髪の悩みが増えていくに伴って、いまさら気になるあのウワサ…
抜け毛・白髪・艶のなさなどなど、アラフォーともなると避けては通れない「髪」のお悩み。その対処法として、ふと頭をよぎるのが誰もが一度は聞いたことがある、「髪にまつわるウワサ」です。
果たしてワカメは抜け毛に苦しむ頭皮を髪でふさふさにしてくれるのか? など様々な『ヘアケアにまつわるウソ・ホント』について、大正製薬株式会社セルフメディケーション開発研究所所属の研究員・廣岡優美さんに教えて頂きました。
・ヘアケアにまつわるウソ・ホント 【育毛編】
・ヘアケアにまつわるウソ・ホント【白髪編】
・ヘアケアにまつわるウソ・ホント【髪の健康編】
・ヘアケアにまつわるウソ・ホント【洗髪編】
ヘアケアにまつわるウソ・ホント 【育毛編】
Q:ワカメを食べると髪はふさふさになる?
A:科学的根拠はありません。海藻は髪にいいというイメージがあるかと思いますが、髪の毛の健康のためには、タンパク質、ビタミン、ミネラル(鉄、亜鉛など)の栄養素をバランス良く取ることが大事です。
Q:頭皮に刺激を与えると髪が生える?
A:髪の成長のために栄養を届けるのは血液です。頭皮の血流が悪くなると乾燥しやすくなり脱毛の原因となります。血流を活発にするためには頭皮マッサージを行い適度な刺激を与えることがおすすめです。ただし強い力で頻繁にやりすぎると頭皮に負担をかけ、かえって逆効果になるので注意しましょう。
今すぐできる! 頭皮マッサージの方法
1. 手のひら全体を使って側頭部の筋肉の緊張をほぐします。大きく円を描くように動かし、優しくほぐしましょう。
2. 頭筋、後頭筋をほぐします。同じく大きく円を描くように大きく10回動かしましょう。
3. こめかみや首の後ろに指をあて、頭頂部に向かってらせん状にもみほぐします。上に向かって血を巡らせていくイメージで行うのがポイントです。
4. 側頭部(耳の上〜頭頂部)に指の腹を当てて、頭皮を上に持ち上げるように動かします。頭頂部に向かって指の位置を1㎝ずつ上にあげていきましょう。
5. 指の腹を、前頭部から側頭部にかけての髪の生え際に押し当て、小さな円を描いて筋肉を引き上げながら下から上にもみほぐしていきます。
6. 頭皮を指で押してみて気持ちいいと思えるツボを探しましょう。例えば、頭頂部のほぼ真ん中位にあるツボには自律神経を整える働きがあり、心身ともに正常に導く作用があるといわれています。
7. 1で行ったように手のひら全体を使って側頭部の筋肉(側頭筋)、頭筋、後頭筋を大きく円を描くように10回動かし、ほぐせば終了です。
▶ワンポイントアドバイス
頭皮マッサージは押せば良いというものではありません。1か所に付き、3秒程度軽く押しましょう。深呼吸しながら押すのがコツです。「自分が気持ちいいと思う強さ」を目安にしましょう。
ヘアケアにまつわるウソ・ホント【白髪編】
Q:白髪は抜くと増える?
A:科学的根拠はありません。ただし、毛を抜くことにより毛根がダメージを受けるため、再生する毛が変形することがあります。変形した白髪は黒い毛髪の中でより目立ちやすくなるでしょう。
Q:ストレスが多いと白髪になる?
A:ストレスは白髪の原因の一つです。本来、毛根に存在するメラノサイトがメラニンを髪に受け渡すことで着色された髪が伸びます。しかし、ストレスを感じると、増加した活性酸素がメラノサイトに悪影響を及ぼすことでメラニンの産生量が低下し、結果、色がついていない白髪となることがあります。また、その他の原因には、加齢や遺伝、妊娠や出産によるホルモンバランスの乱れや食生活の乱れなどが挙げられます。
ヘアケアにまつわるウソ・ホント【髪の健康編】
Q:生活習慣やストレスは髪の健康に影響する?
A:影響します。ストレスによるホルモンバランスの乱れや自律神経のバランスが崩れることによって、血流が低下し、髪の成長に必要な栄養素が届けられなくなることがあります。また、寝不足や食欲不振がある場合はそれらも影響します。自分なりのリラックスタイムや趣味の時間を取り入れて、ストレスを発散し、髪に栄養を送り届けてあげるように心がけましょう。
Q:食生活の乱れも髪に影響する?
A:影響します。健康で美しい髪を保つためには、髪を生み出す毛母細胞に十分な栄養を送り届けてあげることが必要です。前述の通り、髪の毛の材料になる栄養はタンパク質、ビタミン、ミネラルであり、日々の食事を通してバランスよく摂取することが大切です。
ヘアケアにまつわるウソ・ホント【洗髪編】
Q:夜と朝、シャワーを浴びるならどっち!?
A:夜がおすすめです。シャンプーをせずに寝ると、寝ている間に皮脂をエサにした雑菌が繁殖し、頭皮に炎症が起こる恐れがあります。朝も気になる場合は、皮脂を洗い流しすぎないようにぬるま湯でゆすぐ程度にするとよいでしょう。
Q:髪と頭皮のためには毎日シャンプーをしない方がいい?
A:自分の頭皮、髪質に合った洗髪方法を選択することが大切です。前述の通り、夜洗わずに寝ると頭皮トラブルの原因となることがあります。一方で、洗いすぎは頭皮と髪を傷める原因になります。肌質が乾燥肌か脂性肌かによっても使うシャンプーや頻度を見直してみましょう。
【髪を育てるためのアドバイス・うねり対策について】
Q:髪育のために摂取した方がいい栄養はある?
A:特に亜鉛や鉄などのミネラルは、毛髪の成長を促進させ、健康に保つ働きがあります。亜鉛を多く含む食品には、カキ、肉類、アーモンド、卵黄などが挙げられ、また、鉄を多く含む食品には、ほうれん草、ひじき、レバー、アサリ、ワカサギなどが該当します。積極的に摂取するとよいでしょう。
Q:年齢を重ねてうねる髪の対策におすすめなことは?
A:髪密度を整える(髪の油分や水分を補う)ことが大切です。髪密度が低下した状態は、油分や水分が減少して髪内部の空洞化が起こっています。シャンプー、トリートメントを見直して、髪密度を整え、髪内部を保護するキューティクルの凹凸も滑らかにしてあげるとよいでしょう。また、健康な髪を育む土台である頭皮を保湿するなどして、健やかに保つようにケアすることもおすすめです。
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*髪の水分や油分を補うこと。
ヘアケアは一日にして成らず、と学ぶことができた今回の『ウソ・ホント』企画。皆さまも、今日から「髪育」に取り組んでみてはいかがでしょうか。
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おしえてくれた人
廣岡優美さん
大正製薬株式会社セルフメディケーション開発研究所所属。横浜国立大学院卒業後、大正製薬株式会社入社、OTC医薬品の開発に従事。現在、毛髪科学や皮膚科学に基づく製剤の開発を担当。