状況に応じて、目上の人には「かしこまりました」、同僚や後輩には「わかりました」を使い分けましょう。
Summary
- 「かしこまりました」の「かしこまる」とは、目上の人に敬意を表し「納得」や「承諾」したときに使う
- 「承知しました」は同僚や部下にも使えるが「かしこまりました」は目上の人に対して使う謙譲語
- 状況に応じて「承知しました」や「了承しました」「了解しました」「わかりました」などと使い分けましょう
Contents
「かしこまりました」の意味とは?
「かしこまりました」は、相手に敬意を払って「わかりました」と伝える表現です。ビジネスシーンでよく使われるこの表現の意味や漢字表記について解説します。

納得や理解したことを意味する言葉
かしこま・る【▽畏まる】
読み方:かしこまる
[動ラ五(四)]
1 身分の高い人、目上の人の前などで、おそれ敬う気持ちを表して謹んだ態度をとる。
2 謹みの気持ちを表し堅苦しく姿勢を正して座る。正座する。
3 命令・依頼などを謹んで承る意を表す。承りました。
4 堅苦しい感じがする。窮屈である。
5 恐縮して感謝する。
6 わびを言う。言いわけをする。
7 謹慎する。
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用
「かしこまりました」の「かしこまる」とは、もともと自分より身分の高い相手に敬意を払った態度のことです。「かしこまりました」は理解したことを丁寧に表現した敬語で、相手に敬意を持って前向きに「納得」や「承諾」したときに使います。
「かしこまりました」は丁寧語? それとも謙譲語?
「かしこまりました」は謙譲語で、目上の人に対してへりくだった意味を持ちます。一方、丁寧語の「わかりました」は、相手に対して理解を示す表現です。

「かしこまりました」は漢字で「畏(ま)りました」
「かしこまりました」は漢字で「畏(ま)りました」と書きますが、ビジネスメールなどではひらがなで「かしこまりました」と書くのが一般的です。漢字表記は見慣れないため、マナーの観点から避ける方が無難と言えるでしょう。
「かしこまりました」と「承知しました」の違い
ビジネスシーンで上司や取引先からの指示・依頼を受けた際、「了解です」ではなく、丁寧な「かしこまりました」や「承知しました」を使うのが適切です。
しかし、この二つの敬語には微妙なニュアンスの違いがあり、状況によって使い分けることで、より丁寧でプロフェショナルな印象をつけられます。
関係性による違い
「かしこまりました」は、目上の人に対して使う謙譲語で、「承知しました」は理解し、引き受けることを表す丁寧語です。例えば、上司からの指示に対しては「かしこまりました」、同僚や部下に対しては「承知しました」を使うことが特徴です。
【例】
上司:次回の新製品プレゼンテーションについて、ご要望の件、かしこまりました。
同僚:会議資料の修正依頼、承知しました。本日中に対応します。

「かしこまりました」は目上の人に使う言葉だと覚えておきましょう。
行動への意思表明の有無で使い分ける
この二つは、単なる「理解」だけでなく、その後の行動への意識にも違いがあります。
「かしこまりました」は、「謹んでお受けしました」という意味合いが強いため、依頼内容を忠実に遂行する強い実行の意志を含みます。相手からの依頼や注文に対して、「必ず対応します」という姿勢を見せたい時に適しており、特に接客やサービス業では基本的な応答です。
それに対し、「承知しました」は、「内容を確かに理解しました」という理解の報告が主です。もちろん実行の意志も含まれますが、情報共有や日程調整など、「内容を受け止めました」という事実を伝えたい時に自然に使うことができます。
【例】
(顧客に対して)「恐れ入ります、ご注文の変更ですね。かしこまりました。」
来週の打ち合わせ時間を変更するとのこと、承知しました。スケジュールを調整します。
電話・対面での使い分け
話し言葉である電話や対面の場面では、それぞれの言葉が持つ音の響きが与える印象も使い分けのポイントになります。
「かしこまりました」は、音が硬く、はっきりとしており、相手に対して丁重で、ややかしこまった印象を与えます。格式を重んじる場や、初対面の相手、非常に目上の方とのやり取りで使うと、丁寧さが際立ちます。
一方、「承知しました」は、やや柔らかく落ち着いた響きがあり、丁寧でありながらも、親しみやすさを感じさせます。普段からやり取りのある上司や同僚に対して使うと、スムーズで自然なコミュニケーションになります。過度にへりくだりすぎず、円滑なやり取りをしたい場合に適しています。
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「かしこまりました」の使い方と使用シーン
「かしこまりました」はビジネスシーンや、接客サービスの現場で使える敬語であり、メールでも使われています。ここからは、「かしこまりました」の使い方や使用シーンを紹介します。
「かしこまりました」の使い方とは
「かしこまりました」は、目上の人との会話やビジネスメールで丁寧に対応するための表現です。主に、上司やクライアントなど目上の人に対して使用します。同僚や後輩には「わかりました」などと表現してみてください。
「かしこまりました」の使用シーン
「かしこまりました」は、目上の人に何かを依頼されて承諾するときに使用する言葉です。例えば、上司にある仕事を依頼されたとき、承諾したことを伝えるために「かしこまりました」と回答します。具体的なやり取りを例に挙げて紹介しましょう。
【例】
上司:「明日までに例の資料を用意してくれるかな?」
自分:「かしこまりました。明日の午前中までに用意いたします」
「かしこまりました」は、レストランやホテルなど接客サービスの場面でもよく使われている言葉です。自分が接客される立場のときに、耳にすることが多いでしょう。
メールで使うときの例文を紹介
メールでは「◯◯の件、かしこまりました」のように、何について承諾をしたのか、承諾する内容を前に入れて使います。「かしこまりました」に何か一言添えると、相手により丁寧な印象を与えるでしょう。
それぞれの使用例を紹介します。
「◯◯の件、かしこまりました」の例
【例】
・「ご依頼の件、かしこまりました。本日中に手配いたします」
・「レストラン予約の件、かしこまりました。早速手配させていただきます」
・「日程変更の件、かしこまりました。またご連絡させていただきます」
「かしこまりました」+一言の例
【例】
・「かしこまりました。明日はどうぞよろしくお願いいたします」
・「かしこまりました。来週中に対応させていただきます」
・「かしこまりました。お忙しい中お電話頂きありがとうございました」
「かしこまりました」を使う際の注意点
「かしこまりました」は丁寧な表現ではありますが、多用しすぎると堅苦しい印象になるなどのデメリットもあります。使う際に心に留めておきたい注意点をまとめました。

ミスコミュニケーションが発生する可能性がある
「かしこまりました」とだけ返答すると、相手は指示が正しく伝わっているかどうか不安になることがあります。例えば、複雑な指示や重要な依頼の場合、具体的な確認が必要です。「かしこまりました。〇〇については、△△のように対応します」といった形で返答すると、誤解を避けることができるでしょう。
使いすぎると機械的な印象に
「かしこまりました」は非常に丁寧な表現ですが、頻繁に使うと形式的で機械的な印象を与えてしまうことがあります。特に、親しい同僚と会話をする場面では、もう少し柔らかい表現を使った方がコミュニケーションが円滑になるでしょう。例えば、「了解しました」や「承知しました」といった表現と適切に使い分けてみてください。



