トイレの意思表示を目標に
おまるに座って排泄するのに慣れてきたら、自分から「トイレ(おまる)に行きたい」と言えるようにするのを目指しましょう。「おしっこやうんちが出そう」という感覚が自分で理解できるようになると、徐々に自分から「トイレ(おまる)に行きたい」と意思表示ができるようになります。
●おしっこやうんちが出そうな感覚を理解すること
●トイレに行きたいことを周囲に伝えること
●おまるに座って排泄すること
この三つがしっかりできるようになったら、おまるでのトイレトレーニングは一区切りです。上手にできたときには、いっぱい褒めてあげましょう。褒められることで子どもは自信を付け、次もがんばろうと思うことができます。
失敗してもむやみに叱らず、「大丈夫だよ」と声をかけてあげることが大切です。成功と失敗を繰り返すことで、子どもはトイレに行くことを少しずつ覚えていきます。
おまるの基本的な使い方と注意点
リビングなどのお部屋に置くことも多いおまるは、定期的なお手入れをしておくことで子どもも大人も快適に使うことができます。
使い方とお手入れ方法を解説します。
おまるの使い方とお手入れ方法
おまるは場所を問わずに使える点が大きなメリットです。子どもが安心してトイレトレーニングできるよう、始めのうちはリビングなどに置いておくとよいでしょう。
子どもが安定して座るために、地面がぐらつかず平らな場所に設置します。排泄したら、ポットを取り外して排泄物をトイレに流しましょう。ポットを水ですすいだら、すすいだ水はトイレに流します。こびり付いた汚れはトイレットペーパーなどでこすり落とし、水分を拭き取ったらお手入れは完了です。
排泄物を取り扱うため、子どもがうんちやおしっこをしたらすぐに後片付けをすることが重要です。時間を置いたり蓋を開けたままにしたりしておくと、臭いが気になり汚れも落ちにくくなってしまいます。きれいなおまるを保つことも、トイレトレーニングをスムーズに行うための大切なポイントです。
正しい姿勢づくりが大切
排尿や排便をスムーズに行うためには、正しい姿勢で排泄することも重要です。正しい姿勢が取れると、体が安定するため下腹部に力が入りやすく、おしっこやうんちが出やすいという効果も期待できます。
おまるをまたいだら、ひざを約90度に曲げます。背筋を伸ばし、やや前かがみになり、両足は地面にしっかりとつけます。最初のうちは体勢をサポートしてあげましょう。
お気に入りのぬいぐるみを使ったり、実際に大人が見本を見せてあげたりすると、子どもが理解しやすくなります。
おまる利用中の注意点
おまるを使っていると、子どもが嫌がったり何度も失敗してしまったりすることがあります。「できるようにさせなければ」と思うあまりに、つい叱ってしまうこともあるかもしれません。
失敗して一番ショックを受けているのは、子ども自身です。「どうしてできないの?」「漏らさないでって言ったでしょう」などの言葉は子どもの自尊心を傷つけ、やる気をそいでしまいます。失敗しても怒らず、子どもが安心できる言葉をかけてあげましょう。
また、トイレトレーニングを強要しないことも大切です。本人が嫌がっているのに、無理やりトイレに連れて行くと「無理やり連れて行かれる場所」として認識され、怖さを感じてしまいかねません。
トイレトレーニングはあくまでも、子どもが成長する過程です。おむつが外れるベストなタイミングは子どもによって異なるため、周りの大人が焦らずゆっくり見守ってあげることが大切です。
子どもがトイレを嫌がる場合の対処法
子どもがトイレを嫌がる場合、原因を知って取り除くことで、子どもがトレーニングに前向きになれるかもしれません。
トイレに怖さを感じないように、トイレトレーニングを楽しいイベントにしてしまう方法もおすすめです。成功したらご褒美をあげて、子どものモチベーションをアップさせてあげましょう。
まずは嫌がる原因を確認・排除
トイレを嫌がるのには、子どもなりの理由があります。その理由を知り、原因を排除していくことで、子どもにとってトイレが負担ではなくなっていきます。
怖い場所と感じているのかもしれませんし、単におむつの方が楽だと思っている可能性もあります。叱られたことが原因で失敗するのが怖くなっているのかもしれません。子どもが排泄しているときの様子をよく観察して、原因を探ってみましょう。本人に直接聞いてみるのもおすすめです。
絵本で慣れる・ご褒美作戦もアリ
トイレに対するマイナスのイメージを払拭してあげるためには、トイレを楽しいイベントにする方法もあります。例えば、おまるに座って上手に排泄ができたら、好きなキャラクターのシールやスタンプをあげるのもよいでしょう。トイレを好きなキャラクターで飾り、子どもが快適に居られる空間にしてあげるのも有効です。
また、絵本はトイレを知るためにとても役立つツールです。トイレに関して子どもでも分かりやすくまとまっているため、読み聞かせながら親近感を覚えることができます。トイレに対する子どもの不安も軽減されるでしょう。
子どもの成長は一人一人ペースが違います。早いからよくて遅いから悪い、などということは決してありません。目の前にいる子どもの「できた!」に目を向けて、子どものペースで進めていくことが大切です。