空気が読めない
独りよがりな人は、自分さえよければいいと思っており、周りの空気が読めない傾向があります。そればかりか、最初から空気を読む気がない人もたくさんいるようです。他の人の気持ちやその場の雰囲気を気にせずに、言いたいことを言ってしまったりするのです。他愛のない会話をしているときならまだしも、大事な会議中にとんちんかんな発言をしたり、皆が真剣に考えているときに茶化したりすると、仕事が円滑に進まず大きな迷惑をかけることになります。
仕事で独りよがりと思われる行動
独りよがりな行動が目立つと、仕事をするうえで非常に不利な状況になることは明らかです。上司や同僚、部下から独りよがりと思われがちな行動を見ていきましょう。
偉そうな態度を取る
独りよがりな人は、自分の仕事の進め方にとても自信があるようです。このため同僚に向かって偉そうにアドバイスしたり、部下に対する指示が高圧的になったりしがちです。上司の言葉すら軽んじて、ろくに聞いていないこともあります。このような状態では上司や同僚は協力してくれませんし、部下も委縮するだけで、何もよいことはありません。
また、自分が偉そうな態度を取っていることに本人が気付いていない点も、周囲から見ると非常にやっかいです。そのままでは仕事がうまくまわらず、注意したくてもできません。皆があなたとの関わりを避けるようになり、気付いたときには1人ぼっちになってしまうということも。
他人の意見を聞き入れない
自分のやり方を信じて仕事を進めるのは、決して悪いことではありません。しかしそれでうまく行かないときは、他人の意見やアドバイスを聞いて、解決に向け努力するのが賢明です。ところが独りよがりな人は、完全に自分が正しいと思い込んでいるため、他人の意見を素直に聞き入れることができない傾向が。うまくいっていないのに自分のやり方を押し通した結果、解決に時間がかかり、会社に迷惑をかける可能性が高くなります。上司や同僚からも、あなたに意見やアドバイスをしても意味がないと思われてしまい、ますます孤立が深まってしまいます。
独りよがりにならないためには
仕事でもプライベートでも、独りよがりでいることにメリットはありません。独りよがりな言動を直すなら、少しでも早い方がよいですね。最後に、独りよがりにならないための心得を三つ紹介します。
視野を広げる
独りよがりにならないためには、世の中に存在する多様な価値観に積極的に触れ、視野を広げることが重要です。視野が広がれば、必ずしも自分の考えが最善ではないことに、早く気付けます。講演会やセミナー、異業種交流会などに参加して他人の話をじっくりと聞いてみると、自分と異なる考え方や価値観を持つ人がたくさんいると分かります。他人とコミュニケーションを取るのが苦手な人や、講演会に出かける時間がない人は、本を読んだり映画を観たりするのもおすすめです。
ただしどんなに視野が広がっても、思ったことをすぐに口に出したり、自分の意見だけを主張したりするクセが直らなければ意味がありません。視野を広げると同時に、行動を起こす前に一度立ち止まって考える習慣をつけましょう。考えることで、自分の意見が本当に正しいのかどうかを冷静に判断でき、独りよがりな言動を減らせます。
話をきちんと聞く
人の話を最後まできちんと聞くことも、独りよがりにならないためには必要なプロセスです。たとえ相手の意見が自分とは正反対だったとしても、必ず最後まで聞いて、内容をよく吟味してみましょう。話をきちんと聞ければ、相手の立場になって考えることができるようになります。そのうえで正しいと思うことは素直に受け入れ、違うと感じた点があれば、はっきり反論すればよいのです。
相手の立場や意見を尊重しながら自分の考えを主張することで、相手もこちらの意見を受け入れてくれます。自分の考えだけを一方的に押し付けるよりも、ずっと正常なコミュニケーションができます。
周りを頼ってみる
独りよがりの人はとてもプライドが高いため、周りに頼ることが苦手な傾向があります。仕事で悩んでいることを知られたり、自分から誰かに相談を持ちかけたりするのは、恥ずかしいと考えてしまいがちです。手厳しい意見やアドバイスによって、自分の考えを否定されるのが怖いという気持ちもあるのでしょう。
しかし独りよがりにならないためには、身近な人からのアドバイスは欠かせません。周囲があなたをどう思っているのかを教えてもらい、改善点を導き出せば、独りよがりな状態をすぐに卒業できるはずです。また、あなたが周りを頼りにする態度を見せれば、周りもあなたを頼ってくれるでしょう。お互いに頼ったり頼られたりしながら、遠慮なく意見を交わせるのが、本当に良好な人間関係ではないでしょうか。
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