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LIFESTYLE 私の生き方

2019.12.07

「子どもたちの可能性を広げて、未来がよりよいものになれば」株式会社FCEエデュケーション グローバルアカデミー事業部事業部長 松本真実さんの場合

 

Text:
谷畑まゆみ
Tags:

株式会社FCEエデュケーション
グローバルアカデミー事業部事業部長
東京インターナショナルスクール 勝どきキンダーガーテン・アフタースクール統括責任者・39歳
松本真実さん

「女」時間

ネイティブの教師との会議では 聞くときにも話すときにもボディランゲージを用いて 互いに理解しやすい雰囲気を心がけます

「教師をまとめるヘッドティーチャーたちには〝だれかに相談されたら、ウエルカムな気持ちで話を聞くこと〟を求めています。私も彼らからの相談ごとにはいつもオープンマインドで、目と心と耳で聴くように心がけています。」

「妻」時間

私は黒が好きなんですが夫は白が大好き。外出時には夫婦で色や素材を合わせてリンクコーデを楽しみます

「大好きな夫と、服の色や素材を合わせて一緒に出かけるのが楽しみでした。でも子どもが生まれたら子煩悩モードが発動したのか、夫は息子たちの服に合わせるように。今はそれを見て私が自分のコーデをリンクさせています」

「母」時間

友人たちとBBQをするときは子どもたちも材料の買い出しから招集。「これ、僕が選んだの」と会話も弾むんです

「大人が準備して料理ができたタイミングで子どもを呼んでも、遊びに夢中で来ないことってありますよね。でも買い出しや準備から一緒に参加させると、自分で選んで焼いたものをうれしそうに人にふるまったりするんです」

生まれ変わっても今の仲間と教育に携わる仕事をしたい

自己肯定感とは“自分の価値を認めて尊重する感覚”であり、生きるうえで大切な心の基盤のひとつだ。ところが*内閣府の調査によれば“日本の若者は諸外国に比べて、この感覚が低い傾向にある”という。教育事業を行う企業でインターナショナルスクールを統括する松本さんは、子ども時代の海外在住経験からそのことを体感していたと話す。
*令和元年版 子供・若者白書(内閣府)

「特にアメリカで大学を卒業して現地で子どもたちを教えていたとき、日本人らしさとかアメリカ人らしさというのは、人生初期の教育や環境によって大きく影響を受けるのではないかと感じました。考えや意見を主張できる欧米の子どもに対して、自己主張が苦手な日本の子どもの自己肯定感や自尊感情はなぜ低いのか。それを底上げする手助けがしたいと、帰国後は教育業界に絞って就活しました」

関心のあるキーワードで探して見つけた今の会社は、高校時代に読んで感銘を受けたスティーブン・R・コヴィーの『7つの習慣』 の商材を扱っていた。面接で“子どもの自尊感情を測る心理検査をつくりたい”と話したところ企画が受け入れられ、入社が決まった。

「そこからの年は、結婚や出産などのライフイベントとも重なってあっという間に駆け抜けた気がします。心理検査の権威である教 授に顧問をお願いして完成させた生徒向け心理検査『ココカラ』は、全国の中学や高校で導入されました。ひとり目出産後の歳から 立ち上げに携わった、英語で学ぶ幼児園“勝ちどきキンダーガーテン”では、日本人のアイデンティティを保ちつつ、グローバルに活躍するためのスキルや、自尊感情が育まれるプログラムを展開しています。みんなの前で発表をしたり、人のことを否定しない思いやりの気持ちを育てるワークなどの機会を2 〜3 歳のうちからもち、それをほめて伸ばしてもらえる環境って、ちょっと手前みそで恐縮で すが(笑)、なかなかないと思っているんです」

全部自分で選択してきたからこそ、今の日常が“いちばんしたいこと”

子どもたちの可能性を広げて、未来がよりよいものになればと願うスタンスは、ふたりの息子たちに対しても変わらない。

「どんなに忙しくても、今日1日何があったか、話を聞くことを大切にしています。またニュースを見て“どう思った?”と意見交換をするときも。悲しく痛ましい事件もありますが、いろいろな気持ちや考えをきちんと相手に伝えることができるようになってほしいんです。もし私と意見が違っても“決してママと同じであることが正解ではないんだよ”ということも理解してくれたらと思っています。

実は疲れて帰ってもずっと遊びたいくらい親バカというか、息子LOVEなんです(笑)。先日彼らがパパママと遊んでくれる休日の日数を計算したら、小学校高学年になるまで、もう500日くらいしかないんですよ。そう考えると、今この瞬間の尊さが際立ちますよね。

息子たちには、毎日笑顔で過ごせる環境や人生を、自ら切り開ける力を備えてほしいです。その際に海外での学びがマストとは思いません。自分が属さない文化をリスペクトする力はどこでも培えますし、テクノロジーの進化で、今に世界中の授業が自宅で受けられる時代が来るかもしれません。未来は何が起こるかわかりません。私も公私ともに最高のパフォーマンスでサポートができるよう、これからも自分を磨いて全力で頑張ります」

Domani2019年10/11月号『女の時間割』より
本誌撮影時構成:撮影/真板由起(NOSTY)ヘア&メーク/今関梨華(P-cott)構成/谷畑まゆみ

松本真実

まつもと・まみ/1980年、愛知県生まれ。両親の仕事で4歳まで N.Y.で過ごし、23歳でサンフランシスコ州立大学を卒業。26歳で名古屋大学大学院国際開発研究科博士前期課程を修了後、現在の会社に入社。子どもの自尊感情を測る心理検査を開発する。31歳で結婚、32歳で長男、35歳で次男を出産。現在はインターナショナルスクールの統括責任者として勤務。職場でも家でも、子どもたちと過ごす時間が今の癒し。

 

テキスト

谷畑まゆみ

フリーエディター・ライター。『Domani』連載「女の時間割。」、日本財団パラリンピックサポートセンターWEBマガジン連載「パラアスリートを支える女性たち」等、働く女性のライフストーリー・インタビュー企画を担当しています。

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