株式分割・株式併合されると株の価値はどうなるの?
林先生:次に株式分割ですが、これは、その名のとおり、1株を2株にわけますよ、といった具合に、株式数を増やすこと。例えば、1株1万円の株を2分割にしますとなったら、2株1万円となります。株式数は増えますが、価値は変わりません。
とめちゃん:どうして株式分割をするのですか?
林先生:会社が成長するとどんどん株価があがっていくものですが、株価が1万円ですと、(日本株は100株単位での購入になるため)100株購入するときに100万円必要ですよね。それは、少し買いづらいですから、例えば2分割にして、株価が5千円になると、100株購入する際、50万円になるので買いやすくなりますよね。流動性を増やす狙いがあって、株式分割が行われます。
分割される前から持っていたホルダーさんも、分割された株がまた上がっていけば、例えば株価が1万円のものが株式分割され、2株1万円、1株5千円になったとして、その株が1株6千円になったら、2株1万2千円になるわけなので、お得なのです。中には、倍まで成長して1株1万円になったりもします。その場合は、最初に購入した金額だけで200株分の価値になるため、100株は(投資元本回収済のコストの発生していない)“恩株(おんかぶ)”になった、という言い方をします。
とめちゃん:恩株っていいですね!
林先生:株式併合は株式分割と逆で、複数の株式を1株に統合することにより株式数を減らす方法。たとえば、2株を1株に併合すると、株式数は半分になりますが、価格は2倍になります。株価が安価な場合によく行われます。1株500円の株を、2株併合した場合、1株1,000円になります。
去年の10月にみずほフィナンシャルグループが、10株→1株に併合し、当時の株価140円が1,400円になりました。最近では、双日が5株→1株にすることを発表しましたね。