「一助となる」の意味や注意点とは?
「一助となる」という言葉は、なんとなく意味は理解できるけれど、詳しいことは知らない方も多いかもしれません。まずは、基本的な言葉の意味を解説します。
意味
「一助となる」は、<いちじょとなる>と読みます。そもそも「一助」とは、
わずかばかりの助け。少しの足し。(<小学館 デジタル大辞泉>より)
という意味があります。何か困っていることがあったり、何かが足りないような状況において、多少の足しとなるもののことを言います。このことから「一助となる」とは、「相手への少しの助けとなること。力になること」といえるでしょう。
「一助となる」は、相手に対して謙った時に使われる謙譲語です。相手の力になってお礼を言われた後に「一助となれば幸いです」と伝えることで、相手に奥ゆかしい丁寧な人、という印象を与えます。ビジネスシーンでは、自己PRやメールなどでも使うことができるため、ぜひマスターしておきたいフレーズです。
ビジネス等で使う時の注意点
「一助となる」は、あくまで自分が相手への力になる時に使う言葉。相手から力添えをもらう場合には使うことができないため、注意が必要です。「一助」には、「ほんの少し」という意味があるため、相手からの助けが少ししか役に立たなかったというように捉えられてしまう可能性があります。
助けてくれた相手からすると、恩を仇で返されたような気持ちになってしまいます。感謝の気持ちを伝えたい場合は、「この度はお力添えをいただき、心より感謝しております」などと伝えるとスマートです。
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「一助となる」の正しい使い方とは?
ビジネスシーンなどで、「一助となる」を使えるシーンを3つ紹介します。
自分の力を貸すとき
自分の力を相手に貸す時に「一助となる」が使えます。謙遜をしながら「協力したい」といった気持ちを伝えたい時に使うといいでしょう。丁寧な表現のため、上司や目上の人に対して使っても失礼になりません。例文をあげると、「私の開発した商品が企業の利益向上の一助となれば幸いです」。
意気込みややる気を伝えるとき
自分の意気込みや意欲を伝えたい時にも「一助となる」が使えます。例えば、新しい部署に配属された時の自己紹介の場面では「新人ではございますが、会社の一助となれるよう努めます」「商品開発の一助になりたい所存です」などというように伝えれば、やる気と共に誠実さを伝えることができます。
足しになることを伝えるとき
「一助」には、「少しの足し」という意味があります。例えば、稼いだお金を家計の足しに使ったり、募金活動の足しにするときなどに使える表現です。例文をあげると、「被災地支援への一助となるべく、募金活動をスタートさせた」。