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「承知いたしました」の意味や読み方とは?
丁寧な言葉遣いをしようとした時、何が正しくて何が間違っているのか、わからなくなってしまうことってありますよね。そうした言葉の中から、本記事では「承知いたしました」という言葉を取り上げて、解説します。詳しい意味や読み方、また、「かしこまりました」との違いについても紹介しますよ。
読み方と意味
「承知いたしました」は、「しょうちいたしました」と読みます。「わかりました」ということを丁寧にした表現。さらに詳しく言葉の意味をみていきましょう。「承知」は、「事情を知ること。わかっていること」という意味。「承」という字は、「うける」「ひきうける」などという意味があり、「知」は、「しる」や「みとめる」ということを表します。
また、「承知いたしました」は、「承知」+「いたす(謙譲語)」+「ます(丁寧語)」の過去形、「ました」で成り立つ言葉。謙譲語と丁寧語を組み合わせると、敬語表現の中でも一番格の高い表現になります。
「承知いたしました」は二重敬語ではない
「承知いたしました」は格の高い表現だと先述しました。しかし、中には「『承知いたしました』は二重敬語に当たるんじゃないの?」と疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。結論から言うと、「承知いたしました」は二重敬語ではありません。
「二重敬語」とは、同じ種類の敬語を重ねて使うこと。具体的には、一文の中で「尊敬語+尊敬語」や「丁寧語+丁寧語」のように使っている場合、二重敬語に当たります。先述の通り、「承知いたしました」は謙譲語+丁寧語の組み合わせですので、二重敬語には該当しません。ですから、安心して使ってくださいね。
「承知いたしました」の正しい使い方
続いて「承知いたしました」の正しい使い方を解説します。どんなシーンのどんな相手に使うのに最適な言葉なのか?「承知しました」「かしこまりました」など似た言葉と比較しながら見ていきましょう。
「承知しました」と「承知いたしました」の使い分け
「承知しました」と「承知いたしました」の違いについても見ていきましょう。「承知しました」は、「承知」+「ます(丁寧語)」の過去形、「ました」で成り立つ言葉。目上の人や社外の人にも使える正しい敬語ではありますが、「承知いたしました」と比べるとややライトな表現です。使うシーンや会話をする相手との関係性を考えて、使い分けることをおすすめします。
「承知いたしました」と「かしこまりました」の違いとは?
「かしこまりました」は、漢字で書くと「畏まりました」です。読みにくい漢字であることや、ネガティブな印象の漢字が使われているため、平仮名表記が一般的。「畏まる(かしこまる)」には、「命令や依頼などを恐れながら承る」という意味があり、「かしこまりました」は「承りました」ということを表す言葉です。よって、「承知いたしました」と「かしこまりました」は同じ意味で使うことができますよ。
また、2つとも敬語表現ですが、「かしこまりました」の方が、相手を敬うニュアンスが強い言葉。そのため、接客やサービスをする場面でよく使われています。一方で、「承知いたしました」は、固い印象がある表現。ビジネスシーンで上司や取引先の相手に使うことができます。
ビジネス等で使う時の注意点
「承知いたしました」は、目上の方や取引先の相手に対して使う言葉です。同僚や目下の者に対して使用するのには相応しくありません。同僚や目下の者に対して「わかりました」ということを言う場合、「了解です」や「了解しました」が的確でしょう。反対に「了解です」や「了解しました」は丁寧語ではありますが、くだけた表現であるため、目上の方や取引先の相手に使うのは適していないと言えます。
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「承知いたしました」の使い方を例文でチェック
ビジネスシーンでは、どのように「承知いたしました」を使うのかいいのでしょうか? 例文でチェックしていきましょう。
「承知いたしました。そのように担当の者に申し伝えます」
電話対応をする際にも、「承知いたしました」を使うことができます。担当者が不在で伝言を頼まれた場合、「伝言を引き受けました」ということを伝えることができます。