考え事をしているとき
・考え事に集中していると出てしまう (40代・京都府・子ども1人)
仕事中
・仕事中、ひらめいたとき (40代・神奈川県・子ども2人)
買い物
・自宅しながら、買い物中など (30代・香川県・子ども2人)
・買い物するとき。夕飯の支度をするとき (40代・愛知県・子ども2人)
運転中
・車を運転しているとき (30代・福島県・子ども3人)
・家にいるときや車の運転中 (30代・新潟県・子ども3人)
メール
・メールを見てるとき。内容に反応して声が出てしまったり、声を出して読んだりします (30代・埼玉県・子ども1人)
ミス
・間違えたとき (30代・京都府・子ども2人)
座るとき
・座るときに、つい「よっこいしょ」 (40代・神奈川県・子ども2人)
同時進行
・ふたつのことを同時にしていると、つい (40代・静岡県・子ども2人)
疲れ
・疲れているとき (30代・愛知県・子ども2人)
精神科医の浦島佳代子先生によると、「私たちが言葉を発する目的は、大きくふたつに分けられます」。ひとつは「他人とのコミュニケーション」、もうひとつは「考え事や、自分の行動の制御」。小さい子どもは独り言が多いと言われますが、周りの人に聞いてもらいたいということだけでなく、難しいことをしようとしているときなどに言葉の助けを借りて、自分の考えをまとめようとしたり、行動を制御したりしているのだそう。「やがて大きくなるにつれ、音声が抜け落ちていき、自分の中だけの言葉となっていくので、大人は子どもに比べて独り言が少ないと言われています」(浦島先生)
「一方で、大人の独り言はひとりでいるときに多くなると言われています。また、落ち込み傾向があると独り言を言いやすいということも言われており、感情的な面との関連もあるのではないかと考えられます」(浦島先生)
【体験談】独り言をやめるための対処法
自分から出る独り言は、自分で意識して解決するのが王道。紙に書き出したり大声でストレス発散させたり、自分なりの対処法をもっている人もいました。
意識する
・意識して言わないように気をつけています (40代・大阪府・子ども3人)
・意識すること (40代・佐賀県・子ども1人)
・ひとりでいるときにしか独り言を言わないようやなしています (30代・北海道・子ども2人)
言わない
・思いついても口にしないように、自分で努めています (40代・福岡県・子ども2人)
紙に書く
・ついぐちぐち言ってしまいそうなことは、紙に書き出して、それでさっぱり気持ちを整理する (30代・神奈川県・子ども2人)
大きな声を出す
・ストレスがたまったとき、大きな声で「うおー」とか「あー」とか言います (40代・埼玉県・子ども1人)
自分にかけるならポジティブな独り言を
「誰もいないのに誰かと会話しているような独り言は精神疾患の可能性がありますが、ひとりでいるとき、確認作業や考えをまとめるための独り言は誰にでも見られることなので、問題ないでしょう」と浦島先生。
「職場や家庭など、自分以外の人がいるところでもつい独り言を言ってしまうこともあると思います。『くそっ』などのネガティブな独り言を聞きたい人はあまりいませんし、子どもはお母さんの口ぐせをすぐ覚えてしまうので、自分がどういう独り言を言っているのか、意識して聞いてみてはどうでしょう。また、『できるできる』などポジティブな言葉を自分にかけてあげるとパフォーマンスが向上すると言われています。たかが独り言、されど独り言。ポジティブな声かけは自分に対する労りになるかもしれません」(浦島先生)
精神科医
浦島佳代子(うらしま かよこ)
精神科医、医学博士
1977年京都府生まれ。その後、岐阜県の清流でのびのびと育つ。長崎大学医学部卒業。現在は長崎大学精神科客員研究員。