まずは骨盤を安定させる簡単エクササイズ
産後ダイエットの第一歩は、骨盤の安定
妊娠・出産後、女性の体には大きな変化が起こっている
この時期、人によっては足のしびれや恥骨の痛み、股関節の痛みといった症状がでる場合も。もちろん、産後1日目からまったく大丈夫だったという人もいますが、お産がラクだった場合は体に変化が起こっていない?というと、そうではありません。出産が十人十色であるように、産後の経過も千差万別。しかし、すべての産後ママに共通して言えることは、妊娠・出産を通じ、女性の体には骨盤、筋肉、姿勢、ホルモンバランスなど、あらゆるところに通常とはまったく違う変化が起こっている、ということです。
骨盤が開いたままでは元の体型に戻すことはできません
特に初産の場合は、慣れない子育てに必死になり、夜中の授乳やミルクで万年寝不足。上の子の赤ちゃん返りも加わるとなおさら大変です。心身ともに疲労し、自分の体のことはおそろかにしがち。そんな中、妊娠・出産を通じて大きく変化した体は、自分1人でケアするのはほぼ無理といってもいいでしょう。しかし、開いてゆがんだ骨盤は、放っておくと体型が戻らない大きな原因に。たとえどれだけ体重を落としたとしても、骨盤が開いたままでは元の体型に戻すことはできません。産後ダイエットの目的は、体重を落とすことよりも、妊娠前の体の状態に戻すこと、育児に必要な体力をつけること。体の状態を戻し、体力をつけることによって、体重も減りやすくなり、産後ダイエットを成功させる近道になるのです。
産後ダイエットの基本
1:姿勢習慣を見直す
2:出産後、ゆがんだ骨盤を元に戻す
3:妊娠中に衰えた筋肉を元に戻す
骨盤を安定させる簡単エクササイズ
(1)仰向けになり、膝を立て、脚を組み、両手は体の横に置く。
(2)お尻から骨盤、腰、背中の順に持ち上げていく。膝と腰、肩が一直線になるまで(腰を反らないように)、息を吐きながらゆっくり腰を上げ、上げきったところで息を止め、深呼吸を1回する。このとき、膣をギュッと締めるイメージで力を入れる(わかりにくい場合は肛門に力を入れる)。息を吐きながらお尻を床に下ろす。反対の脚でもおこなう。回数は10回程度。
脚を組んでではやりづらい場合は、太ももの間にボールやタオル、枕などを挟んでおこなってもOK。その場合、挟んだ部分にギュッと力を入れながら持ち上げる。
ながらでできる梨状筋ストレッチ
妊娠中もできる!お尻の筋肉をゆるめるストレッチ
「妊娠中はお尻の筋肉がこってしまう方が多く、これは梨状筋(りじょうきん)というお尻の筋肉を伸ばすストレッチ。もちろん妊婦さんが行っても問題ありません。妊娠中大きくなったお腹やその器である骨盤を支えるために、お尻の筋肉には大きな負担がかかります。そして、赤ちゃんを守るためにお尻まわりには脂肪もたくさんつきます。お尻の筋肉がこり固まったままだと、運動をしてもなかなか脂肪を落とすことができません。実際『体重は戻ったけれどお尻まわりは戻りきらない…』という声を聞きます。お尻の筋肉の柔軟性をつけることで血流をよくし、基礎代謝が上がることによって産後の体型戻しに効果が期待できます」(カイロプラクター&姿勢教育指導士の碓田紗由里さん)
椅子に座り、片足をのせる