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2024.04.02

石蕗(ツワブキ)は食べられる観葉植物!その特徴や花言葉を解説

 

「石蕗(ツワブキ)」は10月〜12月に花を咲かせる観葉植物で、一部の地域では食用としても親しまれています。牡丹獅子(ぼたんじし)やリュウキュウツワブキなどさまざまな種類があり、自宅で育てることも可能です。この記事では「石蕗」の名前の由来や特徴、育て方などを解説しましょう。

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「石蕗(ツワブキ)」は10月〜12月に咲く花

「石蕗」とは、10月〜12月に黄色い花を咲かせる観葉植物です。見た目の特徴からツワブキと名付けられ、草姿や自生する場所から「石蕗」という漢字が当てられました。

辞書では以下のように説明されています。

【石蕗:つわぶき】
キク科の多年草。海岸近くに自生。長い柄のある葉が束生し、葉は腎臓形で厚く、上面は光沢がある。10月ごろ、花茎が約60センチ伸び、黄色の頭状花が多数咲く。葉柄を食用にし、葉・葉柄を民間療法で打撲・やけどなどに用いる。観賞用にも植えられる。款冬(かんとう)。いしぶき。やまぶき。つわ。《季 花=冬》「―はだんまりの花嫌いな花/鷹女」

(引用すべて、小学館『デジタル大辞泉』より)

石蕗は日陰でも問題なく育つことから、公園や庭園に植えられることが多いです。日常で目にする機会が多いため、名前の由来や花言葉などを知っておくとその魅力をより楽しめるでしょう。

ここでは、「石蕗」の名前の由来や基本的な特徴などをご紹介します。

石蕗

「石蕗」の名前と漢字の由来

「石蕗」の名前の由来は諸説ありますが、特徴的な見た目から名付けられたという説が主流です。例えば、葉に光沢(ツヤ)があることから「ツヤブキ」「艶葉ブキ」と呼ばれていましたが、のちに訛ってツワブキに変化したという説があります。

または、フキのように葉に厚みがあることから「厚葉ブキ」となり、のちにツワブキと呼ばれるようになったという説も。なお、「石蕗」は「タク吾(たくご)」や「ツワ」「イソブキ」「イシブキ」と呼ばれることもあります。

ツワブキを「石」「蕗(ふき)」という漢字で表現するのは、草姿や自生する場所が由来です。石は岩場などに自生する性質から、蕗はフキにそっくりな草姿に由来するとされています。

「石蕗」の基本的な特徴

石蕗は10月〜12月にかけて開花します。花の色は鮮やかな黄色で、花の大きさは3cmほど、茎の長さは30cm〜40cmほどです。葉は丸みを帯びていて光沢があり、直径はおよそ20cmです

海岸の岩場などに自生しますが、日陰でも育つ性質から公園や庭園にも植えられています常緑多年草のため、寒い冬でも緑の葉を茂らせるほどの丈夫さがあります。以下のように、自生種・園芸種ともにさまざまな種類があるのも特徴です。

オオツワブキ:九州の海岸に自生し、食用としても栽培される。
キフツワブキ:葉に明るい黄色の斑が入っているのが特徴。
カンツワブキ:屋久島や種子島で見られる品種で、主に山林に自生する。葉のふちがギザギザしている。
リュウキュウツワブキ:沖縄本島や奄美大島などの海岸に自生する。葉は扇形で、草丈が1mにもなる大型の品種。
牡丹獅子(ぼたんじし):葉のふちが波打っており、縮れたように見える。
浮雲錦(うきぐもにしき):葉に大きな白斑が入っているのが特徴。

「石蕗」の花言葉と季語

石蕗の花言葉はいくつもあります。

・謙遜
・謙譲
・困難に負けない
・愛よ甦れ
・先を見通す能力

困難に負けない」は、日陰でも寒い冬でも緑色の葉を絶やさず、秋から冬には明るい色の花を咲かせる姿に由来します。「愛よ甦れ」は、日陰でも黄色の花が咲く様子が際立ち、変わらない美しさをもっていることから生まれました。

石蕗」は俳句の季語として使われることもあり、「石蕗(つわ)の花」は冬の季語の一つです。

「石蕗」は自宅の庭で栽培できる

石蕗は海岸の岩場などに自生することが多いですが、丈夫で育てやすいため、自宅の庭でも簡単に栽培できます。石蕗を庭に植えると、抑草効果によって雑草が生えにくくなるメリットもあります。

石蕗を育てる際は、栽培の流れや石蕗に適した用土、注意すべきポイントなどを押さえておきましょう。ここでは、石蕗の育て方の基本について解説します。

石蕗の花の蜜を吸う蝶

「石蕗」がガーデニングに向いている理由

石蕗がガーデニングに向いているのは、丈夫で育てやすいことが大きな理由です。日陰でも潮風が強い場所でも問題なく育ち、栽培にあたって面倒な手間がかかることもありません。

大きな葉が地面に広がるため、雑草が生えにくくなる抑草効果も期待できます。他に開花する花が少ない時期に咲くことや、常緑多年草であることから、年間を通して庭に彩りを与えてくれるのも庭に植える植物として好まれる理由でしょう。

種まきから開花までの流れ

関東地方以西を基準とすると、石蕗の種まきをする時期は2月〜3月です。鉢植えの場合は、4月〜9月に月1回のペースで配合肥料(草花用のチッ素・リン酸・カリが等量のものや、油かすと骨粉を配合したもの)を施しましょう。

庭植えの場合は追肥を少なめにしたり、元肥のみにしたりする方法があります。その後、10月〜12月には開花時期を迎えます。

鉢植えにした石蕗に水やりをする際は、表土が乾いたタイミングで行いましょう。庭植えの場合は、よほどの干ばつでなければ水やりの必要はありません。

「石蕗」の栽培に適した場所&用土

石蕗を栽培する際は、日向や明るい日陰が適しています。斑入り種は葉焼けを起こしやすいため、直射日光が当たる場所は避けるのが無難です。ただし、完全な日陰で育てると葉の色が悪くなったりするため、適度に日光に当てることが大切です。

用土の土質は問いませんが、水はけのいい土壌を選ぶといいでしょう。鉢植えで育てる場合は、市販されている園芸用培養土を使っても問題ありません。庭植えする場合は、土の高さを10cm〜20cmほどに盛ってから植えると育ちやすいです。

病気や害虫に注意が必要

石蕗の栽培では、病気や害虫の発生に注意しなければいけません。発生しやすい病気にはうどんこ病や斑葉病(はんようびょう)、褐斑病(かっぱんびょう)が挙げられます。いずれも葉に異常が現れる病気のため、気になる場合は葉を取り除いて再生させましょう。

また害虫のキクスイカミキリ(シンクイムシ)も発生しやすいと言われています。最終的には根茎の内部を食い尽くしてしまうため、しおれた葉を見つけたら根本からねじ切りましょう。

葉柄を裂いたところに幼虫がいなければ、根茎まで進行している可能性があります。その場合は根茎の中にいる幼虫を駆除しなければいけません。キクスイカミキリを完全に防ぐことは難しいですが、石蕗の周りにキク科の雑草を生やさなければリスクを軽減できます。

「石蕗」は食べることも可能

石蕗は観賞用として楽しむだけではなく、食材として食べることもできます。特に九州地方では、古くから郷土料理として石蕗を食べる習慣がありました。石蕗は春に旬を迎えるのが特徴で、3月〜4月は葉や茎が柔らかいため食用に適しています。

栄養面も優れており、カリウムや食物繊維、ヘキナセールといった豊富な栄養素を摂取できます。食べる際は下茹で処理を施し、アクを取り除かなければいけません。アク抜きをしたあとは、スープや煮物、炒め物などの料理に使えます。

石蕗の葉

「石蕗」の栽培に挑戦してみよう

石蕗は黄色い花を咲かせる常緑多年草で、開花時期は10月〜12月です。海岸沿いの岩場などに自生しますが、丈夫な性質から公園や庭に植えられることも多いです。簡単に育てられて複雑な手間がかからないため、自宅の庭で栽培するのもいいでしょう。

栽培する場所や用土の選び方は難しくありませんが、石蕗に発生しやすい病気や害虫には注意が必要です。正しい知識を押さえたうえで、石蕗の栽培に挑戦してみてください。

写真・イラスト/(C) shutterstock.com
メイン・アイキャッチ画像/(C)Adobe Stock

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