■お宮参り・七五三
お宮参りも七五三も、赤口を気にする必要はありません。お宮参りも七五三も神様に報告するという目的があり、六曜は神道や仏教とは関係がないからです。
ただし、七五三はお祝いの日だから赤口は避けるべきだと誤解している人も少なくありません。個々に説明できれば問題はないのですが、一方的に不快感を抱かれる可能性もあるので、場合によっては配慮することも必要です。
カレンダーの赤口について
カレンダー上の赤口は一定の法則によって決定されるものです。しかし暦に記載がない場合、いつが赤口に当たるのかの判断は簡単ではありません。
ここまで赤口を避けるべきことについて解説してきましたが、暦の上でいつが赤口なのかわからなければ、避けようがありません。ここでは六曜の仕組みと赤口がどのように決まっているかを解説します。
■基本は六曜の順番に回る
六曜は2つの法則に則って回っています。その法則の1つ目は六曜の順でサイクルになっているということです。具体的には先勝→友引→先負→仏滅→大安→赤口という順番で回っています。
基本的には「仏滅の次に大安が来て、その次に赤口が来る」と覚えておけばよいでしょう。しかし必ずしもこのサイクルどおりではないこともあります。次に説明する、2つめの法則によるものです。
■旧暦の各月1日には六曜が割り当てられている
六曜の2つめの法則とは、旧暦の各月1日に定められた六曜が割り当てられるということ。つまり、単純に同じサイクルで続いていくのではなく、月初にリセットされて決められた六曜から始まります。
それぞれ割り当てられている六曜は以下の通り。各月の1日は旧暦に沿ったものです。
旧暦の1月1日と7月1日・・・先勝
旧暦の2月1日と8月1日・・・友引
旧暦の3月1日と9月1日・・・先負
旧暦の4月1日と10月1日・・・仏滅
旧暦の5月1日と11月1日・・・大安
旧暦の6月1日と12月1日・・・赤口
旧暦であることもあり、自力で確認するのは難しいので、仕組みだけ理解しておき、あとは六曜が表示さているカレンダーを利用するか、ネットで検索して確認するとよいでしょう。
赤口の意味を知って対応を
赤口は仏滅につぐ凶日であり、祝いごとや新しいことを始めるのにはふさわしくない日とされています。ただし、あくまでも六曜は占いの一種なので、必要以上に縛られる必要はありません。
しかし赤口にこだわる人もいます。特別なことがある際には、気にする人に配慮することも必要なので、赤口の意味を知った上で上手に対応するとよいでしょう。
景色、天気、寒暖、色、食、衣服……豊かな一年を日々切り取った一冊。ページをめくるたびに、イラストや写真、文学作品とともに日本の風情に浸れます。日常で取り入れられるレシピやミニ知識も収録。
監修/和文化研究家
三浦康子
古を紐解きながら今の暮らしを楽しむ方法をテレビ、ラジオ、新聞、雑誌、Web、講演などで提案しており、「行事育」提唱者としても注目されている。連載、レギュラー多数。All About「暮らしの歳時記」、私の根っこプロジェクト「暮らし歳時記」などを立ち上げ、大学で教鞭をとるなど活動は多岐にわたる。著書『子どもに伝えたい 春夏秋冬 和の行事を楽しむ絵本』(永岡書店)、監修書『季節を愉しむ366日』(朝日新聞出版)ほか多数。
こちらの記事もおすすめ