取り越し苦労
「取り越し苦労」は「とりこしぐろう」と読みます。「取り越し苦労」の意味は「どうなるかわからないことをあれこれ心配すること」。将来のことをあれやこれやと考えて、つまらない心配をすることです。「取り越し苦労」と「杞憂」は「する必要のない心配をする」意味で同じになります。
懸念
「懸念」は「けねん」と読みます。「懸念」の意味は「気にかかって不安に思うこと」。気になってしまって心から離れないことや、先行きが気にかかって不安に思うこと表します。「〜の懸念がある」というように、気になることがはっきりしない場合にも使ってもOK。
老婆心ながら
「老婆心」は「ろうばしん」と読みます。「杞憂かもしれませんが」という時に、「老婆心ながら」と言い換えると同じような意味で使えるでしょう。文字通りに「年をとった女性が、度を越してあれこれと気を遣うこと」から転じて、「必要以上に世話をやこうとすること」で、自分の気持ちをへりくだっていう時に使います。相手に対して失礼にあたらないよう、控えめに注意を促すときに使うことが多いでしょう。
「杞憂」しすぎる性格をやめるためには?
「杞憂しすぎてしまう人の気持ちがわかる…」と思う人もいるかもしれません。「無用の心配」をしすぎてしまうと、正直疲れませんか? 「杞憂」しすぎる性格をやめるには、どうすればいいのでしょうか。改善策として次のような方法を試してみるのはいかがでしょうか。少しはラクになるかもしれません。
紙に書き出す
「無用の心配」を、客観的にみる習慣をつけてみましょう。方法は、紙にできるだけ具体的に書き出すこと。書く内容は次の「5W1Hで始まる問い」で書くのがおすすめです。
1. WHAT(何):私の不安、恐れ、心配は何?
2. WHY(なぜ):私は、そのことがなぜ心配?
3. WHEN(いつ):その心配な出来事は、いつ起きる?
4. WHERE(どこ):その心配な出来事は、どこで起きる?
5. HOW(どのような):どのような方法で、私はその心配な出来事が起きることを防ぐことができる?
重要なのは、一つ一つ具体的に考えて、その答えを書くこと。すると、実際に「心配する必要があること」なのか、「無用な心配」なのかがはっきりします。もし、起きるはずもない無用な心配で「杞憂」であることがわかったら、「大丈夫。私は、もうそのことを心配する必要は何もない。ラッキー!よかった」と自分に声をかけて、そこで一旦、心配することを思い切って終了させてしまいしょう。
時間を区切って考えることにする
どうしても「無用な心配」が気になってしまう時は、タイマーを用意してみて。15分〜30分しっかり時間をとって、心配なことをひたすら集中して考え続けます。そして時間が来たら、思い切って終了! 考えがまとまらない時は「翌日、考える」ことに。今は考えることを「止める練習」をします。意外と一晩寝ると気にならなくなったり、考えがまとまりやすくなることも。ダラダラと考えすぎない習慣が身につきますよ。
「変えられること」と「変えられないこと」を分けてみる
「杞憂」なことを考え続けてしまう時は、その心配事を「自分が変えられることか?」「自分では変えられないことか?」に分けてみます。メモに書き出してもいいでしょう。自分が何をしても「変えられないこと」は「無用な心配」です。心配しても、変わらないことを考え続けるのは「時間の無駄。人生の無駄」ととらえて、その心配事を手放す訓練をします。何度も繰り返していくと、習慣になるはずです。
最後に
「杞憂」の意味から対処方法まで取り上げてみました。 つい考えすぎてしまって、無用な心配ばかりをしてしまうことは、誰しもあること。ものごとを慎重に考えて対応することはとても大切ですが、心配しすぎて身動きが取れなくなる時は「杞憂」という言葉を思い出してくださいね。「無用な心配」に自分がとらわれすぎてしまわないように!
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