フローリングに布団派のよくあるお悩み
布団というと和室で使うものというイメージがありますが、フローリングで使っている人も意外と多いものです。フローリングと布団の組み合わせで生まれやすい悩みを紹介します。
足腰に負担がかかる
畳よりも硬いフローリングに布団を敷いて眠っていると、足腰に負担がかかる可能性があります。床に直に転がっていると、硬さで体が痛くなることがありますね。それと同じことが、布団を敷いていても起こる可能性があります。
また、足腰への負担は、冷えによって悪化することもあります。ひんやり冷たいフローリングの冷気は、ベッドより床に近い布団だと体を冷やす原因になるでしょう。布団を敷きっぱなしにしている場合には、たまった湿気によって体が冷えることもあります。
カビが生えやすい
眠っているときには思った以上に汗をかいています。そのため、フローリングに布団を敷いていると、湿気がたまってしまいます。そして、この湿気はカビの温床になります。一度カビが生えると、布団はもちろんフローリングにも繁殖する可能性があるので、注意が必要です。
また、全てのカビではありませんが、中にはアレルギーや喘息の原因になるものもあります。特に、免疫が落ちている人や小さな子どもは影響を受けやすいので、布団の敷きっぱなしは避けましょう。
発生したカビがエサになって、ダニが繁殖することもあります。しかも一度生えたカビは放置しておいても消えません。小まめに布団をたたんで、フローリングと布団を乾燥させ、予防することが大切です。
ホコリがたまりやすい
フローリングに敷いている布団は、ホコリがたまりやすいという悩みを抱いている人も大勢います。
ホコリは私たちが動くことで舞い上がりますが、重さがあるため徐々に落下します。そのため、床に近い方が天井付近よりもホコリの密度が高いというわけです。
しかも、表面がつるんとしているフローリングには、ホコリをとどめておくだけの隙間がありません。そのため、余計にホコリが舞いやすくなります。
丁度ホコリの密度が高いところに敷いてある布団は、ホコリがよくたまるというわけです。適切な対策をしないと、ホコリによって咳が出てしまう人もいるでしょう。そのため、小まめな掃除でホコリ対策が必要です。
収納場所に困る
フローリングの部屋には布団を収納できる大きな収納場所がないケースもあります。その場合、収納場所がないことに困ることもあるでしょう。
収納場所がないからと、敷きっぱなしの万年床ではいけません。カビ・ダニ・ホコリといったものをためこんでしまいます。布団とフローリングを乾燥させるためにも、工夫して布団を収納しましょう。
例えば、市販の布団用すのこボードを活用すれば、布団をかけて乾燥させながら片付けることが可能です。たたんで重ねた布団に布をかぶせて目隠しするだけでも、部屋がすっきりしますし、湿気対策ができます。
また、季節外の布団を収納するときには、圧縮袋の利用が便利です。ボリュームを抑えることで、省スペースでの収納が実現します。
カビや湿気の対策方法は?
敷きっぱなしの布団やフローリングに発生するカビや湿気は、単に布団や床を傷めるだけでなく、アレルギーといった不調の原因になることがあります。そのため、適切な対策で予防することが大切です。
布団を敷きっぱなしにしない
カビや湿気の対策でまず大切なのは、布団を収納することです。敷きっぱなしの布団には湿気がたまり、そこにはカビが発生しやすくなります。まずは、毎日起きたら布団をあげることを心がけましょう。布団を収納していれば、湿気を帯びたフローリングも乾燥して、カビが生えにくくなります。
布団の湿気やカビ対策には、定期的に布団を干すことも大切です。毎日布団を収納している場合でも、2~4週間に1回くらいのペースで天日干ししましょう。
除湿シートやすのこを使う
除湿シートやすのこも湿気やカビの対策に役立ちます。
たまった湿気を吸い取る除湿シートを敷くだけで、湿気が抑えられます。ラクなお手入れで清潔に使い続けたいなら、洗濯機で洗えるタイプのものを選ぶのがポイントです。
すのこの上に布団を敷くと、布団とフローリングの間にたまった湿気や熱を逃がすことができます。すると、乾燥した状態を保ちやすくなるので、カビが生えにくくなるというわけです。上手に活用することで、湿気やカビの悩みを解消できます。
フローリングで使う布団の選び方
快適な睡眠のためには、布団選びも大切です。フローリングに敷く布団は、どのようなタイプだと相性が良いのでしょうか?
硬さや素材で選ぶ
布団の硬さや素材には好みがあるかもしれません。しかし、単に好き嫌いで選ぶのではなく、体に合ったクッション性や素材の性質を理解して選ぶことが大切です。
硬さは適度なクッション性があるものを選びましょう。柔らかくても体が沈み込み過ぎてしまいますし、硬過ぎると痛みを感じる可能性があるからです。
素材で選ぶ場合には、羊毛・ポリエステル・ウレタンフォームが代表的です。自然に湿度を吸収したり発散したりする機能が備わっている羊毛には、適度なクッション性もあります。
軽くて洗える扱いやすさを重視するなら、ポリエステルの布団を選びましょう。また、ウレタンフォームなら、繊維のようにダニのエサにならないので、天日干しの必要がなくお手入れが簡単です。
お手入れしやすいものを選ぶ
湿気を含み、カビやダニが発生しやすい布団は、できるだけお手入れがしやすく、清潔を維持しやすいものを選びましょう。
特におすすめなのは、家庭用洗濯機で洗えるタイプです。このタイプなら、シーズン後の収納前に洗濯をしてからしまえます。ただし、洗濯機が布団洗いに対応していない場合もあるので、購入前にチェックしておきましょう。
また、防ダニや抗菌の布団を選ぶこともポイントです。完全に防げるわけではありませんが、予防できている方が安心して使えるでしょう。
体の負担を軽減できるものがおすすめ
私たちは毎日6~8時間眠ります。その時間をどのような姿勢で過ごすかによって、体への負担のかかり方に違いが出るものです。そこで、布団はできるだけ負担を軽減できるものを選びましょう。
理想は、立っている状態と同じ姿勢を取れる布団です。背骨がゆるやかなS字カーブになる姿勢が取れるものを選びます。
また、睡眠中の体の変化に対応できるものであることも大切です。体温を適切に保つための保温性や、湿度を適切な状態に調整する働きがあるものが良いでしょう。布団は長時間使うものなので、へたりにくい材質でできているものを選ぶことも重要なポイントです。
布団を敷く際に役立つグッズ3選
フローリングに直に布団を敷くのは抵抗がある人もいるでしょう。また、湿気が気になるから対策したい、ということもあるはずです。そんなときに便利に使えるグッズを紹介します。
国産い草を使用した畳マットレス
イケヒコ・コーポレーション「夢見畳3」
畳に布団を敷いて眠りたいと思っているなら、イケヒコ・コーポレーションの「夢見畳3」がおすすめです。国産い草で作られたマットレスを敷くだけで、畳スペースが作れます。
い草は湿度を吸収する働きがある素材です。そのため、布団を敷くときに使えば、湿気によるカビを予防することにつながります。
重さは約3kg、三つ折りにして収納できるので、軽々運べて場所を取らないのもポイントです。
商品名:夢見畳3
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布団の下に敷くだけ!
西川リビング「からっと寝 調湿シート シリカゲル入り」
湿度が高い場所では吸湿し、低くなると放湿する、西川リビング「からっと寝 調湿シート シリカゲル入り」は、布団の下に敷くだけで気になる湿気対策ができます。
シートについている吸湿センサーが青からピンクに変わったら天日干しの合図です。再びセンサーの色が青に戻れば、繰り返し使えます。
商品名:からっと寝 調湿シート シリカゲル入り
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グッドデザイン賞受賞
マストバイ「みやび格子 すのこベッド シングル ロールタイプ」
布団の下にすのこを敷く方法は、湿気対策として有名です。しかし、通常のすのこだと、すのこと布団が触れ合う面が広く、湿気やカビの原因になる可能性があります。
マストバイの「みやび格子 すのこベッド シングル ロールタイプ」は、通常のすのこより細い木材を使って作られています。細い木材には溝が切られているので、湿気をより逃がしやすい構造です。また、使わないときには、くるくると巻いてコンパクトに収納できます。
商品名:みやび格子 すのこベッド シングル ロールタイプ
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気になるホコリの対処法
ホコリは下にたまる性質があります。そのため、フローリングに布団を敷いて眠っていると、ホコリが気になるものです。正しい対処法を知り、ホコリに悩まされない快眠を手に入れましょう。
ホコリがたまる原因は?
ホコリは、衣類やカーペットなどから出た繊維くず・抜け落ちた髪・皮脂や髪をエサに発生するダニ・本や雑誌から出る紙のくずなどです。
毎日自然に生活するだけで出るゴミなので、掃除をしていても自然とたまります。一見小さく軽そうなホコリですが、重さがあるので徐々に床付近にたまるのも特徴です。
それでいて、掃除しようとすると空気中に舞ってしまいます。フローリングの掃除が終わったと思っても、すぐにホコリがたまるのは、空気中のホコリが床に落ちてくるからです。
フローリングの掃除方法
家の中で自然に舞っているホコリは、どのような掃除の仕方で対策できるのでしょうか?
まず大切なのは、掃除のタイミングです。私たちが歩くだけで簡単に舞い上がるホコリは、掃除をしようと行動しているだけで、どんどん空気中に舞ってしまいます。
そこで、帰宅直後や朝一番など、ホコリができるだけ床に落ちているタイミングを狙います。まずはペーパーモップで全体を拭き掃除して、掃除機で吸い、水拭きの後に乾拭きで仕上げれば、ピカピカのフローリングの完成です。
ただし、この掃除方法を毎日実践するのは大変なので、普段はペーパーモップのみでも良いでしょう。週末の余裕があるときに掃除機をかけ、月に1回ペースで拭き掃除をすれば、きれいな状態が保てます。