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LIFESTYLE インタビュー

2020.03.11

実は最近ネガティブなことがあって…【元雪組トップスター・早霧せいなさん スペシャルインタビュー】

 

大好評!宝塚歌劇団OG連載。前回の沙央くらまさんからバトンを受け継いだのは、同じ87期・元雪組トップスターの早霧せいなさん。

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舞台だけでなく、ドラマや本の執筆、スキンケアブランドのイメージキャラクターなどなど。「退団して幅の広がった仕事。ひとつひとつ楽しみながらやっていきたい!」

「ちぎちゃんは戦友であり心友です!」と語る沙央くらまさんからご紹介いただいたのは、元雪組トップスターとして活躍されていた早霧せいなさん。しなやかさと、凛とした透明感を併せ持つ姿に、スタッフから「きれーーー!」と感嘆の声が(写真をご覧になって感動を共有してください)。

撮影時とはうって変わって、お話をうかがうときはとっても自然体で、まるで以前から知っているかのような空気を作ってくれた早霧さん。(活字ですが、インタビュー時の和やかな雰囲気が少しでも伝わりますように…!)

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沙央さんが「昔はよく似てると言われてたんですよ。なぜかよく着ている服もかぶったりして」とおっしゃっていましたが、なにかエピソードがあれば教えてください。

早霧さん(以下敬称略):そうなんですよ。音楽学校の2年間は一緒で、その後私は宙組へ、彼女は雪組に配属になって別々で過ごしたのですが、8年目の終わりに私が雪組に組替えになってまた共に過ごしました。雪組時代はライバルというか、お互いに切磋琢磨しなさいよという立ち位置で、でもプライベートではそんなギスギスすることなく、気の合う同期でしたね。タカラヅカ内の雑誌でも外部の雑誌でも、一緒の仕事を受けることが多くて、そんなときは私服なので、ざっくりとテイストだけ打ち合わせるんですよ。カジュアルかキメキメなのか、という程度に。いざ当日行ってみたら、着てくるものがすっごく似ていて、例えば色違いとかストライプの幅が違うとか、そのくらいの違い。1回ならまだわかるんですけど、何回も続くからたぶん、「あそこに行くから明日はこれを着たいな」という感覚的なところが似ていたのかもしれませんね。

同期の方との関係性はやっぱり、特別ですか?

早霧:しばらく期間が空いて会っていなくても、あった瞬間に以前の関係性に戻れるというか。緊張する相手でもなくて、ベースに堅い信頼関係があるからだろうなという安心感はありますね。

同級生とも違う関係でしょうし、そんなつながりが少し羨ましくもあります。

早霧:学生から大人になる間もずっと一緒ですからね。学生時代の同級生は、卒業したら別々になり、それぞれの生活パターンが変わって生活時間のズレが出てきますよね。でもタカラヅカはほぼ24時間、寝ている以外は一緒にいることが多いので、だんだん家族的な関係になってくるんですよ。でもライバル。複雑ですよね。だけど一緒に過ごした時間ほど説得力があるものはないというか、その時間が積み重なって信頼関係になっているんだろうなと思います。

昨年『木曜ミステリー 科捜研の女』でドラマデビューされましたが、いかがでしたか?

早霧:ドラマは初めてで。舞台は、初日に向けて1か月以上の時間をかけてお稽古をし、初日が開いても千秋楽までさらにブラッシュアップしていくというか、成長を積み重ねていきます。映像は瞬間が大事というか、瞬発力が必要な現場なんだと思いました。瞬発力だけじゃなくてそれまでの準備ももちろん大事なのですが、とにかくそこにいらっしゃる共演者との間で生まれるなにかを、瞬時に察知しないと。明日では遅いんですよ。慣れていないせいもあり、その緊張感を肌で感じました。「こんなスピード感なんだ」と、今まで体験したことがないので、新鮮でワクワクしました。きっと、監督さんや座組み、主演の方によって現場の雰囲気は違うんだろうなと思うから、映像のお仕事にも挑戦していきたいですね。舞台とはまた違うやりがいがありそうで、面白そう!

観客として舞台もとても楽しみではありますが、テレビで早霧さんを拝見できるのはすごくうれしいです。

早霧:「舞台を観に行きたくてもお仕事で行けないです」や「子育て中で時間が取れないんです」など、お手紙やインスタのDMでもよくいただくんですよ。でも「テレビなら観ます」「録画してでも観ます」「空いている時間に観ます」とか、そういう声を聞くと、少しでも多くの人たちに届く媒体に出られることはうれしいことで、また広がっていったらいいなと思います。

さて、3月14日から始まる舞台『脳内ポイズンベリー』ではどんな役どころなのでしょうか?

早霧:マンガ原作で映画化され、今回は舞台です。お稽古はまだこれからで、今は仮台本をいただいている状態です(取材日は2月上旬)。主役の携帯小説家(蓮佛美沙子さん)の脳内で擬人化される5つの思考のうち、「ネガティブ思考」の池田という役を演じます。5つの思考がつねに会議を繰り広げていて、あるとき本体の携帯小説家が気になる男子と運命の再会をし、脳内は大パニックになり…という、ワクワクする内容です。

ネガティブ思考ということで、最近あったネガティブなこと、ポジティブなことはなんですか?

早霧:実は、年末にスマホを落としまして…。画面がもう、ワシャワシャワシャってなっているわけですよ。地面のひび割れみたいなクモの巣みたいな。以前にも3〜4回落としたことはあるのですが、今回はタッチパネルがどんどん効かなくなっていって、パスコードを入れても誤操作でダダダダとなって、そのうち押してもいないのにカメラが勝手に起動してしまうんです。タッチパネルが不能になったので、誰とも連絡が取れない…みなさん、さようなら…みたいな。こんな小さな物体に今、私のすべての気持ちをもっていかれるんだな、もう誰にもメッセージは送れないし、これまでの思い出も見えないし…、スマホを落としただけなのに未来も過去も私にはないんだー、人との触れ合いもないんだー、とこんな感じ(どよーんとしたポーズ)になっちゃいまして。

で、第2のネガティブがやってきたんですよ。スマホ修理のためにお店にいったんですが、たまたま不親切な店員さんに当たってしまった。ログインのIDとパスワードがわからなくなってしまった私も悪いんですけど、どうしたらいいかではなくて、今こんな状況だから修理できないというのを100回くらい言われて…。そんなこんなでなにもできずに帰宅して。でもね、助けてくれる人がいたんですよ、それがポジティブ(笑)。友人と先輩と後輩の3人の力を借り、友人の古い携帯を借りてSIMカードを入れることで一応復活しました。

修理店ではなく、身近に三賢人がいたんですね。

早霧:そうなんです。諭してくれる人がいて、励ましてくれる人がいて、明るく忘れさせてくれる人がいる。機械に強かったり携帯を貸してくれたり、いろんなケアしてもらいました、心まで(笑)。持つべきものは、そんな身近な人ですね。

そのときの誤作動で撮られた画像をインスタに上げていられましたよね。そういうところがポジティブだなと私は思いました(by 春原)

早霧:はははは、そうそう(笑)。数日後にスマホが復活して、結局データは無事だったんですよ。で、ブレッブレの画像が残っていたから。

画面を覗き込むブレたちぎさんが(笑)。

早霧:あのときはまだ、そんなにおおごとになるとは思っていなくて。助けてくれた後輩のひとり、鳳翔 大ちゃんとランチでタコスを食べているときに能天気に、「なんか誤作動してる、こわっ!」とか言いながら撮られていた頃(笑)。

それをインスタに上げられるだけの…

早霧:そう、心に余裕ができてアップしました。すべてスマホが直ったおかげなんです。

今日は取材のお仕事ですが、今日の衣装のお気に入りのポイントはどこですか?

早霧:これね、ワイドパンツなんですよ。片側に2本足を通し、余ったもう片側はヒラヒラ動かせて、その遊び心が面白いなと。トレンチコートは透け素材がおしゃれ。なびく衣装は好きですね。布地が多くあるといろんなバリエーションのポーズができるから。普段は長いのが苦手なんですよ。階段でずってしまいそうでそれが絶対に嫌だから私服はコンパクト。

とってもお似合いでしたし、体をいっぱい使って衣装をキレイに見せてくださって、いいカットが撮れました。

早霧:お衣装があってヘアメイクをしてもらって、カメラがあって…という場になると楽しくなりますよね。燃えるというか、スイッチが入るというか。久しぶりにこんな撮影をすると、ウキウキする気持ちが湧き上がってくるので好きなんだと思いますね。

それが画面から伝わってきて、写真を選ぶのが今から待ち遠しいです。

早霧:カメラマンさんとの相性もあるじゃないですか。私に委ねられすぎても悩むし、カメラマンさんに引き込まれすぎるのも違うかなと思っているのですが、今日はそのバランスがちょうどよくて。そこで生まれるものに出会えることにめちゃくちゃテンションが上がって、楽しいと思える瞬間がたくさん感じられました。


早霧さんの飾ることのない受け答えに、思わずこちらも「ちぎさん」呼びに…。とても懐が深く、心地よい雰囲気作りが上手で、こんな先輩や上司がいたら最高だろうなぁと思いました。インタビュー時間が短く感じられたほどです。

撮影/大靏 円(昭和基地) スタイリスト/小川未久 ヘア&メイク/元木美紗 文/淡路裕子

女優

早霧せいな

さぎりせいな・9月18日生まれ、長崎県出身。2001年に87期として宝塚歌劇団に入団、宙組大劇場公演『ベルサイユのばら2001』で初舞台を踏み、その後宙組に配属。2006年『NEVER SAY GOODBYE』で新人公演初主演。2008年バウホール公演『殉情』で初のW主演をし、2009年に雪組へ組替え。2011年バウホール&日本青年館公演『ニジンスキー〜奇跡の舞神〜』で初主演。2014年雪組トップスターに就任、大劇場公演『ルパン三世ー王妃の首飾りを追え!ー/ファンシー・ガイ!』でお披露目。2017年大劇場公演『幕末太陽傳/Dramatic “S”!』で退団。トップスター中の5作品すべての客席稼働率が100%超えという結果を残した。退団後は舞台やドラマへの出演のほか、書籍『夢のつかみ方、挑戦し続ける力』(河出書房新社)を上梓。今月に舞台『脳内ポイズンベリー』の公演も控えているほか、5月にはWOWOWドラマ『異空間居酒屋「のぶ」』、9月には舞台『ゲルニカ』への出演が決まっている。
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