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2022.11.28

「赤口」ってどんな日?暦上の意味と行事別に見る、配慮の必要性の有無を解説

赤口は仏滅につぐ凶日です。しかし「大安」や「仏滅」ほどは知られていません。この記事では赤口の暦上における意味と、赤口には行うことを避けるべきとされている行事、行ってもかまわないとされている行事の区別や配慮の必要性の有無を解説していきます。

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「赤口」は仏滅につぐ凶日

赤口は日の吉凶を占う六曜の一つで、仏滅につぐ凶日とされている日。六曜は暦に記載される暦注の一つで、「先勝」「友引」「先負」「仏滅」「大安」「赤口」の六種があります。

不機嫌な顔のイラストがついた積み木を手に掴んでいる様子

ここでは赤口の正しい読み方と赤口がなぜ凶日とされているのか、その由来や具体的な内容や根拠を解説します。

■赤口の読み方は「しゃっこう」「しゃっく」

赤口の読み方は「しゃっこう」と「しゃっく」の2つあります。「じゃっこう」「じゃっく」「せきぐち」という読み方も間違いではないとされていますが、一般的に広く使われているのは「しゃっこう」と「しゃっく」なので、この読み方を使うのがいいでしょう。

ちなみに赤口以外の六曜の読み方は、先勝は「せんしょう・せんかち」、友引は「ともびき」、先負は「せんぷ・せんまけ・さきまけ」、仏滅は「ぶつめつ」、大安は「たいあん」です。

■赤口の午の刻だけは縁起の良い時間帯

赤口は仏滅につぐ凶日ですが、午の刻、すなわち11時頃から13時頃の間だけは吉の時間帯とされています。赤口のくわしい内容を見ていきましょう。

六曜を縁起の良いほうから悪い方へと並べると、大安・友引・先勝・先負・赤口・仏滅という順番になります。つまり赤口は仏滅につぐ縁起の悪い日なのです。特に祝い事に関しては、赤口は仏滅よりも悪い「大凶日」とされています。

このようにいわれる理由は、赤口の由来を紐解くとわかります。赤口は、陰陽道の赤口日と赤舌日(しゃくぜつにち)が混じり合った凶日で、門を支配する「赤口神」(または「赤舌神」)という神様の家来である鬼神が門番をする日で、その鬼神が人々を威嚇したり妨害したりするという伝承に由来しているのです。午の刻だけが吉の時間帯となっているのは、鬼神がその時間帯だけは休んでいるというのが理由です。

また、赤口は「赤」という字がつくため、火や血を連想させて死を予見するとされました。赤口の日には、火や刃物の取り扱いに特に注意が必要だといわれています。

赤口を避けたほうが良いとされている事柄でも、11時から13時の時間帯に行うのであれば、問題はありません。しかし長時間かかる場合には、赤口を避けた方が無難でしょう。

赤口にやってはいけないとされていること

赤口にやってはいけないとされていることはたくさんあります。冠婚葬祭だけでなく、ビジネスに関わる事柄や個人の生活に関わるイベントもあるので、注意が必要です。

禁止マークの積み木

ここでは主なものを、結婚式・入籍、契約、お見舞い、納車、引っ越し・地鎮祭・上棟式の5つのグループに分けて、解説していきます。

■結婚式・入籍

結婚式や入籍は赤口を避けたほうが良いとされています。これらは赤口にまつわるものを避けることが難しいためです。

例えば、披露宴ではキャンドルサービスで火が使われることも多いでしょう。またケーキカットでは刃物を使うこともあります。結婚式では一般的に年配者の出席が多く、年配者ほど六曜を気にする傾向があるので、気持ち良く参列してもらうためにも配慮したほうがいいでしょう。

赤口は新しいことを始めるのにはふさわしくない日でもあるため、入籍も避けたほうがベター。赤口に入籍したい場合には、午の刻だけは吉とされているので、正午前後に婚姻届を提出する方法もあります。

■契約

ビジネスにおける契約日も赤口を避けたほうが良いでしょう。新しいことを始める日として赤口は不向きであるとされているからです。契約する場合には、自分だけでなく、相手の感じ方や考え方も尊重する必要があります。

赤口に契約を予定している場合には、先方に確認を取ることをおすすめします。契約締結の日時の確認を怠ったために、相手の心象が悪くなることがあるからです。ビジネスでは、さまざまな視点での配慮が求められます。

■お見舞い

お見舞いをする場合にも、赤口は避けたほうが良いとされています。お見舞いと赤口は関連がなさそうに思えますが、病院は血と関わりが深く、メスなどの刃物もよく使用される場所なので、赤口は避けるべきであるとされてきました。

相手が気にしない人なら、お見舞いに行っても問題ないでしょう。しかし相手がどう感じるかの判断は難しいところ。入院によって、普段とは違う心理状態になっている場合もあるので、普段以上に気を配る必要があります。

■納車

赤い血のイメージと交通事故にのイメージが重なってしまうことから、赤口は納車を避けたほうが良いとされています。赤口が新しいことを始めるのにふさわしくない日であることも、納車を避けたほうがいい理由の1つといえそうです。

スケジュール的に赤口となる場合には、牛の刻である11時頃から13時頃の間に納車をすると良いでしょう。

■引っ越し・地鎮祭・上棟式

赤い色が火事をイメージさせることから、赤口は引っ越しに向かない日とされています。引っ越し以外にも、家などの地鎮祭や上棟式を避けたほうが良い日として定着しています。

特に地鎮祭や上棟式は工事の無事を祈る儀式なので、赤口を避けるのが一般的です。赤口に引っ越しするという場合には、事前に荷物を運び入れるなど、分散することによって、赤口回避の工夫をする方法もあります。

赤口にやってもいいとされている行事

赤口にやってもいいとされている行事もあります。赤口は、すべての行事を避けなければならない日というわけではないのです。めでたいことや新しいことを始めるのには向いていませんが、その要素がない行事であれば問題ないとされているからです。

百合の花

ここではそうした行事である葬式・法事・墓参り、お宮参り・七五三について、なぜ問題がないのかを解説します。

■葬式・法事・墓参り

葬式・法事・墓参りを赤口に行うのは問題ないとされています。新しいことでもなく、めでたいことでもないからです。葬式では火葬される際に火を使いますが、そのために赤口を避ける慣習はありません。

じつは、赤口だけでなく、六曜のすべての日において、葬式や法事に向かないとされている日はないのです。ただし、友引は「凶事に友を引く」という意味にとられることがあるため、葬式の日として避けられる傾向があることは覚えておいたほうが得策でしょう。

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