人間らしさが失われていく
喜びや悲しみといった人間らしい感情は、人と接するからこそ生まれるものです。人に興味がない人は、他人と接する機会が少ないため、人間らしさが徐々に失われていく可能性があります。他人と距離を置くことで、怒り・悲しみ・寂しさといったマイナスの感情が生まれにくくなることはメリットともいえますが、喜びや楽しさといったプラスの感情も生まれにくくなります。振れ幅の少ない感情で日々を過ごすことになるため、あらゆることに対して感情が動きにくくなってしまうのです。
実はメリットも
人に興味がないことで、メリットを生み出しているケースもあります。人と距離を置いて過ごしている人が感じている利点を紹介します。
ストレスを回避できる
人に興味がなければ、他人の目が気にならないため、自分の好きなように行動できます。人から受けるストレスを感じにくく、自分は自分、他人は他人と、切り分けて考えられることがメリットです。人間関係を構築することに対してのストレスも感じなくて済むことになります。職場環境が変化したような場合でも、人に興味がないため、これまでと同じように安定して過ごせます。人と接していることで喜びや安心感を得ている人の中には、1人でいる状態に不安や寂しさを覚えたり、人間関係が変化するとストレスを感じたりする人もいます。しかし、人に興味がない人は、人間関係が変化してもストレスをほとんど感じないということになります。
自分の軸を保ちやすい
人と関わらない人は、周囲に流されにくいというメリットを持っています。常に冷静でいられるため、どのような状況でも常に一定レベルのパフォーマンスを発揮できます。他人の意見に影響を受けにくく、自分の軸を強く持っていることも特徴です。それが優れた決断力や判断力につながる場合もあります。周囲が慌てるような状況の中でも、一緒になって自分を見失うようなことは少ないため、トラブルが発生したときに頼れる存在になることもあります。
「他人に興味がない」と思われないためにはどうしたらいい?
人に興味があるのに、興味がないと思われるのは避けたいものです。あるいは、人に興味がない性格を改善したいという人もいるかもしれません。そのためのポイントを紹介します。
会話への認識を変える
人と会話をする際は、その会話を「自分にとって必要なものと思うようにすること」が大切です。全ての会話に興味や関心が持てれば、しっかりと話の内容を理解できます。会話の内容が頭に入ってくれば、素直に感じたことや疑問に思ったことが浮かんできます。それらを相手に話すことで、生き生きとした会話になっていきます。話す相手に興味がなくても、話の内容に興味を持つようにすることが重要です。そうすることで、相手も「自分に興味を持ってくれている」と思うようになります。
聞き手になる
相手に自分のことを話すのが嫌なら、聞き役に徹してみましょう。しっかりと話を聞いてくれる人に対しては、多くの人が良い感情を持ってくれます。上の空にならず、相手が話す内容をしっかりと理解することが大切です。目が合ったときにもすぐにそらさず、そのまま話に聞き入りましょう。どうしても自分から話題を振る必要がある場合は、質問リストを作っておくのも一つの方法です。人に興味がなくても、質問する内容を自分が興味のあることにすれば、会話のストレスを軽減できます。
相手の視点に立つ
相手の気持ちや考えが分からなければ、自分中心の考えになってしまい、人に興味がないと思われてしまいます。相手の考えを理解するためには、「相手の視点に立って物事を考えられるようになること」が重要です。自分がされて喜ぶことを他人にしてみることも、人に興味があると思ってもらえます。自分のことだけ考えるのではなく、相手や周囲がどのような価値観や気持ちで過ごしているのかを考えてみることで、他人に興味を持てるようになるはずです。
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