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LIFESTYLE インタビュー

2024.03.15

オズワルド畠中 悠さん「ほどほどに働いて、週休二日、そして彼女を支える。僕の理想の生き方です」【連載/こじらせ男のひとりごと#14】

不器用な生き方こそが、魅力! そんな「こじらせ」芸人が語る人気連載。今回は、34歳で初めて彼女ができたというオズワルド畠中悠さんが登場。恋人との関係からの気づきを振り返りつつ、今の時代に必要な「ほどほど」な生き方を語ります。

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僕の恋愛経験がないばかりに、毎日反省、毎日勉強です

初恋はテレビの中の人。大人になって気になる人ができても「好き」が言えず、ずっとこじらせ続けてきた畠中さんが、34歳で初めて恋愛を経験。失敗を繰り返し、女性の心理を知り…。一方、M-1決勝の常連でありながら、仕事への欲は「ほどほど」。その理由を明らかにします。

語り/畠中 悠さん(オズワルド)

ずっと照れたまま大人になりました

初恋は、子供の頃に見たNHKの『えいごであそぼ』のお姉さんでした。その後初めての告白は上京直前、10歳先輩の女性に、さりげなく気持ちだけ伝えました。ほかにも、好きになった人はいたけれど、いつも思いを伝えられないまま。だって、僕のことを好きなはずないし、好きになってもらう努力もどうすればいいのか、わからない。ずっと照れたままで、ずっと恋愛はできないだろうと思っていました。34歳までは。

2年前、人生で初めての彼女ができました。僕がルームシェアしている家に彼女が来たり、みんなで遊んだりしているうち、ルームメイトたちから「(井上)咲良ちゃんと付き合えるんじゃないか」と後押しされて。ある日、彼女の家でごはんを食べたあとに、僕から告白することにしました。

そう決めてはいても、なかなか言い出せなくて。終電間際になって、勇気を出して「好きです。付き合ってください」と。返事は「お願いします」。その日、駅までの道のりを、人生で初めて女の子と手をつないで歩きました。あのときは、街の灯がクリスマスイルミネーションのように見えて、家に帰る電車の音が「おめでとう」と聞こえたものです。

誰にも好きと言えなかった僕が告白できたのは、恥ずかしさより、相手を「好き」という思いが初めて上回ったから。そして、ルームメイトたちの後押しがあったから。きっと自分ひとりじゃできなかったと思います。そこが俺のこじらせてるところ、なんですけど。

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二度の別れを繰り返して、
ようやく気づきました

でも、僕の恋愛経験がないばかりに、いまだに失敗ばかりです。当初は彼女ができた喜びで、その後に努力というものが必要とは思っていませんでした。会うのは月1回、LINEも3〜4日に1回すればいいだろうと。それでは気持ちが離れてしまうこともわかりませんでした。彼女から「別れたい」という連絡があったときは、青天の霹靂。反省して、仲直りはしたけれど、お互いをもっと知るとか、関係を深めるとか、そのやり方もわかりませんでした。だから一緒にふとんに入っていても、僕だけスマホで動画を何時間も見続けちゃう。また、いつも芸人仲間でワイワイ過ごすばかりで、ふたりだけの時間が必要なことにも気づかない…。

そんな状態だから、数か月後にまた振られて。二度の別れを体験して、ようやく気づきました。ふたりでいる時間をもっと大切にしなきゃいけないんだと。恋人同士なら当たり前のことですよね。それからは、毎日反省で毎日勉強です。

女性へのプレゼントもまったくわかりませんでした。つきあって最初の誕生日プレゼントには、料理好きな彼女のために包丁を渡そうとしたら、その細長い箱を見て、すっかりネックレスだと思ったみたいで。僕が「もう一個あるんだ」と別の箱を出したら、こっちが本当のプレゼントだと思ったらしく、目を輝かせる彼女。…でも、こっちの箱は包丁の砥石でした。二重でがっかりさせてしまったけど、包丁はすごく喜んでくれました。

テレビにたくさん出て、いっぱい稼いで、
…という願望はありません

12歳年下を好きになるのは初めてだけど、考え方も経験もしっかりしていて、ずるい気持ちも、駆け引きも一切ない彼女は、信頼できる人です。パワフルさも、仕事への熱意も、尊敬しています。だから、彼女を怒らせる、がっかりさせる、悲しませる、ということがあったら、全部僕のせい。僕が彼女に対して怒ったり、口出ししたりすることは、一生ないと思います。それが、僕の役目です。

僕自身はといえば、仕事も恋愛も、人生も、戦略を立てすぎず、ゆっくりゆっくりと進めばいい。相方みたいに、テレビにたくさん出て、いっぱい稼いで、ちやほやされて…という願望は、僕にはありません。もともとサボり癖があるし、どうしてみんな、つらい思いまでして働くんだろうと思います。4年連続で出場したM-1の決勝に、2023年は行けなかった悔しさはある一方で、「仕方ないな」とも思います。落ち込むことがなければ、必要以上に必死になることもない。自分が好きな人、自分のことを好きでいてくれる人のためだけに、「ほどほど」に頑張ればいい。それが、いちばん幸せな生き方じゃないでしょうか。そして、みんながそんなふうに思えたら、炎上も、戦争も、この世からなくなるのにな、と思います。(おわり)

芸人

畠中 悠

はたなか・ゆう/1987年12月7日生まれ、北海道出身。B型。2019年12月、伊藤俊介とともにお笑いコンビ・オズワルドを結成。2019〜2022年『M-1グランプリ』決勝進出。2023年は準決勝進出。TBSラジオ「ほら!ここがオズワルドさんち!」、『東京オズワルドランド(千葉テレビ) 『超・乃木坂スター誕生!』(日本テレビ)にレギュラー出演中。
○ライブ情報:『オズワルド卒業公演「卒業するんだってさーーーー!!」』 2024年3月31日(日) 開演21:40 オンラインチケットはこちらから>
○YouTube:『オズワルドのおずWORLD』
○X:@hatanakayuuuuu


撮影/高木亜麗
取材・文/南 ゆかり

連載:こじらせ男のひとりごと

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