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2021.06.11

「養生してください」の正しい意味は?使える場面や類語、返事をご紹介

「養生してください」は病気やケガをした人を気遣う言葉です。具体的な意味やどのような言葉で言い換えられるのか、返事としては何が適しているのかについて解説します。また、「養生してください」を目上の人へ使う方法についても見ていきましょう。

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「養生してください」の意味は?

「養生してください」は病気やケガをした人を気遣う言葉です。具体的な意味やどのような言葉で言い換えられるのか、返事としては何が適しているのかについて解説します。また、「養生してください」を目上の人へ使う方法についても見ていきましょう。

養生してください

「養生してください」には、病気やケガをした人に対する気遣いが込められています。さらに分析すると、「養生してください」は次の2つの意味に分けることが可能です。

1. 病気やケガをした人へのお見舞いの気持ちを表す

病気やケガをした人に対して「養生してください」と言うときは、「心配しています」や「大丈夫ですか」といったお見舞いの気持ちが含まれています。ストレートに「心配しています」と心配する気持ちを言葉にすると、心配された相手は「迷惑をかけてしまった」という気持ちが芽生えるかもしれません。しかし「養生してください」と婉曲的に心配する気持ちを伝えるなら、心配された相手も素直に「心配してくれてありがとう」と答えやすくなるでしょう。

2. 回復に専念して欲しい気持ちを表す

「養生してください」という言葉には相手の回復を願う意味もあります。「養生」という言葉には「病気やケガからの回復に努める」という意味があるため「養生してください」と言えば、「病気やケガからの回復に努めて欲しい」や「回復に専念して欲しい」という相手への気持ちを表現することができるでしょう。

例えば、入院していることが分かったときや自宅療養中の方に「養生してください」という言葉は適切な使い方です。入院も自宅療養も日常生活に戻るために必要なことなので、「養生してください」と伝えることで、回復に専念して早く元の生活が送れることを願っているという思いを示すことができるでしょう。

「養生してください」を目上の人に使うときの3つの表現

「養生してください」を目上の人に伝えるときは、「ご養生ください」「養生なさってください」「養生されてください」などの表現を使います。

養生してください

「養生してください」は、相手へのお見舞いの気持ちや回復に専念して欲しいという思いを伝える表現ですが、実は目上の人に対して使う言葉ではありません。「ください」が丁寧語でありながら一方的な命令を表すため、「養生してください」という言葉には「病気やケガからの回復に努めるように」という丁寧な命令のニュアンスが含まれてしまうのです。

目上の人に伝えるときの3つの言い換え表現について見ていきましょう。

1. ご養生ください

「養生してください」ではなく「ご養生ください」と言えば、目上の人にも使える言葉に変わります。「養生」ではなく「ご養生」と相手への尊敬の気持ちを込める尊敬語にしてから「ください」という丁寧な命令形につなげることで、相手への尊敬のニュアンスを含めることが可能になるのです。

なお「ご養生してください」という言葉も「丁寧語」プラス「丁寧な命令形」のため、目上の人に使っても失礼にはなりません。しかし、「して」の元の言葉である「する」には丁寧なニュアンスも敬語も含まれていません。またやや冗長な印象を与えてしまうので、「して」を抜いて「ご養生ください」と言うほうが良いでしょう。

2. 養生なさってください

「養生なさってください」という言葉も、目上の人に使える表現です。前述の通り「してください」には一方的な命令のニュアンスが含まれてしまいます。そこで「する」の尊敬語である「なさる」を使用することで、尊敬の意味を含めたお願いを表現することができます。

ただし「ご養生なさってください」は文法的に正しくありません。丁寧語である「ご養生」に尊敬語である「なさる」をつなげることで二重敬語になってしまうからです。二重敬語を使うと、相手にしつこい印象を与えたり「とにかく丁寧に言っておけば良い」といった軽薄な印象を与えたりする恐れもあります。二重敬語に注意して、目上の人に尊敬と気遣いを伝えましょう。

3. 養生されてください

「養生されてください」という言葉も、目上の人に使っても問題のない表現です。「されてください」は「する」の尊敬語である「される」を使用した尊敬の意を込めたお願いの表現です。「養生されてください」と言えば「回復に努めて欲しい」という意味に尊敬の気持ちを込めることができます。

ただし、「ご養生」を使って「ご養生されてください」と表現するのは二重敬語であり、文法的に正しくありません。「なさってください」や「されてください」を使うときは、「ご養生」に限らず敬語以外の名詞をつけるようにしましょう。

「養生してください」の5つの類語

「養生してください」には「お大事になさってください」「ご自愛ください」「お労りください」「早く良くなってください」「無理をされないでください」の5つの類語があります。5つの類語表現と、それぞれのニュアンスや使用するシチュエーションについて見ていきましょう。

養生してください

1. お大事になさってください

「お大事になさってください」という言葉には、「養生してください」と同じく相手を気遣うお見舞いの気持ちと回復に努めて欲しいという気持ちが含まれています。「お大事に」という言葉だけでは丁寧とは言えないので、「なさってください」という敬語表現をつけることで、相手への敬意をはらいながら気遣いの気持ちを表現しましょう。

2. ご自愛ください

「ご自愛ください」という言葉も、自分の体を労って欲しいという気遣いの気持ちが込められた表現です。また、「ご自愛」という相手への尊敬の気持ちを込めた尊敬語に「ください」を重ねていますので、目上の人に使用することができます。

なお、「ご自愛ください」は病気やケガをした方へも使用することができますが、季節の変わり目や風邪が流行しているときなどの誰もが体調を崩す恐れがあるときや、多忙で自分自身の体を労っている時間がないだろうと考えられる方に対しても使用できる表現です。手紙の最後などに「今年もまたインフルエンザが流行し始めました。ご自愛くださいませ。」というように使用することができるでしょう。

3. お労りください

「ご自愛ください」とほぼ同じ意味の表現として「お労りください」があります。「気にかける」や「大切にする」という意味を持つ「労り」に、相手への尊敬の気持ちを込めた接頭語である「お」をつけて、丁寧な命令形である「ください」とつなげれば、相手を尊敬しながら「無理をしないで欲しい」や「ご自身の体を大切にして欲しい」という気持ちを表現できるでしょう。

「お労りください」も、「ご自愛ください」と同様、相手がケガや病気をしていないときでも使用することが可能です。忙しいということを聞いたときや、疲れているだろうと想定されるときに、「お労りください」という言葉で相手への気遣いの気持ちを表現できます。

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