会社が変わらないなら、転職して世の中ごと変える!【ワーママの転職/晶子さんの場合・前編】 | Domani

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2019.12.23

ルール外の「ワーママ待遇」に違和感を感じて…【ワーママの転職/晶子さんの場合・前編】

大人気、ワーママの転職体験シリーズ。今回は、職場で大事にされるほど居心地の悪さを感じ始めた晶子さんの転職体験。転職先に選んだ仕事とは…?(前編)

Text:
南 ゆかり(フリーエディター)
Tags:

「ワーママとして」ではなく「一個人として」戦えないと生き残れない

●PROFILE
晶子さん・39歳・東京都大田区在住
コンサルティング会社勤務
息子(3歳)

●キャリア遍歴
・22歳/商社に就職
・25歳/広告代理店に転職し、人材広告の営業担当に。
・33歳/人材紹介会社に転職。
・35歳/結婚。
・37歳/第一子(息子)を出産、半年後に職場復帰。
・39歳/コンサルティング会社に転職。

このまま居心地よくて、いいのかな

39歳の誕生日は、職場のみんながケーキを買って祝ってくれました。後輩たちがお金を出し合ってくれた小さなケーキを見て、ウルっときたけれど、ふと思ったんです。人材紹介会社に転職して6年め。2年前に出産して、復帰して、ワーママの後輩もできて、頼られて…。でも。このまま、居心地のいい職場にいることが、果たしていいのかなって。

残業していれば「お迎えは大丈夫なの?」と気を使われ、人事評価の時期になれば「(子どもが小さいから)まだ昇進の時期じゃないよね」と上司から遠回しに言われ、売り上げ目標数字も「あんまり無理しないで」と男性社員の7割程度。ワーママを大事にしたいのはわかるけれど、私自身は居心地の悪さを感じていました。だからこそ、私だけでもがんがん働いて、成績を上げて、実績をつくって、それで会社の既成概念を変えたいと意気込んでいたんです。

お迎えは夫も交代してくれるし、在宅でも仕事はできる。「子どもが小さいうちは大変」という人は多いけれど、その後だって小1の壁にお受験、思春期にまた受験…と、大変なのはずっと続く。だから「子どもが小さいから」は言い訳にしたくないし、この先長く働くなら、ワーママではなくて「一個人として」世の中で戦えないと、生き残っていけないと感じていたのです。

上司に伝えた2日後には退社

自分で言うのもなんだけど、人材紹介会社での営業業績はいつもトップクラスでした。でも、トップ1にはなれない。トップはいつも、残業も接待もいとわずガツガツ働く若手男子。そして、評価の基準はいまだ「売り上げ金額」だけ。そして、ワーママはいつまでたってもその「ルール外の特別扱い」。でも、そんな会社の都合も男性社員の気持ちもわかるから、なんとも複雑で。きっとそういう会社はたくさんあるんだろうな…。どうしたら、変えられるんだろう。

とモヤモヤしていたとき、旧知の女性社長からお茶に誘われ、気軽にお会いしてみたら…。その社長は、ダイバーシティや女性活用の企業コンサルティングを行っていて、その活動に関心のある人を探していました。まさに、私が抱えている問題を、企業の管理職に向けて改善提案するという仕事です。

そうか。
企業の基準が古いなら、外から働きかけて変えていけばいいんだ。

自分のやるべきことが、見えたような気がしました。このとき女性社長から「マネージャー級の女性は増えていても、役員や意思決定のメンバーにはまだまだ少ない」と聞かされました。でも、「女性が意思決定に入ることで、会社の業績が上向きになる」という実例が多くあることも知りました。女性の活用は、ワーママを増やすということだけでなく、経営の重要課題としてとらえる必要がある。それを推し進めるコンサルの仕事は、とても意味のあることじゃないかしら。

モヤモヤしていたタイミングで、やりたい仕事に出会った私は、ためらうことなく女性社長に転職の意向を伝えました。その直後に、それまでの上司に退社を伝えると、ずいぶんパニクっていましたが…。

人材の仕事をしている以上、情報管理の問題もあり、退職の意思を示したらすぐにやめなければならないのがルールです。水曜に上司に話し、2日後の金曜には社内に通達。この金曜日が、私の最終出社日となりました。仲のよい同僚にも、慕ってくれている後輩ワーママたちにも打ち明けられずにその日まできてしまったのは、申し訳ない気持ちでいっぱいでしたけど。

社内一斉メールで私の退社を伝えることになっていたのが17時30分。さすがにメール1本で事実を知らせるのは心が痛み、その15分前に仲のいい後輩たちだけを集めて、私から直接伝えました。
「転職することになったの。驚かせてごめんね」

と、その次の瞬間、「えー!」「うそでしょ」「辞めないで!」「晶子さん、そんなー!」と後輩たち。「私どうしたらいいの」と泣き出す後輩ワーママもいました。

これからは、みんなのような女性たちがもっと働きやすい環境づくりのために、別の形で働きます」(後編に続く)

南 ゆかり

フリーエディター・ライター。半年にわたって取材・執筆した書籍『真夏も雪の日もかき氷おかわり!』発売中! ほかに書籍『今の私は』(後藤真希・著)、Oggi誌面インタビュー連載「この人に今、これが聞きたい!」「お金に困らない女になる!」などなど。

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