかく短時間で! 摩擦少なく洗顔する
敏感肌さんは洗顔もクレンジングも、とにかく摩擦をなくし短時間で行うのがポイントだと、自身も敏感肌だという自由が丘クリニックの皮膚科医・松浦佳奈先生は言います。
「短時間でしっかり洗浄ができること、摩擦を少なくすることがクレンジングや洗顔の基本です。洗浄力がいちばん高いのはオイルクレンジングですが、たっぷりの量を使って短時間で洗浄するのがコツです。少ない量でゴシゴシすると、摩擦が起きてしまいますから。ただ、ニキビができている人はオイルは避けてください。オイルがおすすめと言うわけではなく、手早くしっかり、でも肌の潤いを残すものを選ぶことが大事です」(松浦さん)